ゴールドカードでキャッシング。一般カードとの違い、メリット・デメリット、利用上の流れ、キャッシングに向いているゴールドカードの選び方を徹底解説

woman
今はまだ海外旅行どころか、国内旅行も厳しいけど、行けるようになったら早く行きたいですね。
teacher
僕もそうです。
woman
ところで先生、私、ゴールドカードに切り替えてから海外でも日本でもキャッシングはしたことないんですけど、使い方って難しいですか?
teacher
うーん、一般カードと同じなんで、そこまで深く考える必要もないですよ。

ゴールドカードでも、一般カードと同じようにキャッシングをすることが可能です。利用する上での流れは全く同じですが、ゴールドカードならではのメリット・デメリットがあるのも事実です。そこで今回は「ゴールドカードでキャッシングを利用すること」について、いろいろな側面から解説しましょう。

一般カードとゴールドカードでのキャッシングの違い

一般カードとゴールドカードでのキャッシングの違い

最初に、一般カードとゴールドカードでのキャッシングの違いについて、基本的な部分を解説します。

利用の流れは全く同じ

キャッシングとは、銀行、商業施設、空港などに設置されたATMからクレジットカードを利用しお金を引き出す形で借りられる取引のことです。一般カードであっても、ゴールドカードであっても、加盟店での買い物など「商品・サービスの対価の支払いに利用できる上限額」であるショッピング枠とは別に利用限度額(キャッシング枠)が設定されています。

そして、クレジットカードのステータスが何であったとしても、キャッシングのためにATMを利用するための流れは何ら変わりません。

teacher
具体的に、どのように機械を操作すればいいのかは、このあと詳しくお話しします!

利用限度額は大きく、金利は低いことも

キャッシングに関して、一般カードとゴールドカードとで差があるとすれば、利用限度額と金利の2点でしょう。一言でまとめると「ゴールドカードの方が、利用限度額は大きく、金利は低い場合が多い」ということです。ここで、国内の有名クレジットカード会社の三井住友カードについて、一般カードとゴールドカードのキャッシング利用限度額と金利について比較してみましょう。

三井住友カードの場合

一般カードに相当する三井住友カードとゴールドカードに相当する三井住友カード ゴールドについて比較してみましょう。

(す)

カード名キャッシング利用限度額金利
三井住友カード5万円~50万円18.00%
三井住友カード ゴールド5万円~50万円15.00%

参照:三井住友カードのキャッシングサービスのご案内|クレジットカードの三井住友VISAカード

キャッシング利用限度額として示されている範囲自体は変わりません。しかし、三井住友カードの会員より、三井住友カード ゴールドの会員の方が、基本的には年齢・年収も上である場合が多いため、高く提示される傾向にあるでしょう。また、適用される利率も、三井住友カードが18.0%なのに対し、三井住友カード ゴールドが15.0%と3.0%も低くなっています。

teacher
もちろん、このあたりの扱いはクレジットカード会社によってまちまちなので、必ずしもゴールドカードなら利用限度額が大きくて、金利が低いとは限りません。あくまで一般的な傾向としてとらえてくださいね。

ゴールドカードでキャッシングを利用するメリット

ゴールドカードでキャッシングを利用するメリット

次に、ゴールドカードでキャッシングを利用するメリットについて考えてみましょう。

  1. 限度額が総じて大きい
  2. 金利が優遇されることもある

の2点について解説します。

1.限度額が総じて大きい

キャッシング枠も含めた利用限度額は、一般カードよりゴールドカードの方が総じて大きいです。一般カードが学生や主婦など「継続して安定した収入」がない人に対して門戸を開いているのに対し、ゴールドカードは「継続して安定した収入があること」を申し込みの最低条件として定めていることがほとんどでしょう。

裏を返せば、申し込みの段階である程度、十分な支払能力を持っている人しか相手にしていないことになります。そのため、経営上許容できる範囲内であれば、キャッシング枠も含めた利用限度額を大きめにしても構わないのです。

2.金利が優遇されることもある

そもそも、キャッシングを含め、「お金を借りる」取引(金銭貸借取引)の金利はどのように決まるのか考えてみましょう。金利を決める上での大事な要素の1つが「相手の支払能力」です。つまり、支払能力があり、信用のおける相手に貸すなら、ある程度は金利を引き下げ、次も借りてくれるようにした方が、結果としてプラスになるはずです。

しかし、支払能力がない相手に対しては、返してもらえない=貸倒れが起きるリスクも織り込んだ上で、金利を高めに設定した上で、その金利が許容できる相手に対してだけ貸すことになります。

teacher
借りる側にとっても、貸してくれる人がいなければ、ちょっとくらい金利が高くても借りるしかないですよね。

一般カードの会員よりも、ゴールドカードの会員の方が、厳しい審査を通過している以上、支払能力は高いという前提に基づいているため、キャッシングの際の金利も優遇できるのです。もちろん、実際に支払能力があるかどうかはその人が置かれている状況にもよるので一概には言えませんが、1つの傾向としてとらえておきましょう。

ゴールドカードでキャッシングを利用するデメリット

ゴールドカードでキャッシングを利用するデメリット

一方、ゴールドカードでキャッシングを利用するデメリットについても考えてみましょう。

  1. 一般カードより審査は厳しい
  2. 使いすぎるとカードの更新ができなくなることもある

の2点について解説します。

1.一般カードより審査は厳しい

日本で初めてゴールドカードが発行されたのは、1980年のことです。アメリカのカード会社、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルの日本法人が、日本国内でアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの募集を開始しました。その当時はまだクレジットカード自体がかなり珍しいものであったため、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの審査も今とは比較にならないほど厳しかったのです。

それから40年経過し、クレジットカード自体が学生や主婦でも持っている、非常に一般的なものになりました。過去にクレジットカードやローンでトラブルを起こしたなど、お金に関わる重大な問題がない限りは、ほとんど誰でも持てるものになったのです。

また、その後、アメリカン・エキスプレス・インターナショナルはゴールドカードの上位カードとしてプラチナ・カードやアメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード(いわゆる「ブラックカード」)の募集・発行を開始しました。アメリカン・エキスプレス・インターナショナルに追随し、同様の施策を行っているクレジットカード会社も出てきています。

つまり、ゴールドカードが初めて世に出た当初よりは、ゴールドカードははるかに「一般の人の手に届くもの」になったはずです。

しかし、それでも一般カードより審査は厳しい以上誰にでも簡単に持てるものではありません。当然、ゴールドカードを使ってキャッシングというのも、誰にでも簡単にできることではないのです。

2.使いすぎるとカードの更新ができなくなることもある

無事にゴールドカードの審査に通ったとしても、気を付けなければいけないことがあります。それは「ゴールドカードでキャッシングを使いすぎると、ゴールドカードの更新ができず、強制解約になることがある」ということです。

woman
なんでそんな話になるんですか?

クレジットカード会社は、ゴールドカードも含めたカード会員のカードの利用動向をモニタリングしています。当然、キャッシングの利用状況も、モニタリングの項目の1つです。そして、短期間に頻繁にキャッシングを利用していると「この人は、もしかしたらお金に困っているのでは?」という疑念を抱かれかねません。お金に困っている=支払能力がない以上、ゴールドカードの会員資格を取り消す=更新しないという判断をする可能性もあります。

teacher
クレジットカード会社にとっては、貸倒れが発生することが重大な経営上のリスクになる以上、可能な限り早めに更新するかしないかの判断をしないといけないのです。

もちろん、キャッシングを頻繁に利用したとしても、延滞・滞納をせずに返済すれば、何ら問題はありません。しかし、延滞・滞納をするようになってきたら、個人信用情報に異動情報として登録される前に強制解約されることもあるので、注意しましょう。

ゴールドカードでキャッシングを利用する際の流れ

ゴールドカードでキャッシングを利用する際の流れ

ゴールドカードでキャッシングを利用する際の流れについて

  1. 国内でATMを使って利用する場合
  2. 海外でATMを使って利用する場合

の2つに分けて解説しましょう。

teacher
なお、ここで解説するのは、あくまで一例です。具体的な操作方法は、ATMの設置されている国、ATM端末のメーカー、クレジットカードの種類によっても若干異なるので、利用する際はご自身がお持ちのクレジットカード会社に問い合わせて確認してください。

1.国内でATMを使って利用する場合

最初に、国内でATMを使ってキャッシングを利用する場合の流れについて確認しましょう。

借り入れの場合

大まかな流れは以下の通りです。

  1. 「お引き出し」ボタンを押す
  2. 「クレジットカード」を入れる
  3. 「暗証番号」を押す
  4. 「キャッシング(リボ)」を選ぶ
  5. 「借り入れ金額」を1万円単位で指定する
  6. ゴールドカード・利用明細・現金を受け取る

返済の場合

ゴールドカードでキャッシングを利用した場合、本来であればショッピング利用分など他の利用と合計して所定の日にあらかじめ指定した銀行口座から請求額が引き落とされる仕組みです。しかし、事前に銀行やコンビニのATMから返済を行うこともできます。流れは以下の通りです。

  1. 「お預け入れ」ボタンを押す
  2. 「クレジットカード」を入れる
  3. 「暗証番号」を押す
  4. 利用するサービスから「キャッシング(リボ)のご返済」を選ぶ
  5. 「返済金額」を指定する
  6. 返済金額を入金し、カード・利用明細・お釣りを取る

2.海外で利用する場合

次に、海外でATMを使って借り入れをしたり、日本に帰国後に返済する場合の流れを解説しましょう。

借り入れの場合

アメリカの場合は、以下の通りです。

  1. ゴールドカードを挿入し、4桁の暗証番号を入力したら「THEN PRESS THIS KEY」の横のボタンを押す
  2. 画面が切り替わったら「CASH WITHDRAWAL(引き出し)」の横のボタンを押す
  3. 「CREDIT CARD」横のボタンを押す
  4. 金額を指定する
  5. 現金とカード(利用明細)を受け取る

返済の場合

海外でキャッシングをした場合は、利用した残高の一括返済が求められるのが通常の流れです。そのため、先ほど紹介した日本国内でキャッシングをした場合と流れが少し異なります。

  1. 「お預け入れ」ボタンを押す
  2. 「クレジットカード」を入れる
  3. 「暗証番号」を押す
  4. 利用するサービスから「キャッシング(一括)のご返済」を選ぶ
  5. 「返済金額」を指定する
  6. 返済金額を入金し、カード・利用明細・お釣りを取る

事前の利用設定が必要なケースも

ゴールドカードに限らず、キャッシングを利用する際は、事前にキャッシング枠の設定があるかどうかを確認しましょう。仮に「0円」だった場合は、海外・国内を問わず、キャッシングは利用できません。この場合

  • クレジットカード会社の会員専用ページでの操作
  • コールセンターへの電話
  • 書類の提出

などによって、キャッシング枠を設定してもらう必要があります。

キャッシングに向いているゴールドカードの選び方

キャッシングに向いているゴールドカードの選び方

最後に、キャッシングに向いているゴールドカードの選び方について考えてみましょう。

1.限度額はなるべく大きいものを

キャッシングを利用することを考えてゴールドカードを選ぶなら、キャッシング枠の上限が大きいものを選ぶといいでしょう。ゴールドカードの利用限度額は、一般カードに比べると基本的に高いです。しかし、高いのはショッピング枠の場合だけで、キャッシング枠の上限がショッピング枠よりずっと低いゴールドカードも存在します。例えば、三井住友カード ゴールドの場合、総利用枠・カード利用枠(カードショッピング)、リボ払い・分割払い利用枠、キャッシング利用枠の設定範囲は以下のようになっています。

総利用枠50~200万円
カード利用枠(カードショッピング)50~200万円
リボ払い・分割払い利用枠0~200万円
キャッシング利用枠0~50万円

2.金利は低いに越したことはない

一方、金利はやはり低いに越したことはありません。金利以外の条件が全く同じ状態でキャッシングを利用したとしても、金利が違えば最終的に支払う金額が全く違ってくるためです。

ここで、次の条件でキャッシングにより借り入れを行った場合の返済シミュレーションをしてみましょう。

  • 利用予定年月日:2020年9月1日
  • 利用予定金額:120,000円
  • 返済方式:毎月元金定額払い
  • 毎月の支払元金:10,000円

この条件をもとに、金利が年18.0%の場合と年15.0%の場合の返済シミュレーションを行います。

金利が年18.0%の場合の返済額は?

teacher
まず、全体の返済額から行きましょうか。
支払元金(合計)120,000円
支払利息(合計)12,198円
お支払い合計金額132,198円(内手数料 12,198円)
teacher
毎回の支払額は以下の通りです。
支払日支払元金(円)<1>利息(円)<2>支払合計金額(円)(<1+2>)支払後残高(円)
2020年10月10日10,0002,30712,307110,000
2020年11月10日10,0001,68111,681100,000
2020年12月10日10,0001,47911,47990,000
2021年1月10日10,0001,37511,37580,000
2021年2月10日10,0001,22311,22370,000
2021年3月10日10,00096610,96660,000
2021年4月10日10,00091710,91750,000
2021年5月10日10,00073910,73940,000
2021年6月10日10,00061110,61130,000
2021年7月10日10,00044310,44320,000
2021年8月10日10,00030510,30510,000
2021年9月10日10,00015210,1520

金利が年15.0%の場合の返済額は?

teacher
一方、金利が年15.0%の場合の返済額は以下の通りです。
支払元金(合計)120,000円
支払利息(合計)10,165円
支払合計金額130,165円(内手数料 10,165円)
teacher
毎回の支払額は以下の通りです。
支払日支払元金(円)<1>利息(円)<2>支払合計金額(円)(<1+2>)支払後残高(円)
2020年10月10日10,0001,92311,923110,000
2020年11月10日10,0001,40111,401100,000
2020年12月10日10,0001,23211,23290,000
2021年1月10日10,0001,14611,14680,000
2021年2月10日10,0001,01911,01970,000
2021年3月10日10,00080510,80560,000
2021年4月10日10,00076410,76450,000
2021年5月10日10,00061610,61640,000
2021年6月10日10,00050910,50930,000
2021年7月10日10,00036910,36920,000
2021年8月10日10,00025410,25410,000
2021年9月10日10,00012710,1270

年利が18.0%の場合と比べると、支払う利息の総額は2,033円(=12,198円-10,165円)違います。

キャッシングに向いているゴールドカード2選

最後に、キャッシングに向いているゴールドカードとして

  1. セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
  2. Orico Card THE GOLD PRIME

の2つを紹介します。

1.セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

キャッシング利用限度額300万円まで
金利(年利)12.0%~18.0%

国内の大手クレジットカード会社・クレディセゾンとアメリカン・エキスプレスが提携して発行しています。海外旅行傷害保険の内容が充実していることでも知られるゴールドカードですが、キャッシングについても利用限度額が300万円までとかなり広めに設定されています。ただし、実際は本人の支払能力によって利用限度額と金利が決まる仕組みです。

teacher
利用限度額の幅がかなり広い上に、海外旅行傷害保険の内容も充実しているので、海外旅行用のカードにしてもいいと思います!

2.Orico Card THE GOLD PRIME

キャッシング利用限度額100万円まで
金利(年利)15.00%

国内の大手クレジットカード会社・オリエントコーポレーションが発行するゴールドカードで、国際ブランドとしてMastercardが付帯しています。

キャッシング利用限度額は100万円までと先ほどのセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードに比べるとやや少ないですが、海外旅行でも「基本的にクレジットカード払いで、現金はあまり使わない」人なら、これで十分すぎるはずです。

また、Mastercardが付帯しているので、使えないATMを探す方が難しいでしょう。