プラチナカードの審査基準。審査通過率を上げるための7つのコツも併せて解説

プラチナカードはゴールドカードよりさらに上のステータスに位置するため「審査に通りにくい」というイメージがついています。

確かに、一般カードやゴールドカードに比べると、はるかに難しいですが、コツを押さえれば審査に通る確率はちゃんと上げられるのも事実です。今回は

  • プラチナカードの審査基準
  • プラチナカードの審査通過率を上げるためのコツ

について解説しましょう。

プラチナカードの審査基準

プラチナカードの審査基準

最初に、プラチナカードの審査基準について、いろいろな側面から考えてみましょう。

1.年齢

具体的に、何歳以上であればプラチナカードを申し込めるのかについて、まずは考えてみましょう。

30歳以上であれば申し込めることがほとんど

近年は、プラチナカードを含め、クレジットカードの申し込み自体に厳密な年齢制限を設けないケースも多くなってきています。何歳か、ということより、継続安定した収入や十分な支払能力があるかどうかが重視されているためです。30歳以上であれば、まずほとんどのプラチナカードに申し込むことができるでしょう。

また、20代であっても申し込めるプラチナカードも増えてきています。

しかし、年会費を安く抑えているプラチナカードの中には、一般的なプラチナカードで受けられるサービスの一部しか受けられないものもあるので、事前に確認するようにしてください。

2.年収

実際のところ、年収がいくらあればプラチナカードの審査に通るのかは、様々な意見がみられるところです。

高い方がもちろん有利ではあるが、盲点もある

一口にプラチナカードといっても、年会費が2万円台の格安のものから、10万円を超えるハイグレードなものまで、様々です。当然、審査難易度も年会費に比例して上がると考えていいでしょう。

年会費が安めのプラチナカードであれば、年収が400万円でも十分通るチャンスはあるはずですし、逆に高めのプラチナカードでは、年収が1,000万円を超えていても審査に通らないかもしれません。

また、年収が高かったとしても、これまでに

  • 延滞・滞納などを繰り返している
  • 何らかのトラブルでクレジットカードを強制解約された

などの問題を起こしていた場合は、プラチナカードはおろか、クレジットカードの審査自体に通るかどうかも怪しいでしょう。

結論としてまとめると「年収が〇〇円以上ならプラチナカードの審査に必ず通る」とは言い切れません。

3.職業

プラチナカードの場合「株やFXなどの金融商品の運用で利益を出している」「実は不動産投資をしていて毎月家賃収入が入ってくる」などのきわめて特殊な事情がない限りは、無職の人はまず審査に通りません。つまり、なんらかの形で働いている必要がありますが「どんな仕事をしているのか」もチェックされているのです。

「安定継続した収入」があるかがカギ

プラチナカードを含め、クレジットカードの審査において重視されるのは「安定継続した収入があるか」です。そのため

  • 国家公務員、地方公務員、その他公的機関に正職員として勤務している
  • 上場企業もしくはそれに準ずる企業の正社員である
  • 医師、大学教授、弁護士、税理士など高度な専門的知識を有する職業についている
  • 長年経営している実績のある中小企業の経営者である

など、安定継続した収入が見込める可能性が高い人であれば、やはりプラチナカードの審査に通りやすいでしょう。

一方、仮に年収が高かったとしても

  • 事業を始めたばかりのフリーランスである
  • 起業したばかりのスタートアップ経営者である
  • 芸能人、スポーツ選手など成績や人気次第で収入が上下する仕事についている
  • いわゆる水商売である

など、安定継続した収入が見込めない可能性もある職業の場合は、審査に通るのは厳しそうです。

4.勤続年数

プラチナカードも含め、クレジットカードを申し込む際は、今所属している会社への勤続年数が聞かれます。

自営業の場合は事業の継続年数が聞かれると考えましょう。

長い方が有利ではあるが必須ではない

もちろん、勤続年数は長い方が有利なのは言うまでもありません。一定のところに長く勤められている以上、周囲と目立ったトラブルを起こさず、上手にやってきたというプラスの意味に取られます。そのため、安定継続した収入が今後も入ってくる可能性が高いと判断されるためです。

特に、日本はかつては終身雇用といって、新卒で入社した会社で定年まで勤めあげる人が多かったため、このように判断されやすいでしょう。

しかし、今は雇用を取り巻く状況はかなり変化してきています。たとえ、仕事をしてきて、周囲と目立ったトラブルを起こさなかったとしても

  • キャリアアップのために転職する
  • 自身で事業を起こす

など、1つの会社に勤め続けるライフスタイルを選ばない人もいるのです。このような状況を考えると「長い方が有利ではあるが、短いからといって致命傷になるわけではない」というのが現状です。

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それでも、せめて半年は欲しいところという話は、あとでちゃんとしますね。

5.クレジットヒストリー

クレジットカードの利用履歴のことを「クレジットヒストリー」といいます。プラチナカードの審査に通るためには、良いクレジットヒストリーがあることが必要です。良いクレジットヒストリーとは

  • ある程度の期間、コンスタントにクレジットカードを使っている
  • 延滞・滞納、強制解約などの目立ったトラブルがない

ものを指します。プラチナカードを本気で手に入れようと思うなら、まずは良いクレジットヒストリーを長い間に渡って積み重ねることを意識してみてください。

30代のスーパーホワイトはほぼ通らない

気を付けるべきなのは、ある程度の年齢(目安は30歳以上)までクレジットカードを使ったことがない人の場合、プラチナカードにいきなり申し込んでも審査にはまず通らないということです。

クレジットカードを使ったことがなければ、個人信用情報には何も記載されません。「何も記載されない=真っ白である」ため、スーパーホワイトと称されることもあります。その「何も記載されていない状態」が、時には仇になるのです。

若いとき(目安は20代)にクレジットカードの延滞・滞納、強制解約などのトラブルを起こした場合、個人信用情報に異動情報として登録されるため、一定期間(目安は10年)は、クレジットカードの利用はできません。そのため、個人信用情報にも、取引の記録は記載されないのです。

しかし、個人信用情報はあくまで「利用状況を客観的に表したもの」にすぎないため、どういう経緯で何も記載されていないのかは、クレジットカード会社側からは調べようがありません。

つまり、クレジットカード会社にとっては、仮に申し込んできた人の個人信用情報に何も記載されていなかったとしても、その原因が

  • ただ単にクレジットカードを使ったことがないだけなのか
  • クレジットカードでトラブルを起こして一定期間使えなかったのか

は、わからない以上、慎重に判断する必要があります。経営に及ぼすリスクを最小限にするためにも、クレジットカードでトラブルを起こしたという前提で扱うのがほとんどであるため、スーパーホワイトは審査に通りにくいと言われているのです。

teacher
もし、30過ぎまでクレジットカード自体を使ったことがないなら、まずは一般カードから始めるのがいいでしょう。審査に通りやすく、しかもその日のうちに持って帰れるクレジットカードは、こちらの記事でまとめました。

6.複数申し込みの有無

プラチナカードも含め、クレジットカードの新規申込をする際に意識してほしいことがあります。それは「クレジットカードに同時に申し込んでいいのは半年で2枚まで」ということです。

半年の間に3枚以上はNG

プラチナカードも含め、クレジットカードに新規で申込をすると、その事実は個人信用情報に半年間記録として残ります。直近のクレジットカード申込に関する記録が残っているうちに、別のクレジットカードに申し込むと、クレジットカード会社の審査担当者に「頻繁にクレジットカードを申し込んでいる=お金がないので金策に走り回っている」と思われてしまう恐れもあるのです。

現実的には、急な海外出張や出費が発生したなど、スペアのクレジットカードを用意しないといけない事情は誰にでも起こりえます。

それも含めて考えると、半年の間に2枚なら、これまでのクレジットカードの利用状況に著しい問題がなければ、通る可能性ももちろんあるはずです。しかし、3枚を超えてしまうと、かなり厳しいのが事実でしょう。

7.持ち家の有無

その人の経済状態を判断するための指標の1つになるのが、持ち家の有無です。持ち家があるということは

  • 住宅ローンの審査に通るだけの信用力がある
  • 毎月の支払をコンスタントに行うだけの支払能力がある

という意味になるので、プラチナカードを含めたクレジットカードの審査においてもやはり有利になるでしょう。

持ち家は有利ではあるが必須ではない

もちろん、有利になるというだけであって「賃貸に住んでいたら通らない」という意味ではありません。世の中には

  • 健康状態が原因で住宅ローンの審査に通らないので賃貸に住んでいるが、金融資産や貯金があるので生活には困っていない
  • そもそも住宅ローンを支払いたくないので、賃貸に住んでいる
  • 本当はマイホームを買いたいが、いわゆる転勤族であるため、決まった場所に家を購入しにくい
  • 実家を相続することになりそうなので、財産分与や納税資金のためにキャッシュを残しておきたい

など、様々な事情で持ち家に住んでいない人もいるのです。つまり、賃貸に住んでいる=持ち家を買うだけの経済力がない、と考えるのはあまりに短絡的でしょう。

持ち家に住んでいることは加点事由にはなるが、住んでいないからといって即審査落ち、というわけでもないくらいに考えておきましょう。

プラチナカードの審査通過率を上げるための7つのコツ

プラチナカードの審査通過率を上げるための7つのコツ

最後に、プラチナカードの審査通過率を上げるために試してほしいコツを紹介しましょう。

1.プロパーカードより提携カードを選ぶ

どんなプラチナカードを選ぶかも、実は審査通過率に深い関係を有しているのです。クレジットカードを「どんな会社が発行しているのか」で分類した場合、次の2つに分かれます。

  • プロパーカード:国際ブランド(決済システム)を運営している会社が単独で発行している。
  • 提携カード:国際ブランド(決済システム)を運営している会社が外部の企業と提携して発行している。

また、厳密にはプロパーカードではありませんが

  • ある国で初めてその国際ブランドが付帯したクレジットカードを発行した会社が発行しているクレジットカード
  • 国際ブランドの上位資格の使用を許されたクレジットカード会社が発行しているクレジットカード

も、プロパーカードに近い扱いをされるのが現状です。

このうち、審査の通りやすさを重視して選ぶなら、提携カードをおすすめします。提携先企業の商品・サービスの拡販につなげることを目的として発行されるため、経営上許容される範囲で審査のハードルを下げ、会員数を増やす方向で運用されていることが多いためです。

逆にステータス性=希少性を重視するなら、プロパーカードをおすすめしますが、審査難易度は一気に上がる点に注意しましょう。

2.転職したてなら半年は待ってみる

昔に比べると、プラチナカードを含めたクレジットカードの審査において、勤続年数が短いことが審査において不利に働かなくなっているのも事実です。しかし、転職したてのうちにプラチナカードに申し込むのはあまりおすすめしません。せめて、半年は待ちましょう。

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どうして半年なんですか?
teacher
半年も経ては、ほとんどの会社で試用期間が終わっているからですよ。

日本の会社のほとんどが、採用されてから一定期間は「試用期間」として扱っています。つまり、この間に会社側からは「この人はうちの会社でうまくやっていけるか」、採用された側は「自分が働き続けられるか」を実際に働くことを通じて見極めるということです。

一般的には、採用されてから3~6カ月間は試用期間としている会社が多いでしょう。

厳密に言うと、試用期間中は正式に採用されたわけではないので、会社側が正式採用を見送るという判断を下すこともあり得ます。

teacher
非常に厳密な条件を満たさないといけないので、数としてはかなり少ないですけどね。

もちろん、採用された側の人も「この会社、無理だな」と思うことだってあるのです。その場合は、試用期間の終了をもって退社ということになります。

いずれにせよ、試用期間の間は、そこで働き続けるかどうか=継続安定した収入になるかどうかは、誰にもわからないのです。そのため、プラチナカードを含め、クレジットカードを申し込むには、転職から半年がたってからにするといいでしょう。

一般的には試用期間が終了し、ある程度安定継続した収入が得られるという見込みの立つ期間と考えられるためです。

3.20代のうちからクレジットカードをコンスタントに使う

プラチナカードも含め、クレジットカードの審査においては「その人のクレジットカードの利用状況」も重視されます。つまり

  • ある程度継続して利用している
  • 延滞・滞納、その他の重大なトラブルを起こしていない

ことが、強く求められるのです。クレジットカードのステータス(会員ランク)が上がれば上がるほど、そのあたりはシビアに判断されます。

もし、若いうち(20代終盤~30代前半)でプラチナカードを持ちたいと思うなら、20代のうちからコツコツクレジットカードを使い、良いクレジットヒストリーを積み上げていくしかないでしょう。

「この人はコンスタントにクレジットカードを使っていて、延滞や滞納をしていない」とクレジットカード会社の審査担当者に思わせることが重要です。

4.直近のクレジットカードの申し込みから半年はあける

新規でクレジットカードを申し込んだ場合、その事実は半年間、個人信用情報として記録されます。しかし、半年を超えた時点で記録は抹消されるので、少なくとも個人信用情報常では、「〇年の〇月にAというカードに申し込んだ」ことは分からなくなるのです。

それを考えると、直近のクレジットカードの申し込みから半年経過すれば、新しくクレジットカードに申し込んでも「短期間に複数枚申し込んでいる」ことが原因で審査に通らない可能性は回避できます。

5.固定電話があるならその番号も書いておく

プラチナカードに限らず、クレジットカードの申し込みにおいては、必須事項をすべて漏れなく埋めるのはもちろん、必須でない部分であっても、埋められるところは埋めておいたほうがいいでしょう。

最近は携帯電話だけを持つ人も増えたので、家に固定電話がないのも珍しくありません。もちろん、ない場合にまで無理をする必要はありませんが、固定電話を家に引いているなら、その番号も書いておきましょう。

固定電話があることで

  • 携帯電話の場合だけより、連絡がつきやすい
  • 固定電話を引く際は、個人情報の登録が必須であるため、後ろめたいことがない

とポジティブにとってもらいやすいのも事実です。

teacher
携帯電話しか持っていないからといってわざわざ固定電話を引くほどのこともないですけど、あれば書いておきましょうね。

6.分割払い、リボ払い、キャッシングの残高はゼロにしておく

もし、クレジットカードで分割払い、リボ払い、キャッシングを利用していて、残高があるなら、できるだけ早めに繰り上げ返済し、残高をゼロにしておきましょう。これらの残高があまりに多いと「一括払いをするだけのお金がない」と思われ、審査においてマイナスに働きます。

teacher
今すぐプラチナカードが欲しい、という事情がないなら、残高をゼロにしてからでも遅くないですよ。

7.これまで使ってきたゴールドカードと同じ会社のプラチナカードを選ぶ

クレジットカード会社が経営上の課題の1つとして掲げているのが「既存会員にできるだけ長く自社のクレジットカードを使ってもらうこと」です。

クレジットカード会社にとって、会員がクレジットカードで買い物をすることによって得られる決済手数料や、キャッシング・分割払い・リボ払いなどをすることによって得られる利息手数料は、重大な利益の柱になっています。しかし、これらは会員がクレジットカードを使ってくれない場合は、入ってこないものです。

それを考えると、クレジットカード会社は、自社のゴールドカードを長年使い続けてきた顧客がプラチナカードへの切り替えを希望してきた場合、延滞・滞納、その他の重大なトラブルを起こしていない限りは、できるかぎり審査を通すという判断を下すはずです。

これを逆手に取れば、審査に通りやすいプラチナカードが何かは見えてきます。

近年では、プラチナカードの申し込みにあたってクレジットカード会社からのインビテーション(招待状)は必須でないケースが多くなりました。しかし、実際はクレジットカード会社から、利用状況に問題がなく、優良な顧客であると判断した人に対し、プラチナカードへの案内を送ることは行われています。

もし、自分のもとにそのような案内が届いた場合は、興味が持てる内容であれば、申し込んでみるといいでしょう。

teacher
100%大丈夫とは断言できませんが、かなり高い確率で審査に通るはずです。

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