大手クレジットカード会社のクレディセゾンは、2019年11月から提供してきた「セゾンカードレス決済」をさらに発展させたサービスを、2020年秋に向けて順次リリースすることを発表しました。
新ペイメントサービスの概要とは?
同社のプレスリリースによれば、導入が予定されている新ペイメントサービスは
- バーチャルカードの発行
- 番号レスプラスティックカードの発行
- 券面着せ替え
- 利用通知・利用停止
- オンラインキャッシング
の5つとのことです。それぞれについて解説しましょう。
バーチャルカードの発行
新しくクレジットカードを申し込む場合、クレジットカード会社や種類によっても差はありますが、実際にクレジットカードを受け取れるまでは1カ月近くかかるのも珍しくありません。
しかし、今回の新ペイメントサービスにおいては、スマートフォン上で動くバーチャルカードを発行することに触れられています。つまり、セゾンカードの申し込みを済ませたら、最短5分でクレジットカード番号を含む情報をスマートフォンアプリで確認できるのです。
番号レスプラスチックカード
スマートフォンアプリでカード番号をはじめとした情報が確認できるのに関連して、さらに画期的な取り組みも発表されました。希望に応じて
- クレジットカード番号
- 有効期限
- セキュリティコード
が一切印刷されていないプラスチック製のクレジットカードも発行されるとのことです。
実際のところ、クレジットカードの情報は内蔵されているICチップに格納されているため、実店舗での決済に使うことはもちろん可能です。
同業他社である三井住友カードが「クレジットカードの表面に情報が書かれていない」クレジットカードを発表して話題になりましたが、さらにその上を行くリニューアルといっていいいでしょう。
実装予定のその他の機能
そのほかにも、以下の機能がリニューアルに伴い実装されることが発表されています。
券面着せ替え | アプリ上のバーチャルカード券面を自分の好みや気分で自由に変更できる。 |
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利用通知・利用停止 | アプリ上でカードを利用した場合、その都度利用通知が届く。また不正利用が発覚した場合は、アプリ上で停止ができる。 |
オンラインキャッシング | クレジットカード番号が発行されたら、すぐにオンラインキャッシングの利用ができる。 |
【参考】クレジットカードの不正利用を防ぐには?
今回のセゾンカードの大幅なリニューアルは、クレジットカードの不正利用を防ぐためのものでもあります。クレジットカードの不正利用自体は昔からありましたが、近年は
- オンラインショッピングの普及
- SNSの普及
により「クレジットカードは手元にあるにも関わらず不正利用される」ことが増えました。
つまり
- クレジットカード番号
- 有効期限
- クレジットカード会員の氏名
- セキュリティコード
さえあれば、どこでも買い物ができてしまうが故に、不正利用もされやすいのです。これを防ぐためには「人から見えないようにする」のが一番でしょう。
今回のセゾンカードのように、券面にクレジットカード会員の氏名以外を印刷しなければ、人に見られることもありません。他のクレジットカード会社もこの流れにならうのかどうかはわかりませんが、まずは「クレジットカードは人に見せない」を徹底して、不正利用の被害に遭わないよう気を付けましょう。