クレジットカードが払えないときの相談先|無料の公的窓口と税・年金・奨学金の猶予

クレジットカードの引き落としに間に合いそうにない。そう気づいたときにまずやることは、借りて埋めることではなく、連絡することです。カード会社にも、税金にも、年金にも、奨学金にも、支払いを待ってもらうための常設の手続きが用意されています。相談料が無料の公的な窓口もあります。この記事では、2026年10月17日に各機関の公式ページで確かめた窓口と制度の条件を並べます。個別の可否は審査によるため、結果を保証するものではありません。

先に要点

無料で相談できる窓口は3つある。日本クレジットカウンセリング協会の多重債務ほっとライン(0570-031640)、法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)、消費者ホットライン(188)です。

国税は1年単位で待ってもらえる。換価の猶予・納税の猶予はいずれも原則1年以内で、猶予期間中の延滞税は免除または軽減されます。

換価の猶予は納期限から6か月以内の申請。期限を過ぎると、この入口は使えません。

国民年金は10年以内なら追納できる。免除・納付猶予を受けた期間の保険料は、あとから納められます。

奨学金は月額を4分の1まで下げられる。減額返還の適用期間は通算15年(180か月)です。

最初の連絡先はカード会社。番号はカードの裏面にある

引き落とし日に残高が足りないと分かった時点で、カード会社に自分から連絡するのが先です。どこへかけるか分からない場合は、手元のカードの裏面に印字されているコールセンターの番号で構いません。支払いに関する相談だと伝えれば、担当の窓口へ回されます。

連絡の前に、話す内容を紙に書き出しておくと短く済みます。聞かれるのは、だいたい次の3点です。

カード会社に電話する前にまとめておくこと

いま残っている支払い残高複数のカードがあるなら、カードごとの残高と引き落とし日
支払えなくなった事情退職・減収・入院など、いつから、どういう理由でそうなったか
毎月いくらなら払えるか家賃や光熱費を引いたあとに、実際に出せる金額

一括払いを分割払いやリボ払いに変えて月々の負担を下げる方法もありますが、返済期間が延びるぶん手数料の総額は増えます。引き落としができなかったときの遅延損害金の上限や、法定利率の扱いはクレジットカードの引き落としができなかったら?に、リボ払いの返済の仕組みはキャッシングした場合の返済方法にまとめています。

無料で相談できる公的な窓口は3つ

カード会社との話がまとまらないときや、複数社から借りていて全体の整理が必要なときは、公的な相談窓口があります。いずれも相談そのものに費用はかかりません。

支払いが苦しいときに相談できる無料の窓口(2026年10月17日時点の公式記載)
窓口 電話番号 受付時間 扱う内容
日本クレジットカウンセリング協会「多重債務ほっとライン」 0570-031640 月曜日〜金曜日 午前10:00〜12:40/午後2:00〜4:40(12月28日〜1月4日と祝日等を除く) クレジットやローンの借金に関する相談。希望すれば任意整理と家計管理の改善まで無料
法テラス「サポートダイヤル」 0570-078374 平日9時〜21時/土曜9時〜17時 法制度や相談窓口の情報提供。弁護士・司法書士による無料法律相談の案内
消費者ホットライン 188 平日・土日祝とも10時〜16時 平日は都道府県等の消費生活センター、土日祝は国民生活センター(一部地域を除く)につながる

日本クレジットカウンセリング協会は公益財団法人で、消費者保護の立場から公正・中立なカウンセリングを行うと明記しています。電話相談もカウンセリングも無料で、希望すれば任意整理と家計管理の改善まで無料で手伝うとしています。秘密は厳守されますが、反社会的勢力に関わりのある方からの相談は受け付けないこと、相談内容の録音やSNS等への公開は断ることも、あわせて示されています。

日本クレジットカウンセリング協会の公式ページの画面。多重債務ほっとライン0570-031640と、受付時間が月曜日から金曜日の午前10時から12時40分・午後2時から4時40分と大きく表示されている
公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会(2026年10月17日取得)。電話相談からカウンセリング、任意整理、完済までの流れが図で示されている

消費者ホットラインの通話料は、利用している電話会社のサービスによって異なります。番号そのものは全国共通で、かけた地域の相談窓口につながる仕組みです。

国税は「換価の猶予」と「納税の猶予」で待ってもらえる

税金は後回しにすると差押えにつながりますが、申請すれば待ってもらえる制度が国税通則法に置かれています。国税庁は、一時に納付することが困難な理由があるときは、税務署に申請することで財産の換価(売却)や差押えなどの猶予が認められる場合があるとしています。猶予が認められると、換価や差押えが猶予されるほか、猶予期間中の延滞税が免除または軽減されます。

換価の猶予と納税の猶予の違い(国税庁タックスアンサーNo.9206、令和8年4月1日現在法令等)
項目 換価の猶予 納税の猶予
猶予される期間 原則として1年以内 原則として1年以内
申請の期限 納期限から6か月以内 猶予該当事実による。修正申告等の場合は納期限までの提出
主な要件 一時に納付すると事業の継続または生活の維持を困難にするおそれ/納税について誠実な意思/その国税以外の国税の滞納がないこと 災害・盗難、本人や家族の病気・負傷、廃業や休業、事業の著しい損失などの事実があること
担保 原則として必要 原則として必要
延滞税 猶予期間中は免除または軽減 猶予期間中は免除または軽減

担保は原則として猶予を受けようとする金額に相当する額が必要ですが、猶予金額が100万円以下のとき、猶予期間が3か月以内のとき、提供できる財産がないときは不要とされています。なお、申請による換価の猶予のほかに、税務署長の職権による換価の猶予もあります。

国税庁の公式ページの画面。タックスアンサーNo.9206「国税を期限内に納付できないとき」に、換価の猶予の5つの要件と納税の猶予の4つの要件が番号つきで並んでいる
国税庁「No.9206 国税を期限内に納付できないとき」(2026年10月17日取得)。ページ冒頭に「令和8年4月1日現在法令等」と記されている

税金をカード払いにしている場合の手数料や領収書の扱いは、公共料金や税金はクレジットカード払いの方がいい?で比べています。

国民年金は免除・納付猶予。10年以内なら追納できる

国民年金保険料も、所得が下がったときは申請で免除または納付猶予を受けられます。日本年金機構は、全額免除と納付猶予の所得基準を「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」と示しています。一部免除には段階があり、基準額が変わります。

国民年金保険料の免除・納付猶予の所得基準(日本年金機構の公式記載)
区分 前年所得の基準
全額免除 (扶養親族等の数+1)×35万円+32万円
4分の3免除 88万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除 128万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除 168万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
納付猶予(20歳以上50歳未満) 本人・配偶者の前年所得が全額免除と同じ基準以下

申請できるのは、保険料の納付期限から2年を経過していない期間、つまり申請時点から2年1か月前までの分です。さかのぼれる幅があるので、過去に払えなかった月がある場合も、まず年金事務所に確認する価値があります。免除や納付猶予を受けた期間の保険料は、10年以内であれば申し出により後から納付(追納)できます。

奨学金は減額返還と返還期限猶予がある

日本学生支援機構の貸与奨学金にも、返還が難しくなったときの手続きが2種類あります。どちらも願い出て審査を受ける形です。

日本学生支援機構の減額返還制度と返還期限猶予(公式ページの記載)
項目 減額返還制度 返還期限猶予(一般猶予)
内容 1回あたりの返還月額を3分の2、2分の1、3分の1または4分の1に減額して返還する 承認された期間は返還が不要になり、その後に返還が再開される
適用期間の上限 通算15年(180か月) 通算10年(120か月)
願い出の単位 1回の願い出につき12か月 願い出のつど審査
上限の例外 — 災害、傷病、生活保護受給中、育児休業中などは10年の制限がない。給付奨学金の返還も上限なし

減額返還は、当初約束した割賦金を減らせば返還できる方が対象です。返還そのものを止める必要がある場合は返還期限猶予が入口になります。いずれも返還額が消えるわけではなく、期間が延びる点は押さえておいてください。

やってはいけない埋め方

返済に困ったときに避ける行動

別のカードのキャッシングで埋める支払いの総額は減らず、金利の高い借入が1本増えるだけになる
連絡せずに引き落とし日を迎える延滞の記録が残り、カードの利用停止や強制解約につながる
貸金業の登録がない業者から借りる金融庁の登録情報で業者名を確かめる。登録のない相手からは借りない
「審査なし」をうたう現金化を使う先払い買取や後払い現金化は、実質的に高金利の借入になることがある

延滞が信用情報にどう記録されるかはクレジットカードでブラックリストに載ってしまう5つの条件にまとめています。記録が残る前に相談するほうが、取れる選択肢は多くなります。

先に連絡する。カード会社の番号はカードの裏面にある

無料の窓口は3つ。多重債務ほっとライン0570-031640、法テラス0570-078374、消費者ホットライン188

国税は原則1年待ってもらえる。ただし換価の猶予は納期限から6か月以内の申請

年金は追納の期限が10年。免除・納付猶予を受けた期間は、あとから納められる

奨学金は月額を4分の1まで下げられる。減額返還は通算15年が上限


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