クレジットカードに署名は必須!署名にまつわる4つの疑問と3つのトラブルをFPが解説します!

man
素朴な疑問なんですけど、クレジットカードの裏になんで名前書かないといけないんですかね?
fp
何気なく書いていると思いますけど、実は結構重要なんですよ!

クレジットカードに署名がある理由

クレジットカードに署名がある理由

クレジットカードの裏面には、以下の写真のように、クレジットカード会員が自分で名前を書く=署名をする欄が必ず設けられています。

クレジットカードに署名がある理由

出典:カード取り扱いの注意とお願い|クレジットカードなら、JCBカード

なぜ、署名をしなくてはいけないのかを説明しましょう。

最大の理由は「責任を明確にする」ため

一言でいうと、「責任を明確にする」ためです。

クレジットカードの「クレジット」とは、本来は「信用」を意味する言葉です。つまり、個人の支払能力を審査した上で与信を行い、それに基づいて後払いができるようにしたシステムともいえるでしょう。

このような性質があるため、「誰がクレジットカードを使っているのか」を明らかにしないといけません。そこで、責任を明確にするために、あらかじめクレジットカードの裏面に署名をした上で、決済の際に、サインや暗証番号を求める仕組みになっているのです。

署名にまつわる4つの疑問

署名にまつわる4つの疑問
man
署名って、そういう意味があったんですね!そういえば、「日本人なら、サインを漢字で書いたほうがいい」と言われたんですが、実際どうなんですか?
fp
実は、必ず漢字じゃないとダメってほどでもないですよ。

1.サインは漢字でないとダメ?

これを読んでいる人の中にも、「クレジットカードの署名は漢字にした方がいい」という話を聞いたことがある人がいるはずです。

理由の一例として、

  • 漢字のほうが偽造されにくい
  • アルファベットだと真似されやすい

などがあります。

実際のところは、どうなのでしょうか。

重要なのは「自分が書いた」こと

実は、署名を漢字で書かなくてはいけない、というルールはありません。あくまで重視されるのは、「誰が書いたのか特定できること」です。

自分ですぐに書けるのであれば、

  • 漢字
  • ひらがな
  • カタカナ
  • アルファベット(ローマ字)
  • ハングル
  • キリル文字
  • アラビア文字

など、どんな文字であってもかまいません。

ただし、一度署名を決めたら、常に同じものを書くことになります。

それを考えると、

  • 漢字かひらがな、もしくはローマ字で
  • パスポートの名前と同じものを書く

のが無難でしょう。

署名のOK例、NG例

ここで、「山田花子」さんを例にして、署名として認められる=OKになる可能性が高いものと、認められない=NGになる可能性が高いものを比較してみましょう。

OKになる可能性が高い
  • 漢字フルネーム(山田花子)
  • ひらがなフルネーム(やまだはなこ)
  • カタカナフルネーム(ヤマダハナコ)
  • 英語(Hanako Yamada、Hanako Y、H Yamada 等)
  • 上記の表記に簡単なイラストを組み合わせたもの
NGになる可能性が高い
  • 苗字、名前の一部(やまだ、はなこ)
  • アルファベット1文字もしくは2文字(H.Y、H、Y等)
  • チェック、棒線など「誰でも書けそうなもの」

2.間違ったら書き直しはアウト?

man
先生、聞いてくださいよ……
fp
どうしました?
man
この前、新しいクレジットカードを受け取ったんです。気合入れて署名したんですけど、あまりに汚くなりすぎて、へこみました……消して書き直しとか、ダメですよね?
fp
それ、絶対ダメなやつですよ!

変造の疑いをかけられることも

クレジットカードの裏面に署名を書く際に、

  • 筆記用具が水性だった
  • 字を間違えた
  • 力の入れ加減がわからなかった

などの理由で、自分の納得がいく署名が書けなかったとしても、消して書き直してはいけません。

一度書いた署名を書き直した場合、クレジットカード券面の変造と判断される可能性が高いためです。

もちろん、変造は利用規約違反であるため、発覚した場合、クレジットカードの強制解約など、重い処分が下されることもあります。

間違わないためには

クレジットカードの署名を間違わないためには、あらかじめ次の工夫をしておきましょう。

  • どんな署名にするかを決めておく
  • いらない紙に何回か書くなどして、練習する
  • 油性の細いペンで署名を書く

万が一間違えてしまったら

工夫をしたとしても、間違えてしまった場合は、クレジットカード会社に連絡し、事情を話しましょう。再発行手数料がかかりますが、新しいクレジットカードを送ってくれます。

fp
ゆっくり落ち着いて書きましょうね!

3.法人カードのサインは何を書けばいい?

man
あ、そうそう。僕の会社でもついに法人クレジットカードを導入することになったんです!これで出張費の立て替えしなくて済みますよ!
fp
それはよかったですね!
man
でも、法人クレジットカードの署名って、誰の名前書けばいいんですか?まさか会社の名前じゃないですよね……。
fp
自分の名前を書けば大丈夫ですよ!

法人クレジットカードとは?

法人クレジットカードとは、会社や個人事業主に対して発行されるものです。

  • ビジネスカード
  • コーポレートカード

とも呼ばれ、主に、会社の経費の支払いのために使われます。

基本は「使う人の名前」

法人クレジットカードは、会社・個人事業主が「法人クレジットカードを使う予定がある従業員」の名前を取りまとめて、申込等の手続きを行います。手続きが完了すると、従業員1人につき法人クレジットカードが1枚交付される仕組みです。

法人クレジットカードの券面には、以下の写真のように、

  • 会社名(屋号)
  • 実際に使う人(従業員等)の名前

が書かれています。

基本は「使う人の名前」

出典:ビジネスゴールドカード|アメリカン・エキスプレス

裏面に設けられている署名欄には、実際に使う人が自分で署名するのが決まりです。

社員同士でも貸し借りはNG

なお、法人クレジットカードであっても、「クレジットカードの券面に書かれた名前の人だけが利用できる」という原則は変わりません。

仮に、同じ会社に勤務している社員同士であっても、貸し借りは厳禁です。
  • 署名欄の記載と実際のサインの筆跡が違いすぎる
  • 様子が変だった

などの理由で、加盟店側から貸し借りをしていることを疑われた場合、クレジットカード会社に通報される可能性もあります。れっきとした規約違反であるため、法人クレジットカードの強制解約にまで発展することもあるのです。

仮に、強制解約された場合、他の法人クレジットカードを作るのも難しくなるため、事業に大きな影響が及びます。法人クレジットカードを使わせたい従業員が増えた場合は、その都度手続きしましょう。

fp
「ちょっとくらい……」はよしたほうがいいですよ!

4.結婚後すぐに新婚旅行にいく場合は?

man
そういえば、結婚式終わってからすぐに新婚旅行行く予定なんです。彼女のパスポート変えている時間がなくて……こういう場合、クレジットカードや署名はどうすればいいんですか?
fp
ちょっと気を付けなければいけませんね。

パスポートの表記に合わせるのが基本

結婚等で苗字が変わる場合、どこかのタイミングでパスポートの名義変更も行うはずです。

仮に、パスポートの名義変更を行った場合は、クレジットカードの名義変更も済ませておきましょう。
  • 買い物をして免税手続きを受ける
  • ホテルでデポジット(保証金)を支払う

際に、クレジットカードとパスポートの名義が一致しているかを確認するためです。一致していないと、手続きや支払いができないので、注意しましょう。

時間があるなら更新しておこう

入籍から結婚式・新婚旅行まで時間がある場合は、やはりパスポートとクレジットカードの名義を変更しておくのが無難です。名義変更が終わった後、新婚旅行の手配をするのをおすすめします。

海外に行く場合は、航空券とパスポートの名義が一致していないと、搭乗できないので、特に注意してください。
fp
旅行代理店や航空会社に一度相談しておくのがベストですね!

時間がない場合はクレジットカード会社に連絡しておこう

一方、「結婚式の日の朝に入籍する」など、入籍から結婚式・新婚旅行まで時間がない場合は、変更しないで行くのも1つの手段です。事前にクレジットカード会社に連絡し、事情を話しておきましょう。

この際、注意してほしいのが、クレジットカードで決済を済ませるときのサインです。署名欄の記載と一致させないといけないので、うっかり新姓で書いてしまわないよう、気を付けましょう。

fp
トラブルのもとになってしまいますよ!

署名がないと起こるトラブル3選

署名がないと起こるトラブル3選
man
署名って、思っているより重要なんですね……でも、署名をしてないと、何が起こるんですか?
fp
実は結構面倒なことに巻き込まれるんですよ!

クレジットカードの裏面に署名がないことで起こるトラブルとして、

  • 支払いができない
  • 犯罪に巻き込まれる
  • 何の補償も受けられない

などが考えられます。それぞれについて、より詳しく説明しましょう。

1.支払いができない

そもそも、クレジットカードの署名欄に記載がないクレジットカードで支払いをすることはできません。

署名がないのは規約違反

クレジットカード会社は、会員規約で、「クレジットカードを受け取ったら、裏面に署名をする」旨を定めています。

第2条 (カードの貸与およびカードの管理) 1.当社は、会員本人に対し、両社が発行するクレジットカード(以下「カード」という。また、「カー
ド」のうち家族会員に貸与されるカードを以下「家族カード」という。)を貸与します。カードには、ICチップが組み込まれたICカード(以
下「ICカード」という。)を含みます。会員は、カードを貸与されたときに直ちに当該カードの所定欄に自己の署名を行わなければなりません。

出典:JCBカード 会員規約

クレジットカードは、あくまで、「クレジットカード会社が、クレジットカード会員に貸しているもの」です。

仮に、規約違反があった場合は、クレジットカードは使わせてもらえないものと考えましょう。

実際は、クレジットカードの裏面に署名がなかったとしても、

  • 店員のチェックが甘い
  • 店員が利用規約を知らない

などの理由で、決済ができてしまうこともあります。

fp
「署名がないとNG」が原則だと思っていてくださいね!

外国ではもっと厳しい

クレジットカードの裏面に署名がないことの影響は、外国に行くとより大きくなります。外国では、日本以上にクレジットカードの情報を、その人の社会的信用を図る尺度として用いているのが現状です。

そのため、「クレジットカードの裏面に署名がない」というのは、「社会的に信用がない」と判断されてしまいます。

お店で買い物をしたり、レストランで食事をしたりする際に、署名がないクレジットカードを出すと、トラブルの元になるので絶対にやめましょう。

署名と違うサインもNG

最近では暗証番号の入力による決済が普及していますが、サインを求められることも多々あるはずです。その際、裏面の署名と違うサインをするのはやめましょう。

加盟店側は、「署名とサインが一致しているか」を基準に、「この人がクレジットカード会員本人であるか」を判断しています。

サインが違っているだけで、「クレジットカード会員本人ではない」と判断されるため、決済もできません。
fp
「同じものを書く」のが鉄則ですよ!

2.犯罪に巻き込まれる

仮に、署名欄に何も書いていない状態で、クレジットカードが紛失・盗難にあってしまったら、大変なことになります。

成りすましや偽造に使われる

署名欄に何も書いていない状態のクレジットカードを、クレジットカード会員以外の人が手に入れたら、どうなるでしょうか?

まず、成りすましが成立してしまいます。つまり、手に入れた人が自分で署名欄に「クレジットカードの券面に記載されている会員の名前」を書き、お店で支払いをすることもできてしまうのです。

さらに、署名欄に何も書いていないクレジットカードが、偽造カードを作るために使われるおそれもあります。

いずれにしても、紛失・盗難を受けた場合は、すぐにクレジットカード会社に電話し、指示を仰ぎましょう。

国内の主要なクレジットカード会社の連絡先は、以下の通りです。

三井住友カード0120-919-456
JCBカード0120-794-082
AMERICAN EXPRESS0120-020-120
Diners Club0120-074-024
セゾンカード0120-107-242
三菱UFJニコスカード(NICOSブランド)0120-159-674
三菱UFJニコスカード(DCブランド)0120-66-4476
三菱UFJニコスカード(三菱UFJ銀行(UFJ含)ブランド)0120-107-542
楽天カード0120-86-6910
イオンカード0570-079-110
トヨタファイナンス(TS CUBICカード)052-239-2811
VIEWカード03-6685-4800
エポスカード03-5340-3333
MIカード(三越・伊勢丹グループ)03-5273-6509
オリコカード0120-828-013
0570-080-848

クレジットカードが紛失・盗難にあった場合の手続きは、こちらの記事でも解説しています!

3.何の補償も受けられない

万が一、署名欄に何も書いていないクレジットカードが紛失・盗難にあい、不正利用されたとしても、何の補償も受けられません。

man
その状態で限度額まで買い物されたら怖すぎますね……
fp
そうでしょ?

利用規約に違反しているため

理由は簡単で、「利用規約に違反している」ためです。

先ほども触れたように、クレジットカード会社は、クレジットカードが手元に届いたら、すぐに署名をすることを利用規約で求めています。利用規約に違反している以上、たとえ不正利用の被害にあったとしても、補償は受けられないのです。

例えば、三井住友カードでは、不正利用があったとしても補償を受けられない場合について、次のように定めています。

以下のような取引については、補償対象とはなりません。

1.会員の故意または重大な過失に起因する損害
2.損害の発生が保障期間外の場合
3.会員の家族・同居人・弊社から送付したカードまたはチケットなどの受領の代理人による不正利用に起因する場合
4.会員が本条第4項(届出事項の変更)の義務を怠った場合
5.紛失・盗難または被害状況の届けが虚偽であった場合
6.カードショッピング、キャッシングリボおよび海外キャッシュサービス取引などのうち暗証番号の入力を伴う取引についての損害(ただし、弊社に登録されている暗証番号の管理について、会員に故意または過失がないと弊社が認めた場合はこの限りではございません。)
7.紛失・盗難の通知を弊社が受領した日の61日以前に生じた損害
8.戦争・地震などによる著しい秩序の混乱中に生じた紛失・盗難に起因する損害
9.その他本規約に違反する使用に起因する損害
また、状況調査の結果、会員ご本人や家族、同居人などによるご利用が判明した場合、当該請求については、ご本人にご請求させていただくものとなります。

出典:カード不正利用(不正使用)発生時の補償について|クレジットカードの三井住友VISAカード

クレジットカードの署名欄に何も書かない場合、この中の

  • 会員の故意または重大な過失に起因する損害
  • その他本規約に違反する使用に起因する損害

のいずれかに抵触する恐れが高いのです。

fp
「何があっても自己責任」ということになるから、注意してくださいね。

まとめ

クレジットカードの署名は、「クレジットカード会員本人が確かに使っている」ということを立証する上で、非常に重要なものです。万が一、署名をしていない状態でクレジットカードが紛失・盗難にあったとしても、補償は受けられないと考えてください。

fp
「カードが届いたらまず署名」と覚えておきましょうね!

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