と疑問に思っている人もいるはずです。しかし、デビットカードとクレジットカードは、根本的に全く違うものであり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
そこで今回の記事では、デビットカードとクレジットカードについて
- 年齢制限
- 審査
- 国際ブランド
- 返品する際の手続き
- 不正利用対策
- ポイントの貯めやすさ
- 浪費への繋がりやすさ
- 利用できる店舗
- 海外利用
- 保険
の10個のポイントから、徹底比較してみましょう。
1.デビットカードとクレジットカードの年齢制限を比較
最初に、デビットカードとクレジットカードについて、年齢制限=申し込みを何歳から受け付けているか、という観点で比較してみましょう。
デビットカードの場合
デビットカードの場合、一般的には15歳以上(中学生除く)から申し込みを受け付けています。
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合、18歳以上(高校生除く)から申し込みを受け付けるのが一般的です。
クレジットカードの決済の流れを見てみましょう。
- 加盟店=クレジットカードが使えるお店で買い物をする
- 加盟店はクレジットカード会社に支払い情報を伝え、加盟店手数料などを差し引いた金額を先に立て替えてもらう
- クレジットカード会社は一定期間における会員の利用情報を集計し、請求額を決定する
- 所定の引き落とし日になると、あらかじめ会員が登録した銀行口座から請求額が引き落とされる
流れからもわかるように「一度、クレジットカード会社が立て替える」というプロセスが存在します。「立て替えた金額を支払ってもらえない」というリスクを回避するためには、「期日までに支払ってもらえる」という見込みのある人を会員にしなくてはいけません。
このような事情が背景にあるため
- 原則として18歳以上(高校生除く)から申し込みを受け付ける
- 18歳以上20歳未満の場合は、親権者の同意を必須とする
決まりを設けているのです。
ただし、18歳未満であっても
- 海外の高校に進学・留学する
- 夏休みなどの長期休暇に短期留学をする
などの特殊な理由があれば、「家族カードの追加発行」という形で、クレジットカードの発行が受けられる場合もあります。
結論:高校生ならほぼデビットカード一択
デビットカードであれば、15歳以上(中学生を除く)から持てる可能性はありますが、クレジットカードだとなかなかそうはいきません。
- 高校の修学旅行で海外に行く予定
- 子どもがオンラインショッピングをする際に使わせたい
なら、まずはデビットカードを使いましょう。
2.デビットカードとクレジットカードの審査を比較
次に、「審査の有無」という観点からも、デビットカードとクレジットカードを比較してみましょう。
デビットカードの場合
原則として、デビットカードには審査(=与信審査)がありません。
デビットカードを発行している銀行に口座が開設できれば、開設手続きとともに申し込めるケースが大半です。
- 任意整理、自己破産などの債務整理をした
- 過去にクレジットカードを強制解約になったことがある
などの理由で、クレジットカードが作れない場合でも、デビットカードなら作れます。
ただし、デビットカードの場合、「口座が開設できるかどうか」という全く別の問題も考えなくてはいけません。近年、犯罪防止の観点から、銀行口座の開設にあたっても、綿密な調査が行われる傾向があります。
- 過去に刑事事件で逮捕されたことがある
- 反社会勢力(例:暴力団)などの構成員だった
- 正当な理由もないのに自宅・職場から離れた銀行(およびその店舗)で手続きをしようとしている
などの理由がある場合、銀行側の判断で口座開設を断られるケースもあるのです。
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合は「金銭的な信用力を担保する」という観点から、必ず審査が行われます。審査を「いつ行うのか」というタイミングで、以下の2つに分類してみました。
入会審査 | 新しくクレジットカードを申し込んだときに行われる審査 |
---|---|
途上与信 | 正式にクレジットカード会員になった後に定期的に行われる審査 |
これらの審査の中で、クレジットカード会社が「この人は求められる信用力がない=お金を返してくれそうにない」と判断した場合、クレジットカードの更新はできません。
- 最初から作れない
- 最初は作れたけど、途中で使えなくなる
ことがあるのが、クレジットカードと覚えておくといいでしょう。
審査については、この記事でも詳しく解説しています!
結論:デビットカードならハードルは低い
クレジットカードに関しては、審査の結果次第では作れないこともあるのがデメリットになりえます。一方、デビットカードの場合、発行している銀行の口座さえ開設できれば、ほぼ問題なく作れるのがメリットです。
3.デビットカードとクレジットカードの国際ブランドを比較
デビットカードにも、クレジットカードにも、国際ブランドが付帯しています。
国際ブランドとは、世界中で24時間の支払いが可能な決済システムを提供する会社のことです。現在、「世界7大国際ブランド」として
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners
- UnionPay
- Discover
が知られています。
国際ブランドについては、こちらの記事で詳しく解説しています!
日本で発行されるデビットカード、クレジットカードを、国際ブランドの観点から比較してみましょう。
デビットカードの場合
2019年12月現在、日本の銀行が取り扱うデビットカードには
- Visa
- JCB
- Mastercard
のいずれかが付帯しています。Mastercardは扱っている銀行が非常に少ない(住信SBIネット銀行、トマト銀行)ですが、あとの2つについては、比較的多くの銀行が扱っています。
Visaデビットカードについては、こちらの記事で詳しく解説しています!
JCBデビットカードについては、こちらの記事で詳しく解説しています!
Mastercardデビットカードについては、こちらの記事で詳しく解説しています!
クレジットカードの場合
一方、日本国内において、クレジットカードについては
- Visa
- Mastercard
- JCB
- American Express
- Diners
- UnionPay(銀聯カード)
の6つの国際ブランドが付帯したものが発行されています。
どの国際ブランドを選ぶかは、ライフスタイルと自分の好み次第な部分はありますが、「どこでも問題なく使える」ことを追求するなら、Visaを選びましょう。取引額ベースの世界シェア1位の国際ブランドであるため、「加盟店が見つからなくて困った」ということは考えにくいからです。
一方、「ステータス性はあるが、加盟店は少ない」のがJCB、American Express、Dinersです。これらのカードは「T&Eカード」といって、旅行(Travel)や娯楽(Entertainment)に関連する機能、サービスを拡充させたものになっています。
- 国内海外問わず旅行が好き
- 接待などでゴルフや会食をすることがある
場合、様々なサービスを受けられるというメリットがありますが、加盟店はVisaやMastercardに比べると格段に少ないので、「どこでも問題なく使える」というわけにはいきません。
また、UnionPayは中国本土の決済インフラの整備を目的として発足した国際ブランドです。日本も含め、世界中で加盟店を増やしてきていますが、「中国本土でだけ各段に普及している」国際ブランドであるため
- 赴任、留学などで中国本土で暮らす予定がある
- 中国方面への旅行、出張が多い
などの特殊な事情がない限りは、なくても特に問題はないでしょう。
結論:迷ったらVisaを選ぶ
取引額ベースで世界シェア1位を誇る国際ブランドであるため、日本も含めて世界中で使えます。
4.デビットカードとクレジットカードの返品する際の手続きを比較
商品やサービスを買ったものの、「思っていたものと違う」「不良品だった」などの理由で、返品をすることがあるでしょう。しかし、返品の処理やかかる時間については、デビットカードとクレジットカードで多少違うので注意しましょう。
デビットカードの場合
デビットカードの場合、返品した際の処理は「銀行口座への返金」という形で行われます。処理にかかる時間は、利用した場所やカードの発行会社によってもまちまちですが、最長でも1~2週間程度です。
例えば、楽天銀行が発行する「楽天銀行デビットカード」の場合、返金にまでかかる時間は、以下のように規定されています。
カードのご利用日当日または翌日でのキャンセル | カードのご利用から2日以上経過してからのキャンセル | |
---|---|---|
店舗でのご利用 | 数日内に返金されます | 1~2週間後に口座に返金されます |
インターネット・通販等でのご利用 |
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合、返品した際の処理は「請求額からの相殺」という形で行われます。
処理にかかる時間ですが、店舗側からクレジットカード会社に返金の連絡を入れたのがいつかによっても異なるので注意しましょう。
例えば、加盟店側からクレジットカード会社へ返金処理の連絡を入れた時点で、クレジットカード会員への請求の「締日」を過ぎてしまうと、いったん支払いの請求が行われます。この場合、実際に請求額から返品した際の利用分相当が差し引かれるのは、翌月以降です。それでも、一般的には遅くともキャンセルから2か月以内には、請求額からの相殺に至るということになります。
結論:事務処理の速さを求めるならデビットカード
一般的には、デビットカードのほうが返金・請求額からの相殺に至るまでのスピードが、クレジットカードより早いです。
5.デビットカードとクレジットカードの不正利用対策を比較
デビットカードにもクレジットカードにも、不正利用対策は施されています。しかし、細かいところで様々な違いがあるので、比較してみましょう。
デビットカードの場合
例えば、みずほ銀行が発行する「みずほJCBデビット」の場合、不正利用が行われた際の補償について、以下のように規定が設けられています。
偽造・盗難カード等が第三者によって不正利用された場合の損害を60日前までさかのぼって補償いたします。
出典:みずほ JCB デビット
つまり、不正利用が行われたとわかってから60日以内にみずほ銀行に届け出れば、補償が受けられる可能性があるということです。しかし、不正利用が行われたと同時に、銀行口座から残高は減ってしまいます。補償の対象と認められれば、銀行口座の残高は戻りますが、一時的にせよ、手元の現金がなくなってしまうリスクはあると考えましょう。
このようなリスクに備えるためにも、デビットカードを使う場合は、利用限度額の上限を設定しておくのをおすすめします。みずほ銀行の場合、利用限度額は、以下の枠内で設定可能です。
1日あたり | 1回あたり | 1か月あたり | |
---|---|---|---|
初期設定 | 50 万円 | 50 万円 | 100 万円 |
設定可能最大額 | 200 万円 | 200 万円 | 250 万円 |
クレジットカードの場合
クレジットカードの場合も、不正利用については、一定期間内であれば補償してくれる場合がほとんどです。この「一定期間」が具体的にいつなのかは、クレジットカードの発行会社によって異なります。
例えば、三井住友カードの場合、以下の通り規定されています。
不正利用が発生した場合、弊社では三井住友カード&三井住友マスターカード会員規約第14条(会員保障制度)に基づき、特別なケースを除き、紛失・盗難の届け出日の60日前から弊社がその損害を補償いたします。
出典:カード不正利用(不正使用)発生時の補償について|クレジットカードの三井住友カード
なお、不正利用された部分の引き落としについての扱いは、クレジットカード会社によって対応が分かれます。
- 結論が出るまで支払いは保留:不正利用と判断される、または不正利用が認められないと結論が出るまで、その分の引き落としは保留
- 一旦支払いをする:一度支払いを行い、不正利用が確認できたら後から返金
いずれにしても補償が受けられない場合もある
デビットカード、クレジットカードともに、不正利用が行われた場合の補償は備えられていますが、一部のケースでは、「会員に過失がある=落ち度がある」とみなされ、補償が受けられないこともあります。例えば、次のケースに当てはまると判断された場合は、補償の対象外となるので気を付けましょう。
- 暗証番号をカードの裏面に書いている
- 暗証番号が生年月日である
- 暗証番号が車のナンバーである
- カード裏面に署名をしていない
- 家族による利用
- 天災に起因する不正利用
- カードの不正利用発生から一定期間以上経過してからの被害
- 警察へ被害届を出していない
- カードを他人に預けていた
参照:クレジットカード決済での不正利用・なりすまし等の原因・手口などの注意点|ネットECの基本|ECビジネスのトータルパートナー|ヤマトフィナンシャル
結論:一時的でも現金がなくなるのが嫌ならクレジットカード
不正利用が行われた場合、「自分で使ったものではない」ということが立証できれば、クレジットカードでもデビットカードでも、補償は受けられます。しかし、デビットカードの場合、不正利用されたその場で、利用額が銀行口座から引き落とされてしまうので、一時的にでも残高が減らされるのが大きなデメリットです。一方、クレジットカードの場合、クレジットカードの発行会社によっては、結論が出るまで引き落としを行わないこともあります。
6.デビットカードとクレジットカードのポイントの貯めやすさを比較
デビットカードでも、クレジットカードでも、今はポイント付与やキャッシュバックが受けられるものが主流になっています。ポイント付与やキャッシュバックの観点からは、どちらのほうが優れているのでしょうか?
デビットカードの場合
発行する銀行によって差はありますが、デビットカードの場合、クレジットカードと比較するとポイント付与率、キャッシュバック率は低いです。
例えば、三菱UFJ銀行が発行する「三菱UFJデビット」の場合、国際ブランドによってポイント付与率、キャッシュバック率は以下のように設定されています。
Visa | 基本のキャッシュバック率は0.2% |
---|---|
JCB | 基本のキャッシュバック率は0.2% |
クレジットカードの中には、ポイント還元率が1.0%を超えるものがあることを考えると、少々物足りないかもしれません。
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合、発行している会社やクレジットカードの種類によっても差がありますが、ポイント還元率は0.5%~1.0%が一般的です。しかし、中には、1.0%を超える高いポイント還元率を誇るカードも存在します。
例えば、リクルートが発行する「リクルートカード」の場合、利用額の1.2%がポイント(リクルートポイント)で還元される仕組みです。
リクルートカード
カード分類 一般カード
国際ブランド VISA、Mastercard®、JCB
申込方法 Web申込み
発行スピード -
年会費(税込) 0円
年会費備考 -
ショッピング総利用枠(上限) -
ポイント還元率(下限) 1.20%
ポイント還元率(上限) 3.20%
交換可能マイル -
ETCカード年会費(税込) 0円
電子マネーチャージ 楽天Edy、Suica
海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) 2,000万円
国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) 2,000万円
ショッピング保険/国内利用(最大) 200万円
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
審査通過率
審査通過/申込者数ショッピング
限度額平均キャッシング
限度額平均カード発行
までの日数平均対応
満足度
80%(4/5) 46万円 4万円 8.2日 3.8
結論:ポイント目当てならクレジットカード
ポイント還元率、キャッシュバック率の高さだけに着目するなら、デビットカードよりは、クレジットカードのほうが全般的に優れています。
7.デビットカードとクレジットカードの浪費への繋がりやすさを比較
「使いすぎてしまいそうで怖い」という理由で、デビットカードやクレジットカードなど、キャッシュレス決済を敬遠する人もいます。そこで、デビットカードとクレジットカードを比較した場合、どちらのほうが浪費に繋がりやすいかを検証してみましょう。
デビットカードの場合
デビットカードの場合、基本的に銀行口座の残高を超えて決済することはできません。
そのため、どんなにお金を使ってしまったとしても、銀行口座の残高を超えて使ってしまうことはあり得ないのです。
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合は、クレジットカード会社の審査により利用限度枠が決定します。この審査にあたっては、勤務先・勤続年数・年収など様々な要素を勘案しますが、「実際に銀行口座にある金額を上回る利用限度枠」が提示されるのも珍しくないのです。
結論:デビットカードのほうが使いすぎは防げる
「自分は浪費家」という自覚があるなら、クレジットカードをメインにするのは、あまりおすすめできません。「利用限度枠があるから」という理由で節操なく買い物をしてしまうと、後々の資金繰りに悪影響を及ぼす恐れもあります。使いすぎを防ぐ、という観点でも、デビットカードをメインにしましょう。
8.デビットカードとクレジットカードが利用できる店舗を比較
国際ブランドが付帯しているデビットカードであれば、加盟店=カードが使えるお店でクレジットカードと同じように使うことが可能です。しかし、一部使えないケースもあることに注意しましょう。
デビットカードの場合
デビットカードであっても、ほとんどのクレジットカードの加盟店で利用可能です。支払う際は「クレジットカード一括払いで」といえば、問題ありません。
デビットカードは、基本的に「支払いを行ったら、その場で銀行口座から利用額が引き落とされる」ものです。そのため
- ガソリンスタンドでの給油
- ホテル、レンタカー利用の際のデポジット(保証金)
- 飛行機の機内販売
- 高速道路のETCによる通行
など、「商品やサービスの提供の後に、最終的な請求額が確定する」性質の取引の場合、全額の支払いが終わっていないにも拘わらず、商品を提供してしまうというリスクが生じます。代金の回収漏れを防ぐ、という意味で、これらの取引については、デビットカードでの支払いを受け付けていない場合がほとんどです。
デビットカードが使える、使えない取引についても書いています。
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合であれば、その国際ブランドの加盟店であれば使える場合がほとんどです。加盟店であるかどうかは、入口や店内に貼ってあるステッカーを目印にしましょう。
ただし、クレジットカード会社や加盟店の判断により
- 過去に不正利用があったなどの理由で、一部の店舗での利用を制限している
- 特定の取引については、同じ国際ブランドであっても、利用できるクレジットカードを特定の会社から発行されたものだけにしている
など、一定の制限があるケースもあるため、事前に確認するのをおすすめします。
結論:いつでもどこでも使いたいならクレジットカード
- オンラインショッピングで本を買う
- レストランに食事をしに行き、代金を払う
など、「商品やサービスを購入したその場で、最終的な決済額が決定する」取引については、デビットカードでもクレジットカードでも問題ありません。
しかし
- ガソリンスタンドで給油する
- 海外旅行帰りの機内で、機内販売を使う
など、「商品やサービスの提供の後に、最終的な請求額が確定する」取引をする予定があるなら、クレジットカードを使わざるを得ないでしょう。
9.デビットカードとクレジットカードの海外利用を比較
海外であっても、国際ブランドの加盟店=使えるお店であれば、デビットカードもクレジットカードも、遜色なく利用可能です。しかし、海外での利用分は最終的に日本円に換算した額で請求されますが
- どの時点でのレートが用いられるか
- 差額は生じうるか、生じた場合扱いはどうするか
については、差があります。
デビットカードの場合
デビットカードの場合「利用した日のレートで一度引き落としを行い、差額が生じた場合は追加で引き落とすか、銀行口座に返金するかで調整する」方法が一般的です。
Q. 通帳に記載されている「Vサガク」とは何ですか?
SMBCデビットを海外で利用した場合、お取り引き時点の為替レートで円貨に換算して、仮のお支払い金額として一旦お支払い口座より引き落とします。後日ご利用加盟店から弊社に到着する売上情報が実際のお支払い金額です。円貨に換算する日にちが異なることにより為替変動による差額が発生した場合は、ご入金または引き落としの方法で差額調整いたします。差額調整した明細を通帳やSMBCダイレクトに「Vサガク」と記載いたします。
また、商品購入時の金額と実際の引き落とし金額は加盟店の処理の都合により金額が前後する場合がございます。その場合も「Vサガク」と表示されます。
出典:FAQ詳細 -通帳に記載されている「Vサガク」とは何ですか? | 三井住友カード株式会社
クレジットカードの場合
一方、クレジットカードの場合は、「加盟店からクレジットカード会社に請求が届いた日のレートで換算される」のが一般的です。
外貨でのショッピングご利用代金は、Visa、Mastercard、または中国銀聯(以下、国際提携組織)の決済センターに売上データが到着した時点で、国際提携組織が指定する為替レートに、弊社が海外事務処理手数料として所定の費用を加えた為替レートで日本円に換算します。
出典:海外でのご利用にあたって|クレジットカードの三井住友カード
手数料はデビットカードの方が高いことが多い
また、海外での利用にあたっては、クレジットカード会社や銀行が「海外事務手数料」などの名目で、手数料を徴収します。海外での利用額を日本円に換算する際に、所定の料率を上乗せする扱いにするのが一般的です。この料率が、クレジットカードよりデビットカードのほうが高い傾向が指摘できます。
例えば、三井住友カードの場合、以下のように海外事務手数料が定められています。
クレジットカード | Visa・Mastercard:2.20% 銀聯:2.50% |
---|---|
デビットカード | Visa:3.05% |
出典:海外でのご利用にあたって|クレジットカードの三井住友カード
結論:クレジットカードメインのほうが何かと便利
デビットカードを海外で利用した場合
- タイミング次第では差額が生じる
- 手数料はクレジットカードに比べて高い
のがデメリットです。
10.デビットカードとクレジットカードの保険を比較
不正利用時の補償以外にも、デビットカードやクレジットカードには保険が付帯していることがあります。付帯保険の観点からも、デビットカードとクレジットカードを比較してみましょう。
デビットカードの場合
デビットカードにもクレジットカードと同様
- 旅行傷害保険
- ショッピングガード保険
が付帯したものは多くあります。
例えば、みずほ銀行が発行する「みずほJCBデビット」の場合、付帯している国内旅行傷害保険および海外旅行傷害保険の内容は以下の通りです。
国内旅行傷害保険 | |
---|---|
傷害による死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 |
海外旅行傷害保険 | |
---|---|
傷害による死亡・後遺障害 | 最高3,000万円 |
傷害による治療費用 | 100万円限度 |
疾病による治療費用 | 100万円限度 |
賠償責任 | 2,000万円限度 |
傷害携行品の損害 | 1旅行につき |
(年間100万円程度) | 20万円程度 |
(自己負担額1事故3,000円) | |
救援者費用 | 100万円限度 |
もちろん、デビットカードであっても、旅行傷害保険が自動付帯している上に、補償額が大きいものも存在します。例えば、住信SBIネット銀行の「ミライノ デビット PLATINUM(Mastercard)」に付帯している海外旅行保険の場合、補償額は以下の通りです。
国内旅行傷害保険(自動付帯) | ||
---|---|---|
補償内容 | 本会員 | ご本人のご家族※1 |
傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円 | 最高1,000万円 |
入院(1回につき) | 最高5,000円 | 最高2,500円 |
通院(1回につき) | 最高5,000円 | 最高2,500円 |
出典:ミライノ デビット PLATINUM(Mastercard) | 商品・サービス | 住信SBIネット銀行
補償内容 | 本会員 | 本会員のご家族※1 |
---|---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円 | 最高1,000万円 |
(後遺障害) | (400万円~1億円) | (40万円~1,000万円) |
傷害治療費用 | 最高1,000万円 | 最高500万円 |
疾病治療費用 | 最高700万円 | 最高350万円 |
賠償責任 | 最高1億円 | 最高5,000万円 |
携行品障害 | 最高100万円※2 | 最高50万円※2 |
(1年間) | (1年間) | |
救援者費用 | 最高500万円 | 最高250万円 |
(1年間) | (1年間) |
出典:ミライノ デビット PLATINUM(Mastercard) | 商品・サービス | 住信SBIネット銀行
クレジットカードの場合
先ほどのみずほJCBデビットと比べると、かなり充実しているのがわかるでしょう。
クレジットカードの場合、全体的な傾向として「保険の内容は、クレジットカードのステータスに比例する」ことが指摘できます。
例えば、同じ三井住友カードであっても、カードのステータスにより海外旅行傷害保険の補償内容は全く違うのです。
クレジットカードに付帯保険による補償の充実を求めるなら、ステータスは高いに越したことはありません。
結論:カードの年会費、ステータス次第
デビットカードであっても、クレジットカードであっても、保険の補償内容は、年会費に比例する部分が大きいでしょう。ステータスが高いカードほど、年会費は高いので、その分補償内容が充実します。
おすすめのクレジットカードはこちら
まとめ
クレジットカードにも、デビットカードにも、それぞれメリット・デメリットがあります。そのため
- ライフスタイル
- 自分の性格
によって
- クレジットカードとデビットカードのどちらをメインにするべきか
- どんなクレジットカード、デビットカードを選ぶべきか
は全く異なってくるのです。大事なのは「自分に合ったものを見つけること」と心得ておきましょう。