ゴールドカードの中には、クレジットカード会社からの招待状=インビテーションがないと申し込めないものがあります。また、インビテーションがなくても申し込み自体はできるものの、インビテーションがある場合は年会費が無料になるなど、条件に差が設けられていることもあるのです。そこで今回の記事では
- ゴールドカードのインビテーションとは?
- ゴールドカードのインビテーションを受取るコツ3選
- インビテーションを受取ってゴールドカードを作るために絶対にやってはいけないこと
について、解説しましょう。
ゴールドカードのインビテーションとは?
最初に、ゴールドカードのインビテーションについて解説します。
クレジットカード会社からの招待状
本来、インビテーションとは招待状のことです。転じて、クレジットカード会社が優良顧客に向けて発送する、ステータス上位のカードへの切り替えを促す招待状のことを指します。なお、クレジットカード会社やクレジットカードの種類によって体裁に差はありますが、一般的には
- 封書
- アプリ、メールでの通知
によって届くことが多いようです。
イオンのゴールドカードのインビテーションがきた!年会費無料のゴールドカード。朝からテンションが上がりました。 pic.twitter.com/RQDTpsjfEF
— an/山田章広@鳥取ダンススクールエルンフォ代表 (@an0123) October 19, 2018
また、詳しくは後述しますが、インビテーションが必須であるゴールドカードの場合、公式ホームページなどでインビテーション発送の対象となる人の条件が明示されていることがあります。
出典:イオンゴールドカードのご案内|イオンゴールドカード|暮らしのマネーサイト
上の画像にもある通り、イオンゴールドカードの場合、対象となる一般カード(例:イオンカード、イオンカードセレクト)の直近1年間の利用金額が100万円以上に達した人が対象になるとのことです。
今日何やら黄色のちょっと高そうな(笑)紙質のDMが着たのでゴールドのインビテーションかな?と思って開けたらマジでゴールドカードへのお誘いだった。
去年の12月下旬にイオンカード申し込んだんだけど、1年経ってなくてもインビくるのね。
条件に最低利用期間は関係ないのか。— るん☆彡 (@rumrum_fgo) September 13, 2014
インビテーションが必須であるゴールドカードの例
実際のところは、一口にゴールドカードといっても
- インビテーションが必須であるもの
- インビテーションがあると有利になるもの
- インビテーションが特に不要なもの
に分かれます。最初に、インビテーションが必須であるゴールドカードとして
- イオンゴールドカード
- JCBゴールド ザ・プレミア
の2つを紹介しましょう。
1.イオンゴールドカード
イオンゴールドカードの場合、インビテーションを受取るには
- 対象となる一般カードを持っている
- 直近1年間のカードショッピング額が100万円に達している
という2つの条件を満たすことが必要です。
対象になるのは、以下のイオンカードです。
- イオンカード
- イオンカード(WAON一体型)
- イオンカード(ディズニー・デザイン)
- イオンカードセレクト
- イオンカードセレクト(ディズニー・デザイン)
なお、イオン銀行で住宅ローンを契約した場合は、優待の一環として、イオンセレクトクラブに入会できます。入会するとイオンゴールドカードセレクトが自動的に発行されるので、マイホームを購入する予定があるなら、イオン銀行の住宅ローンを利用するのも検討してみましょう。
出典:「住宅ローン」ご契約者さま限定特典 〈イオンセレクトクラブ〉 |イオン銀行住宅ローン 安心で低金利
公式ホームページによれば、イオンゴールドカードのインビテーションの対象となる直近年間カードショッピング額とは「毎月10日を基準日としてさかのぼった12ヶ月の合計ご利用金額」とのことです。
ここまでの話をまとめると、イオンゴールドカードを手に入れるには
- 対象となるイオンカードをまずは手に入れる
- 何とかして1年間でカードショッピング額の累計を100万円に持っていく
のが正攻法でしょう。
イオンカード(WAON一体型)
カード分類 | 一般カード |
国際ブランド | VISA、Mastercard®、JCB |
申込方法 | - |
発行スピード | 即日発行 即時(最短5分)発行受付時間:~21:30まで |
年会費(税込) | 0円 |
年会費備考 | - |
ショッピング総利用枠(上限) | 50万円 |
ポイント還元率(下限) | 0.50% |
ポイント還元率(上限) | 1.33% |
交換可能マイル | JALマイル(1ポイント=0.5マイル、1,000ポイント以上500ポイント単位) |
ETCカード年会費(税込) | 0円 |
電子マネーチャージ | iD利用、WAON(オートチャージ可) |
海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | - |
国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | - |
ショッピング保険/国内利用(最大) | 50万円 |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
2.JCBゴールド ザ・プレミア
JCBのプロパーカード(国際ブランドの運営会社が自前で発行するクレジットカード)である「JCBゴールド」の上位に属するカードです。プロパーカードだけあって、ステータス性も高いので「プラチナにするほどでもないけど、周囲から信頼されるクレジットカードが1枚は欲しい」という人は、目指してみる価値があるでしょう。
JCBも、公式ホームページで「JCBゴールド ザ・プレミア」への招待の条件として、次の2つを明示しています。
- JCB ORIGINAL SERIES対象のJCBゴールドのショッピング利用合計金額(集計期間:12月16日~翌年12月15日)が2年連続で100万円(税込)以上である
- 本会員が会員専用WEBサービス「MyJCB(マイジェーシービー)」に受信可能なEメールアドレスを登録している(毎年1月31日まで)
この2つの条件を満たすと、毎年2月下旬にインビテーションが届く仕組みです。つまり、2023年2月下旬にインビテーションを受取りたいなら
- 2018年12月16日~2019年12月15日
- 2019年12月16日~2020年12月15日
の2つの期間のショッピング利用合計金額が、それぞれ100万円以上である必要があります。
個人カードのほかに、法人カードも含まれます。実際はこれに提携している銀行のキャッシュカードと一体になったものもあるので、もっと種類が多いはずです。
個人向けカード | JCBプラチナ JCBゴールド ザ・プレミア JCBゴールド JCB一般カード JCB CARD W JCB CARD W plus L JCB GOLD EXTAGE JCB CARD EXTAGE JCB CARD R(リボ払い専用カード) JCBゴールド/プラスANAマイレージクラブ JCBカード/プラスANAマイレージクラブ |
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法人向けカード | JCB CARD Biz プラチナ JCB CARD Biz ゴールド JCB CARD Biz 一般 JCBプラチナ法人カード JCBゴールド法人カード JCB一般法人カード |
参照:JCBオリジナルシリーズのカードラインアップ|クレジットカードのお申し込みなら、JCBオリジナルシリーズ
もし、すでに国際ブランドとしてJCBが付帯しているゴールドカードを持っている場合は、利用明細書や会員専用ページ(MyJCB)を確認してみましょう。カード名称の先頭に「【OS】JCBゴールド/【OS】●JCBゴールド」という表記があれば、JCB ORIGINAL SERIESに含まれます。
ただし、「【OS】JCBゴールド/【OS】●JCBゴールド」という表記があった場合でも、次のカードはJCBゴールド ザ・プレミアへのアップグレードの対象にならないので注意してください。
JCBゴールド
カード分類 | ゴールドカード |
国際ブランド | JCB |
申込方法 | - |
発行スピード | 即日発行 ※モバイル即時入会サービスはJCB公式サイト経由のみ対象。モバ即の入会条件は以下2点になります。 【1】 9:00AM~8:00PMでお申し込み。(受付時間を過ぎた場合は、翌日受付扱い) 【2】 顔写真付き本人確認書類による本人確認。(運転免許証/マイナンバーカード/在留カード)※モバ即での入会後、カード到着前の利用方法について、詳しくはHPをご確認ください。 |
年会費(税込) | 11,000円 |
年会費備考 | - |
ショッピング総利用枠(上限) | - |
ポイント還元率(下限) | 0.50% |
ポイント還元率(上限) | 10.00% |
交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限なし) JALマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限15,000ポイント) スカイマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限なし) |
ポイント備考 | - |
ETCカード年会費(税込) | 0円 |
電子マネーチャージ | QUICPay利用、楽天Edy |
海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円(利用付帯:5,000万円)、家族特約1,000万円 |
国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 5,000万円(利用付帯:5,000万円) |
ショッピング保険/国内利用(最大) | 500万円 |
一般カードから使い続けて5年、JCBゴールドプレミア、予想以上に神々しかった…
JCBももう少しキャッシュレス社会に溶け込めたらなぁと思います。#JCB pic.twitter.com/hSmMp8TU3F— 三代目の魔王 (@rally279) March 7, 2019
インビテーションがあると有利になるゴールドカードの例
インビテーションは必須でこそないものの、インビテーションを受取った上で申し込む人に対しては、年会費無料などの優遇措置を設けているパターンもあります。代表的なのがエポスゴールドカードです。
本来、年会費として5,500円(税込)かかりますが
- インビテーションあり
- プラチナ・ゴールド会員の家族からの紹介
- 年間利用額50万円以上
のいずれかの条件に当てはまれば、年会費が永年無料になります。多少時間がかかってもいいなら、一般カードに相当するエポスカードに申し込み、利用実績を積み重ねましょう。
エポスカード
カード分類 | 一般カード |
国際ブランド | VISA |
申込方法 | Web申込み、郵送申込み、店頭申込み |
発行スピード | 通常1週間 店頭申込(マルイ各店カードセンター)の場合、即日発行(最短30分) |
年会費(税込) | 0円 |
年会費備考 | - |
ショッピング総利用枠(上限) | - |
ポイント還元率(下限) | 0.50% |
ポイント還元率(上限) | 0.50% |
交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=0.5マイル) JALマイル(1ポイント=0.5マイル) |
ETCカード年会費(税込) | 0円 |
電子マネーチャージ | QUICPay利用、楽天Edy |
海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 500万円(自動付帯:500万円) |
国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | - |
ショッピング保険/国内利用(最大) | - |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
旅から戻ったら、エポスからインビテーションが来ていた。入会から7.5ヶ月、総利用額50万円まであと数万というところだったので、嬉しいサプライズという感じ。。。 pic.twitter.com/pjHaOJnT1j
— ジャッキー (Jacquie) (@lovetokyonow) May 21, 2017
もちろん、直接エポスゴールドカードに申し込み、年間利用額が50万円以上に達すれば、次年度以降の年会費は無料になります。
エポスゴールドカード
カード分類 | ゴールドカード |
国際ブランド | VISA |
申込方法 | Web申込み、郵送申込み |
発行スピード | 通常1週間 |
年会費(税込) | 5,000円 |
年会費備考 | ※年50万円以上利用で翌年度無料 ※年間利用額条件を達成した場合、翌年以降永年無料になります。 |
ショッピング総利用枠(上限) | - |
ポイント還元率(下限) | 0.50% |
ポイント還元率(上限) | 1.25% |
交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=0.6マイル) JALマイル(1ポイント=0.5マイル) |
ETCカード年会費(税込) | 0円 |
電子マネーチャージ | QUICPay利用、楽天Edy |
海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 1,000万円(自動付帯:1,000万円) |
国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | - |
ショッピング保険/国内利用(最大) | - |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
インビテーションが届いても審査に落ちることがあるので注意
前提として、インビテーションはあくまで「クレジットカード会社が自社にとっての優良顧客である」と判断した人に対して送っているものです。そのため、インビテーションがない状態でゴールドカードに申し込むよりは、はるかに審査に通りやすくなっています。しかし
- 半年以内に他のクレジットカードに新規で申し込みをしていた
- 消費者金融から借り入れをし、残債がだいぶ残っている
- その他、お金に関連するトラブルを起こした
など、なんらかの問題があった場合は、審査に落ちてしまうことがあるので注意しましょう。
ゴールドカードのインビテーションを受取るコツ3選
ここで、ゴールドカードのインビテーションを受取るコツについて考えてみましょう。
- 利用実績を積み重ねる
- 海外旅行、ブランド品などの支払いに使う
- 提携カードの場合はできるだけその店で買い物する
の3点について解説します。
1.利用実績を積み重ねる
ゴールドカードのインビテーションが届くわかりやすい基準が「直近1年間のカードショッピング額」である場合は多いです。イオンカードからイオンゴールドカードのように、インビテーションが届く基準が明示されているなら、まずはその基準を満たせるよう、利用実績を積み重ねましょう。
2.海外旅行、ブランド品などの支払いに使う
クレジットカード会社がゴールドカードのインビテーションを出す上での判断基準にしていることの1つが「生活必需品以外の支払いをどのぐらいしているか」です。つまり、海外旅行やブランド品などの買い物が多ければ多いほど、自由に使えるお金がそれなりにあるという意味になるので、インビテーションも届きやすくなります。
しかし、公共料金や生活必需品の支払いにしか使っていなかったら、それ以外の支出に回せる余裕がどれだけあるのかは判断できません。もしかしたら、公共料金や生活必需品を買ったらそれ以外はカツカツということも考えられるのです。
たまに「クレジットカード会社から公表されている条件に達していないにも関わらず、ゴールドカードのインビテーションが届く」こともありますが、このような場合は、海外旅行やブランド品を買ったなどの理由で、生活に余裕があると判断された結果であるのも珍しくありません。
3.提携カードの場合はできるだけその店で買い物する
特に、イオンゴールドカードやエポスゴールドカードなど、いわゆる提携カードのゴールドカードを手に入れたいと思っている人は、できるだけ「発行元の企業および関連会社が運営しているお店で買い物をすること」を心がけましょう。
イオン、丸井などの商業施設が提携カードを発行する背景には「できる限りそのお店で買い物をしてもらうこと」が挙げられます。使ってもらえれば使ってもらえるほど、自社や関連会会社の業績が上がるからです。
そのため、例えばイオンカードからイオンゴールドカードを目指すなら、普段の買い物はできるだけイオン、マックスバリュ、ミニストップなどのイオン傘下の店舗にまとめてしまうといいでしょう。
インビテーションを受取ってゴールドカードを作るために絶対にやってはいけないこととは?
最後に、インビテーションを受取ってゴールドカードを作りたいと思う人が、絶対にやってはいけないこととして
- 延滞、滞納、その他の「お金のトラブル」は厳禁
- 半年以内に立て続けにクレジットカードを申し込まない
の2つを解説します。
1.延滞、滞納、その他の「お金のトラブル」は厳禁
クレジットカード会社にとって、どんなお客が一番嫌かを考えてみましょう。人によって答えはさまざまであるはずですが、まとめると
- 使った分の支払いに応じてくれない
- 自社に関係あるか否かにかかわらず、お金絡みのもめごとを起こしている
人はやはり嫌であるはずです。そうなると、個人信用情報に異動情報として登録されるほどではなくても、延滞・滞納を繰り返している人は、ゴールドカードの申し込みにおいては非常に不利になるでしょう。
なお、同じ延滞・滞納であっても、長期間(目安は2か月以上)にわたった場合、個人信用情報に異動情報として登録されてしまいます。こうなると、ゴールドカードを申し込んでも通らないのはもちろん、それまで使ってきたクレジットカードについても、強制解約されたうえで残債(支払いの残っている部分)の一括返還に応じなくてはいけないのが通常の流れです。
2.半年以内に立て続けにクレジットカードを申し込まない
クレジットカードの審査において意外と重視されていることの1つに「前回、クレジットカードを新規申し込みしてからどれぐらい期間が開いているか」が挙げられます。クレジットカードを新規で申し込むと、その履歴が個人信用情報に半年間登録されます。前回の登録が残っている状態で他のクレジットカードに新しく申し込もうとすると、他に大した問題がなくても、審査に落ちることもあるので気を付けましょう。
実際の理由はどうであれ、短期間に立て続けにクレジットカードに新規申し込みをしているのが「金策に行き詰っているのでクレジットカードを立て続けに申し込んでいる」と判断されかねないためです。クレジットカード会社にとって、最も避けるべき経営上のリスクは「利用者に対しての請求額を回収できないこと」であるため、金策に行き詰まっている人にクレジットカードを新規発行するのはふさわしくありません。