クレジットカードの引き落としに関する正しく知りたい5つの疑問。トラブル回避策も併せて答えます！

クレジットカードは、「使った分は、口座引き落としで後払い」というのが基本的な仕組みです。

しかし、

1. 銀行口座はどうやって登録するのか
2. どこの銀行でも大丈夫なのか
3. 引き落とし日はいつなのか
4. 銀行口座を変えたい場合はどうするのか
5. 引き落とせない場合はどうするのか

など、使っていくにあたり、こまごまな疑問がわいてくる人も多いでしょう。ここでは、そんな疑問に1つ1つ丁寧にお答えします。

疑問１．どうやって、口座引き落としの手続きをするの？

クレジットカードの基本的な仕組みは、次の通りです。

クレジットカード発行時にどういう手続きが必要なのか

クレジットカードの基本的な仕組みからもわかる通り、クレジットカードを使うに当たっては、あらかじめ銀行口座の登録をする必要があります。実際には、

• 国内の銀行にある、クレジットカード会員本人の名義の口座を指定し
• クレジットカード会社が指定する日に口座振替をしてもらう

ことになるのです。手続きは具体的にどうすればいいのか、解説しましょう。

口座振替をオンラインで登録する方法

一部のクレジットカード会社では、オンラインで銀行口座の情報を登録することができるようになっています。例えば、JCBの場合、次の銀行の口座を持っていれば、オンラインで手続きを完結させられます。

出典：＜インターネットでのお支払い口座設定＞｜ クレジットカードのお申し込みなら、JCBカード

自分が使うつもりの銀行が、オンラインでの手続きに対応しているなら、ぜひ使ってみましょう。

口座振替依頼書の書き方

• クレジットカード会社自体が、オンラインでの銀行口座の登録を受け付けていない
• 自分が使おうとする銀行口座が、オンラインでの手続きに対応していない

場合は、クレジットカード会社と書類のやり取りをして、銀行口座の登録をすることになります。

その際に使われるのが、口座振替依頼書と呼ばれる書類です。

出典：西京カード株式会社～口座振替依頼書について～

こちらはあくまで一例ですが、一般的には

• 銀行名
• 支店名
• 預金種目
• 口座番号
• 口座名義人

を記載し、最後に銀行届出印を押します。

ネット銀行など、届出印がない銀行の場合は、

• 何も押さない、書かない
• サインをする

など、銀行・クレジットカード会社によって扱いが異なるので、事前に確認しましょう。

【トラブル回避策】あらかじめ情報を整理しておこう

特に、口座振替依頼書は手書きであることから、注意深く対応しないと、間違えてしまいがちなので気を付けましょう。口座振替依頼書で間違えてしまいがちなポイントをまとめました。

万が一書き損じてしまった場合は、クレジットカード会社に連絡したらすぐに新しいのを送ってくれますよ！

疑問２．どこの銀行の口座でも設定できる？

先ほども触れましたが、クレジットカードを使うに当たっては、あらかじめクレジットカード会員本人名義の銀行口座を登録しなければいけません。ところで、銀行口座はどこの銀行（を含む金融機関）であってもいいのでしょうか？

基本的には国内の銀行であればOK

例えば、三井住友カードの場合、対応している主な金融機関について、以下のように紹介されています。

三井住友カードに対応しているおもな金融機関は、以下のとおりです。

都市銀行、信託銀行、地方銀行
信用金庫
信用組合
農協
労働金庫
ゆうちょ銀行
イオン銀行
PayPay銀行
セブン銀行
ソニー銀行
住信SBIネット
楽天銀行　など
信託銀行・信用金庫・信用組合・農協・労働金庫のうち、一部は指定不可となっています。

出典：三井住友銀行に口座がなくても、三井住友カードは作れるの？｜クレジットカードの三井住友カード

結論から言うと、「国内の銀行（普通銀行）であればまず大丈夫、それ以外は要確認」といったところでしょう。なお、国内の銀行であっても、クレジットカード会社によって、

• インターネットで申し込みを完結させられる銀行
• 書面でのやり取りが必須になる銀行

と、扱いに差がある場合もあります。

金融機関が指定されている場合も

一方、注意したほうがいいのが、「キャッシュカードと一体になっているクレジットカード」の場合の引落口座です。

どうしても違う銀行口座に紐づいたクレジットカードを使いたいなら、別にクレジットカードを申し込むのをおすすめします。

海外の銀行はまずNG

海外赴任、留学、移住等の理由で、日本を長期間離れる場合に問題になるのが、日本で作ったクレジットカードの扱いです。基本的に、「日本で作ったクレジットカードに、海外銀行の口座を紐づけて使う」ことは、まずできないと考えたほうがいいでしょう。

仮に、日本を長期間離れる場合は、

• クレジットカード会社
• 銀行などの金融機関

に電話し、対処を仰ぎましょう。

【トラブル回避策】事前に対応銀行を確認しよう

• クレジットカードの新規申し込み
• 引き落とし口座の変更

をする際は、自分が使っている銀行の対応状況を確認しましょう。

疑問３．クレジットカードの引き落とし日、時間っていつ？

クレジットカード会社は、毎月一定の日を引き落とし日として定めています。この日になると、クレジットカード会員があらかじめ登録した銀行口座から、請求額が引き落とされる仕組みです。

ここでは、

• 引き落とし日の確認方法
• 引き落とし時間が断言できない理由

について説明します。

引き落とし日の確認方法

まず、引き落とし日の確認方法ですが、Webまたは紙で届く利用明細で確認できます。

こちらは、エポスカードの利用明細です。赤枠で囲った部分が引き落とし日（この場合は2009年10月4日）になります。

出典：ご利用代金明細書について｜クレジットカードはエポスカード

もし、クレジットカードを新しくしたなどの理由で、まだ利用明細を受取っていない場合は、

• クレジットカード会社のホームページから調べる
• クレジットカード会社のカスタマーセンターに電話する

などの方法でも調べられます。

主要クレジットカード会社別引き落とし日一覧

引き落とし時間は断言できない

一方、「引き落とし日の何時に実際に引き落とされるのか」については、断言できないというのが正直なところです。前日までに引き落としのデータを揃え、各金融機関に送信していたとしても、金融機関がいつ引き落としを実行するかは、当日の状況により前後します。かなりまれなケースですが、クレジットカード会社や金融機関でシステムトラブルが起き、引き落としが実行できないこともあるのです。

【トラブル回避策】前日までにお金を用意しておこう

引き落としが実際にいつ行われるのか、時間単位で事前に推測することはほぼ不可能です。

疑問４．クレジットカードの引き落としに使う銀行を変更するには？

基本的に、特別な事情がなければ、クレジットカードの引き落としに使う銀行口座を変更する必要はありません。

しかし、

• 就職、転職に伴い、会社から給与振込に使う金融機関を指定された
• 今まで使っていた金融機関の支店がない地域に引っ越すことになった

など、やむを得ない事情がある場合は、銀行口座を変更する必要もでてきます。その場合の手続きの流れについて、解説しましょう。

オンラインで手続きできる場合もある

クレジットカード会社によっては、一部の銀行について、オンラインで登録口座の変更を受け付けている場合があります。例えば、三井住友カードの場合、以下の金融機関については、オンラインで登録口座の変更手続きをすることが可能です。

出典：インターネットでお手続き可能な金融機関一覧｜クレジットカードの三井住友カード

もし、自分が使っている銀行が、このリストの中にあるなら、オンラインで手続きを進めると便利でしょう。

クレジットカード会社に連絡しよう

一方、自分が使っている銀行が、オンラインでの手続きに対応していなかった場合は、クレジットカード会社と書類のやり取りをして手続きを進めます。

一番簡単なのは、クレジットカードの裏に書いてある電話番号（カスタマーセンターの番号）に電話し、所定の書類を送ってもらうことです。必要事項をもれなく記入し、なるべく早いうちに返送しましょう。

万が一、書き損じてしまったら、新しい書類を送ってもらってくださいね！

合併、経営統合、経営破綻の場合は何もしなくていい

仮に、自分が使っていた銀行が、

• 合併
• 経営統合
• 経営破綻（別の銀行に業務を引き継ぐ）

などの理由で、名前が変わった場合は、特に何かをする必要がありません。

Q11．公共料金・クレジットカード等、各種料金の自動引落し口座として利用していますが、手続きが必要ですか？

A．お手続きは必要ございません。各銀行から収納機関（会社）へ連絡いたしますので、2019年4月1日の合併後も引き続きご利用いただけます。なお、収納機関（会社）での変更時期により、請求書・領収書などのお取引銀行名・金融機関コードが旧銀行名・旧金融機関コードで表示される場合がございますのであらかじめご了承ください。

出典：関西みらい銀行　合併に伴うお知らせ

【トラブル回避策】いつ変更後の銀行口座からの引き落としが始まるか確認しよう

銀行口座を変更する場合に必ず確認するべきなのが、「いつから変更後の銀行口座からの引落が始まるか」です。一般的に、銀行口座の変更の事務手続きが完了するには、1～2か月程度かかります。事務手続きが完了してからでないと、変更後の銀行口座からの引き落としはできません。このため、銀行口座の変更手続きをしたとしても、しばらくは変更前の銀行口座から引き落としが行われるのです。

万が一、変更前の銀行口座の残高が不足していた場合、引き落としができなくなってしまいます。

疑問５．クレジットカードの引き落としができないのはなぜ？

クレジットカードを長く使い続けていくためには、

1. クレジットカードの利用実績を積み上げる
2. 期日通りに支払いをする

の2点を守るのが非常に重要です。そのため、引き落としができない状況は回避する必要があります。

ここでは、クレジットカードの引落ができない理由として、

1. 口座情報を間違えていた
2. 登録情報の変更が伝わっていなかった
3. 支払情報を変更していなかった
4. 残高が足りなかった

の4つについて解説します。

１．口座情報を間違えていた

銀行口座の情報は主に、

• 銀行名
• 支店名
• 口座種別（普通・当座）
• 口座番号
• 名義

の5つからなります。

この5つのうち、どれか1つでも間違えていたら、クレジットカードの引き落としはできません。仮に間違っていた場合、引き落とし口座の登録や変更の手続きの際に、クレジットカード会社の担当者から連絡が入るはずです。

誤字脱字には気を付けよう

また、紙の書類をやり取りする場合でも、オンラインでの手続きをする場合でも、誤字脱字には気を付けましょう。銀行口座の情報は、1文字違っていただけでも、まったく役に立たなくなってしまいます。

特に、手書きの場合は綺麗な文字を書けるに越したことはありませんが、下手でもいいのでゆっくり、丁寧に書きましょう。

２．登録情報の変更が伝わっていなかった

• 引っ越しをして住所が変わった
• 結婚などで苗字が変わった

など、クレジットカード会社に登録した情報に変更があったのに、伝わっていなかった場合、引き落としができないことがあります。

特に注意してほしいのが、クレジットカードの更新が近い場合です。一般的には、クレジットカードの有効期限の1か月程度前から、新しいクレジットカードがあらかじめクレジットカード会社に登録した住所宛てに届きます。その際、「本人限定郵便」など、転送ができない形式で送られてくることも多いのです。

こうなってくると、支払いはできないってわかりますよね。

そうなる前に連絡するのが一番ですよね……。

変更があったらすぐに対応しよう

住所や苗字が変わったら、すぐにクレジットカード会社に連絡をし、情報を変更してもらうに越したことはありません。クレジットカード会社によっては、オンラインでの登録情報の変更を受け付けている場合もあります。インターネットがつながればいつでもどこでも手続きができるので、何かと便利です。

３．支払情報を変更していなかった

• 水道、電気、ガス料金
• 携帯電話の通話料
• スポーツクラブ等の月謝

など、毎月発生する料金をクレジットカードで支払っていた場合、クレジットカード番号が変更になると、引き落としができなくなります。

紛失、盗難による再発行の場合は要注意

クレジットカード番号が変わる具体的なケースとして考えられるのが、紛失、盗難により再発行を受けた場合です。不正利用防止のため、手続きを開始した時点で番号が変わる仕組みになっています。

４．残高が足りなかった

クレジットカード会社が定める引き落とし日に、銀行口座の残高が足りない場合も、引き落としができません。

当たり前といえば当たり前ですけどね……

すぐに電話するのがベスト

このような場合、ベストな対応は「すぐにクレジットカード会社に連絡し、対応を仰ぐ」ことです。

• 後日送付する振込用紙を使う
• 再引き落としをかける
• クレジットカード会社指定の銀行口座に入金する

など、クレジットカード会社から指示があれば、それに従いましょう。

払えない場合は相談しよう

また、あまりに金額が大きすぎて、支払えそうにない場合は、一度相談してみましょう。

• いつまでなら
• いくらまでなら

支払えるかを伝えたうえで、リボ払いにするなど、支払い方法を変える相談に応じてくれることも多いです。

どっちにしても、「ほったらかし」はよしましょうね！

【トラブル回避策】おかしいと思ったらすぐに連絡しよう

一言で「引き落としができない」といっても、原因はさまざまです。自分で考えてみて、どうしてもわからないなら、すぐにクレジットカード会社に電話しましょう。

まとめ

クレジットカードを快適に使い続けていくためには、「引き落とし日に請求額をもれなく支払う」ことを守るのが一番大事です。そのためには、引き落としに関する情報を正確に把握しておくことが非常に重要になります。

丁寧に教えてくれますよ！