日本発の国際ブランドとしても知られる大手クレジットカード会社・JCBも、各地の銀行と提携してデビットカードを発行しています。
ここでは
- JCBデビットカードとは
- JCBデビットカードのメリット、デメリット
- おすすめのデビットカード
について解説しましょう。
JCBデビットカードとは?
最初に、JCBデビットカードとは何かについて解説しておきましょう。
国際ブランドとしてJCBが付帯している
実際のJCBデビットカードの画像を使い、どこに何が書いてあるかを説明しましょう。例えばみずほ銀行で発行されているみずほJCBデビットの場合、券面はこのようになっています。
表面の記載事項
- ロゴマーク:JCBのロゴマークが入っています。
- カード番号:クレジットカードと同じように、カード番号が振られています。
- 有効期限:デビットカードにも有効期限があります。例えば「08/22」と書かれていた場合、「2023年の8月末日まで使える」という意味です。
- カード会員名:アルファベットにより「名/姓」の順番で、カード会員名が書かれています。例えば「やまだ たろう」さんの場合、”TARO YAMADA”と印刷されます。
裏面の記載事項
- 署名欄:クレジットカードと同じように、署名欄が設けられています。手元にカードが届き次第、すぐに名前を書きましょう。なお、署名欄の中にセキュリティコード(3桁の数字)も書かれています。
- 問い合わせ先:JCBデビットカードに関する質問がある場合、0570-099766に問い合わせましょう。
- 発行会社:「発行している銀行名」が記載されています。このカードの場合は「株式会社みずほ銀行」です。
JCBデビットカードを扱っている銀行一覧
2019年11月現在、JCBデビットカードを扱っている銀行は、以下の通りです。
鹿児島銀行 | もみじ銀行 | 秋田銀行 | 八十二銀行 | 三菱UFJ銀行 | 七十七銀行 | 京都銀行 | 広島銀行 |
みずほ銀行 | セブン銀行 | 熊本銀行 | 北陸銀行 | 中国銀行 | ちばぎん | 紀陽銀行 | 東邦銀行 |
じぶん銀行 | 北九州銀行 | 名古屋銀行 | 楽天銀行 | 池田泉州銀行 | 親和銀行 | 沖縄銀行 | 北洋銀行 |
イオン銀行 | 福岡銀行 | 十六銀行 | 山口銀行 | 大垣共立銀行 | 西日本シティ銀行 | 愛媛銀行 | 栃木銀行 |
JCBデビットカードの5つのメリット
ここで、JCBデビットカードのメリットとして
- JCBカードのサービスも受けられる
- ポイント還元、キャッシュバックが受けられる
- 家族カードが発行できる
- 海外ATMでも現金を引き出せる
- モバイル決済との相性がいい
の5つを紹介しましょう。
1.JCBカードのサービスも受けられる
JCBデビットカードでも、JCBカードと同様に
- JCBが開催するキャンペーンへの参加
- 海外の主要都市にあるJCBプラザ、JCBラウンジの利用
- JCBオリジナルシリーズパートナー(特約店)の利用による優待
が受けられます。
2.ポイント還元、キャッシュバックが受けられる
JCBデビットカードでは
- JCBのポイントプログラム「Oki Dokiポイント」の還元
- カード発行会社のポイントプログラムによるポイントの還元
- 利用額に応じたキャッシュバック
が受けられます。
さらに、JCBのポイントプログラム「Oki Dokiポイント」が付与されるデビットカードの場合、JCBオリジナルシリーズパートナーによる優待も受けられるのです。
例えば、大手コンビニのセブン-イレブンを利用し、対象となるJCBデビットカードで支払った場合、利用額1,000円ごとに3ポイントが還元されます。
さらに、画像のように期間限定でポイント還元率がアップしていることもあります。
出典:セブン-イレブン|JCB ORIGINAL SERIES
具体例を3つ紹介します。
1.JCBカードのポイントプログラムが適用されるケース
愛知県の地方銀行である名古屋銀行の場合
- 利用額1,000円ごとに1ポイント(Oki Dokiポイント)付与
- JCB STAR MEMBERS(スターメンバーズ)への参加
など、JCBカードに準じたポイントプログラムが用意されています。
ネット銀行大手の楽天銀行の場合 など、楽天市場での利用を前提にした優待が受けられます。 みずほ銀行が発行するみずほJCBデビットの場合、ポイントの還元ではなく、1月の利用金額の0.2%相当分がキャッシュバックされる仕組みが採用されています。 などの理由で、家族カードを発行してほしい場合は、VisaデビットカードよりJCBデビットカードをおすすめします。2019年11月現在、Visaデビットカードの中で、家族カードの発行に対応しているのは、スルガ銀行のみです。 しかし、JCBデビットカードであれば、一部の銀行で家族カードの発行が可能です。2019年11月現在、以下の銀行のデビットカードが、家族カードの発行に対応しています。 JCBカードと同様、JCBデビットカードでも、海外の空港・街中に設置されたATMで、現地通貨で現金を引き出すことが可能です。「JCB」「Cirrus」のマークがついているATMを探し、操作しましょう。 出典:海外で現地通貨を引き出す方法 | クレジットカードJCB 海外でも便利な優待特典やJCB PLAZA情報 なお、詳しい操作方法はここから確認できます。 海外でATMを使うときの注意点は、この記事も参考にしてください。 JCBデビットカードの特徴として、Apple Pay、Google Payなどのモバイル決済との相性がいいことが挙げられます。 「モバイル決済を使ってみたいけど、あとから請求が来るのがどうも苦手」という人は、試す価値はあるでしょう。 Apple Payのためにクレジットカード増やすの面倒だな…。せめてJCBデビットカード程度ならイイけど…。楽天銀行ってJCBデビットカードじゃなかったっけ…。 — SANTA@管理人 (@xxSANTAxx) September 7, 2016 一方で、JCBデビットカードには というデメリットがあります。それぞれについて詳しく説明しましょう。 日本国内であれば、国際ブランドとしてJCBが付帯したデビットカード、クレジットカードはほぼ問題なく使えます。しかし、海外に行った場合、地域によってはそうもいかないことが多々あるのです。その理由は「加盟店の少なさ」にあります。 こちらのグラフを見てください。デビットカードを含めたキャッシュレス決済の専門誌「ザ・二ルソンレポート」がまとめた、2018年における国際ブランドのシェアのグラフです。 出典:Card and Mobile Payment Industry Statistics | The Nilson Report Archive of Charts & Graphs グラフからもわかるように、Visa、UnionPay(銀聯カード)、Mastercardが他の国際ブランドを大きく引き離しています。 なお、JCBは他の国際ブランドであるAmerican Express=AMEXやDiscoverと加盟店開放契約を結んでいます。つまり、AMEXやDiscoverの加盟店であれば、基本的にはJCBも利用できるはずですが などの理由で、実際は断られる可能性もあるのです。 JCBデビットカードが海外弱過ぎて困る。タイでは711でJCB使えず、ドイツやチェコではJCBマークはほぼ皆無。台湾では711でなぜか反応しない。桃園空港で1件目は使えたのに2件目でなぜかロックされ使えず。これでは海外では現金代わりとして運用できない。しかしみずほにはVISAデビットはない。うーむ。 — dead k GMFTPO 11/30 WARP (@deadkrocks) September 19, 2018 JCBデビットカードでも、Visaデビットカードでも、海外の空港や街中に設置されているATMを使い、日本の銀行口座から現地通貨で現金を引き出すことはできます。 例えば、三菱UFJ銀行では、両方の国際ブランドのデビットカードを発行していますが、海外ATM利用時の手数料については、扱いが全く違います。 為替レートについて VISAデビット Visaが定める基準レートに当行所定の海外事務手数料(消費税込3.05%)を上乗せしたレートで円貨換算します。 JCBデビット JCBが定める基準レートにJCBが指定した料率(1.6%)と当行所定の海外事務手数料(消費税込3.05%)を上乗せしたレートで円貨換算します。 ※一部ATMにおいて、別途現地金融機関所定の使用料がかかる場合あり もっとわかりやすくするために、数字例を出して考えてみましょう。以下の条件で、デビットカードを使って海外ATMで現金を引き出したとします。 VisaデビットカードとJCBデビットカードの場合とで、円貨換算額がいくらになるかを比べてみました。 この場合、176円違う計算です。 ここまでの内容を踏まえると という結論になります。 JCBデビットカードを発行している銀行も多くなってきましたが、日本全国の銀行が対応しているわけではありません。 中には 銀行もあります。自分が住んでいる地域の銀行がJCBデビットカードの発行を行っていない場合は、ネット銀行が発行するJCBデビットカードを作るのも手段の1つです。 そこで、おすすめのJCBデビットカードとして の3つを紹介しましょう。 永年無料 次の2種類のポイントが貯まります。 イオン銀行CASH+DEBITは、大手スーパーのイオンのグループ会社であるイオン銀行が発行するデビットカードです。イオンのハウスカードであるイオンカードと同様の優待が受けられます。 永年無料 利用額に応じ、nanacoポイントが付与されます。どこで使うかによって扱いが違うので、事前に確認しましょう。 大手コンビニエンスストア・セブン-イレブンの関連会社であるセブン銀行が発行するデビットカードです。同グループで使える電子マネー・nanacoも付帯しています。 セブン-イレブンでの利用はもちろん、グループ会社であるそごう、西武百貨店での利用でも、ポイント還元率がアップするカードです。 なお、すでにnanacoを持っていて、これからセブン銀行デビット付きキャッシュカードを作りたいという場合は、nanacoが付帯していないものを発行してもらうことも可能です。 また、nanacoポイントは1ポイント → 0.5マイルで日本航空=JALのマイルに交換可能です。JALのマイルを貯めている人で、普段の買い物用にデビットカードを使いたい場合にも、おすすめできます。 永年無料 利用額に応じ、楽天ポイントの還元が受けられます。どこで使うかによって、還元率が違うので確認しましょう。 楽天銀行デビットカード(JCB)は、ネット銀行の楽天銀行が発行するJCBデビットカードです。 また、楽天市場で利用した場合、ポイントが2倍になるため、上手に使えばポイントを効率的に貯められるでしょう。なお、楽天ポイントは全日本空輸=ANAのマイルにも、1ポイント → 0.5マイルで交換可能です。ANAのマイルを貯めている人なら、サブカードとして持つのも選択肢の1つでしょう。 JCB以外の国際ブランドも含めて、デビットカードを検討したい方はこちら JCBが日本発祥の国際ブランドであるということもあってか、JCBデビットカードも、日本国内で使う分には十分に役立ちます。 しかし、海外でも、日本人があまり行かない地域では、やや使い勝手が劣るかもしれません。仮に、そのような地域に行く予定がある場合は など、事前に準備をしておくと快適に過ごせるでしょう。 コメントを投稿するにはログインしてください。めいぎんJCBデビット
発行会社 名古屋銀行
国際ブランド JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 1,100円
年会費特典 ①毎月のケータイ代をJCBデビット払いにする。②1年間で10万円以上利用する。③本会員の年齢が22歳以下、いずれかの条件を満たした場合無料
発行期間 2週間程度
キャッシュバック還元率下限 -
キャッシュバック還元率上限 -
ポイント還元率下限 0.50%
ポイント還元率上限 2.50%
1日最大利用限度額 200万円
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 15歳以上(中学生を除く)
2.提携銀行およびグループ会社のポイントプログラムが適用されるケース
楽天銀行デビットカード(JCB)
発行会社 楽天銀行
国際ブランド VISA,Mastercard,JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 0円
年会費特典 -
発行期間 1週間から10日ほど
キャッシュバック還元率下限 -
キャッシュバック還元率上限 -
ポイント還元率下限 1.00%
ポイント還元率上限 1.00%
1日最大利用限度額 限度額なし
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 16歳以上
3.キャッシュバックが受けられるケース
みずほJCBデビット
発行会社 みずほ銀行
国際ブランド JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 1,100円
年会費特典 前年1回以上の利用、または満23歳以下の方
発行期間 2週間程度
キャッシュバック還元率下限 0.20%
キャッシュバック還元率上限 0.20%
ポイント還元率下限 -
ポイント還元率上限 -
1日最大利用限度額 200万円
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 15歳以上(中学生を除く)
3.家族カードが発行できる
4.海外ATMでも現金を引き出せる
5.モバイル決済との相性がいい
JCBデビットカードの2つのデメリット
1.地域によっては使い勝手が悪い
2.海外ATM利用時の手数料が高い
JCBデビットカード:110円 × 100ドル × ( 1 + 3.05% + 1.6% ) = 11,511.5円おすすめのJCBデビットカード3選
1.イオン銀行CASH+DEBIT
イオン銀行CASH+DEBIT
発行会社 イオン銀行
国際ブランド JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 0円
年会費特典 -
発行期間 -
キャッシュバック還元率下限 -
キャッシュバック還元率上限 -
ポイント還元率下限 0.50%
ポイント還元率上限 1.00%
1日最大利用限度額 100万円
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 15歳以上(中学生を除く)
年会費
ポイント還元率、キャッシュバック率
ときめきポイント
JCBデビットでの利用金額に応じて付与される。通常利用時は利用額200円につき1ポイント、イオングループの店舗であれば200円につき2ポイント。
WAONポイント
付帯している電子マネー「WAON」の利用金額に応じて付与される。ポイントは電子マネーの残高に充当可能。通常利用時は利用額200円につき1ポイント、WAONのオートチャージ設定時は200円につき2ポイント。
おすすめする理由
お客さま感謝デー
毎月20日・30日にイオングループの各店舗で買い物をし、イオン銀行CASH+DEBITで支払うと、5%割引が受けられる。
イオンシネマ
チケット代をイオン銀行CASH+DEBITで支払うと、いつでも一般料金から300円(イオンシネマ弘前のみ200円)割引になる。さらに、毎月20日・30日なら1,100円になる。
手数料の優待
取引状況に応じ、他行宛振込手数料・他行ATM入出金手数料が最大月5回まで無料になる。
こんな人におすすめ
2.セブン銀行デビット付きキャッシュカード
セブン銀行デビット付きキャッシュカード
発行会社 セブン銀行
国際ブランド JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 0円
年会費特典 -
発行期間 -
キャッシュバック還元率下限 -
キャッシュバック還元率上限 -
ポイント還元率下限 0.50%
ポイント還元率上限 1.00%
1日最大利用限度額 200万円
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 満16歳以上
年会費
ポイント還元、キャッシュバック
JCB加盟店
支払い金額の0.5%相当のnanacoポイントが付与される。
セブンアンドアイグループの一部店舗
支払い金額の1%相当のnanacoポイントが付与される。
おすすめする理由
こんな人におすすめ
3.楽天銀行デビットカード(JCB)
楽天銀行デビットカード(JCB)
発行会社 楽天銀行
国際ブランド VISA,Mastercard,JCB
初年度年会費(税込) 0円
2年目~年会費(税込) 0円
年会費特典 -
発行期間 1週間から10日ほど
キャッシュバック還元率下限 -
キャッシュバック還元率上限 -
ポイント還元率下限 1.00%
ポイント還元率上限 1.00%
1日最大利用限度額 限度額なし
不正利用時の補償 ○
入会資格年齢 16歳以上
年会費
ポイント
通常利用時
利用額100円ごとに1ポイント(楽天ポイント)還元される(還元率1.0%)
楽天市場での利用時
利用額100円ごとに2ポイント(楽天ポイント)還元される(還元率2.0%)
おすすめする理由
こんな人におすすめ
まとめ
コメントを残す