ソフトバンクグループ株式会社とソフトバンク株式会社、ならびにヤフー株式会社の3社が共同出資したPayPay株式会社は、同社が運営するQRコード決済の「PayPay」による累計決済回数が10億回を突破したとプレスリリースで発表しました。
10億回を突破するまでの歩み
出典:「PayPay」、累計決済回数が10億回を突破! – プレスリリース
上のグラフは、PayPayのサービスが開始した2018年10月から、2020年5月までの決済回数の増加の推移を表したものです。最初のほうは、セキュリティの脆弱さを突いたトラブルが頻発し、不穏なイメージを持たれていたためあまり伸びていません。しかし、100億円あげちゃうキャンペーンを開始してからは、徐々に認知度が高まっていきました。そして、2019年から2020年にかけて決済回数が5億回を突破してからは、わずか数カ月で10億円に達しています。
PayPayの成長を後押ししたものは?
では、PayPayの成長を後押ししたものは何だったのでしょうか。筆者が考えたのは
- わかりやすいキャンペーン
- 加盟店にとっての参入障壁の低さ
- 「新しい生活様式」の必要性
の3つです。
それぞれについて、詳しく解説しましょう。
1.わかりやすいキャンペーン
PayPayも含め、QRコード決済を展開している会社は、様々なキャンペーンを行っています。残念なことに、その中には「どこで使えば、いくら戻ってくるのか」がかなりわかりにくいものもあります。しかし、PayPayの場合「どこで使えば、いくら戻ってくるのか」が、公式ホームページでもわかりすく説明されているという印象を受けました。
出典:ペイペイジャンボ(オンライン)&最大10%戻ってくるキャンペーン – PayPay
2.加盟店にとっての参入障壁の低さ
QRコード決済の中には、使えるお店が限られているため、キャンペーンへの参加はおろか、住んでいる地域によっては使えそうにない、というものもあるのが事実です。そのため、使えるお店=加盟店を広げることが、QRコード決済をはじめ、キャッシュレス決済のサービスを運営していく上で必要になります。
この点でも、PayPayは決済手数料や導入手数料を低く抑えた上に、最短で翌日に入金されるようにするなど、入金サイクルを早めるなど、可能な限り加盟店の利益を図った上で展開してきたことが、今になってプラスになったと考えられます。
3.「新しい生活様式」の必要性
そして、最終的な決め手になったのは、新型コロナウイルス感染症の流行でしょう。プレスリリースの中でも、この点には触れられています。
2020年初頭から中国で流行し始めた新型コロナウイルス感染症は、世界中に蔓延し、人々の生活や経済に大きな影響を及ぼしています。もちろん、日本もその例にもれません。2020年3月6日に発令された緊急事態宣言は、2020年5月31日に解除される見込みも出てきましたが、解除された後も、これまでと同じ生活にすぐに戻るのは難しいでしょう。
そんな中、厚生労働省が発表した「新しい生活様式」の中で、PayPayのようなキャッシュレスによる決済手段を用いることが推奨されています。
新型コロナウイルス感染症に関連した報道の中には「現金を介した感染」がクローズアップされているものもありました。日本国内だけ取ってみても、大手都市銀行の支店で窓口業務に従事していた行員が感染するという事例があったくらいです。
PayPay
年会費(税別) 0円
ベースの還元率 1.50%
ベースの還元率上限 1.50%
ポイント倍増 -
還元内容 PayPayボーナス
付与上限 7,500円/回
15,000円/回
クレジットカード支払い ○VISA、Mastetrcard、JCB(ヤフーカードのみ)
銀行口座チャージ ○
クレジットカードチャージ ○本人認証サービス(3Dセキュア)を登録済みのヤフーカード
ATMチャージ ○セブン銀行ATM
レジチャージ -
支払方法 コード払い(提示)
コード払い(読取)
オートチャージ ○
送金サービス ○
限度額 PayPay残高:50万円/過去24時間
クレジットカード(本人認証済):2万円/過去24時間
クレジットカード(本人認証未):2万円/過去24時間
同社の発行クレジットカード
Yahoo! JAPANカード