クレジットカードのポイント交換の手順
クレジットカードのポイント交換の手順をまずは理解しましょう。
基本的な流れ
一般的には、次の流れで進みます。
1.クレジットカード会社の会員ページにログインする
- ID
- パスワード
を入力して、ログインしましょう。メニュー一覧が表示されるので、ポイント交換のページに進みます。
2.ポイント交換のページに進み、交換したい商品を選ぶ
ポイント交換のページに進むと、交換できる商品の一覧が出てきます。内容を確認し、交換したい商品を選びましょう。
3.商品を選んだら、交換の手続きを進める
商品を選ぶと、交換の条件が表示されます。ページの下部(である場合が多い)に、交換手続きに進むためのボタンが設けられているので、クリックし、手続きを進めましょう。
交換率、付与率、実質還元率の関係を知ろう
本格的な話に入る前に、クレジットカードのポイントを理解するにあたって知っておいてほしい
- 交換率
- 付与率
- 還元率
の3つの用語について解説しましょう。
用語の意味を知ろう
簡単にまとめると、
- 付与率:利用額に対して何ポイントが付与されるか?
- 交換率:1ポイントで何円相当に交換できるか
- 還元率:利用額に対して何%が金銭的に還元されるか
ということです。
この3つの関係を数式でまとめると、「還元率=付与率×交換率」となります。つまり、「ポイントで得になるクレジットカード」を見つけようと思ったら、
- 付与率が高いクレジットカードを選ぶ
- 交換率が高くなる景品は何かを吟味する
- 結果として、還元率が高くなる組み合わせを探す
のが重要になります。
数字例で考えてみよう
例えば、次の2つのカードがあったとします。
ポイントの付き方 | 付与率 | 交換レート | 交換率 | 還元率 | |
---|---|---|---|---|---|
カードX | 1000円で1ポイント | 0.10% | 1ポイント=10円 | 10 | 1% |
カードY | 100円で1ポイント | 1% | 1ポイント=1円 | 1 | 1% |
一見、XはYに比べると付与率が非常に低いので、一瞬損をしたように思うかもしれません。ところが、Xの交換率はYの10倍にものぼるので、結果として還元率は同じになります。
一見、付与率がいいクレジットカードのほうが、「ポイントが早く貯まるから、お得かも」を思ってしまいがちです。
還元率については、詳しくはこの記事でも解説しています!
クレジットカードのポイントは何と交換すべき?
クレジットカードのポイントの主な交換先として、
- 商品券に交換する
- 商品に交換する
- 電子マネーにチャージする
- 他のポイント、マイルに交換する
- キャッシュバックを受ける
- 寄付をする
の6つがあげられます。それぞれについて、メリット・デメリットを解説しましょう。
1.商品券、プリペイドカードに交換する
多くのクレジットカード会社で、ポイントから
- クレジットカード会社のギフトカードなど汎用性の高い商品券
- 図書カード、ビール券、映画観賞券、カフェ利用券などの用途が限定された商品券
への交換を受け付けています。
メリット
商品券に交換することの最大のメリットは、「使い道が広い」ということです。汎用性の高い商品券を選べば、家族や友達への贈り物にも使えます。
デメリット
どんな商品券を選ぶかによって、お得かそうでないかが左右されてしまので注意しましょう。例えば、三井住友カードの場合、各種商品券への交換率は、次のように設定されています。
商品名 | 必要なポイント数 | 交換率 |
---|---|---|
VJAギフトカード(全国共通商品券) | 5,000Vポイント→5,000円分 | 1Vポイント→1円 |
図書カードNEXT | 2500Vポイント→1500円分 | 1Vポイント→0.6円 |
QUOカード | 1500Vポイント→1000円分 | 1Vポイント→0.67円 |
MOS CARD | 1250Vポイント→1000円分 | 1Vポイント→0.75円 |
2.商品に交換する
商品券やプリペイドカードではなく、
- 家電製品
- 服飾雑貨
- 食品
- ホテルの宿泊券
など、具体的な商品に交換するのも、ポイントの利用方法としてよく知られているものの1つです。
メリット
全額ポイントで支払ってしまえば、欲しいものを現金出費を伴わずに手に入れられるというのが大きなメリットです。
デメリット
商品によっては、通販サイトや量販店で買ったほうが、ポイントを消費して手に入れるよりお得になる可能性があるため、注意しましょう。
ここでは、三井住友カードのポイントプログラム「Vポイント」で人気商品として紹介されている「siroca ハンドブレンダー SM-B121」について説明します。
カタログによれば、「siroca ハンドブレンダー SM-B121」は7000Vポイントで交換できます。三井住友カードの公式ホームページによれば、Vポイントが足りない場合は1Vポイント=1円で買えるとのことなので、7000円程度で手に入れられると仮定しましょう。
出典:シロカ ハンドブレンダー SM-B121 :6244999:ECJOY!ライフアンドグッツ – 通販 – Yahoo!ショッピング
さらに、Amazon.co.jpではこの商品のさらに1つ上のグレードの商品である「siroca ハンドブレンダー SM-B131 ホワイト」が8127円(税込)で売っているのです。
出典:シロカ ハンドブレンダー SM-B121 :6244999:ECJOY!ライフアンドグッツ – 通販 – Yahoo!ショッピング
3.電子マネーにチャージする
ポイントをSuicaなどの交通系電子マネーや楽天Edyなどの流通系電子マネーにチャージすることもできます。
メリット
- 汎用性が高い
- 電子マネーでの支払いによりポイントが受け取れる
の2点です。コンビニエンスストア、スーパーなど、電子マネーでの支払いができる店舗は着実に増えてきています。そのため、ポイントを電子マネーにチャージしておけば、日々のちょっとした買い物に使えるので、結果的に節約につながるでしょう。また、電子マネーで支払った部分についてもポイントが受け取れるのは大きなメリットです。
デメリット
クレジットカードや電子マネーの種類によっては、「すぐにポイントを電子マネーに交換するのがお得とは限らない」ことでしょう。
例えば、三井住友カードの場合、1Vポイント=0.8円で楽天Edyにチャージできます。一見、QUOカードや図書カードNEXTに交換するより、レートがいいのですぐに交換してしまいそうになるかもしれませんが、ちょっと待ちましょう。
楽天Edyは楽天スーパーポイントからのチャージも、1楽天スーパーポイント=楽天Edy1円で受け付けています。
例を用いて考えてみよう
5000Vポイントを楽天Edyにチャージする場合、
- 直接楽天Edyにチャージする
- 一度楽天スーパーポイントに交換する
の2つのケースとで、ポイントとチャージ金額の変化の推移を見てみましょう。
直接楽天Edyにチャージした場合
5000Vポイント→楽天Edy4000円分
一度楽天スーパーポイントに交換してから楽天Edyにチャージする場合
5000Vポイント→5000楽天スーパーポイント→楽天Edy4000円分
4.他のポイント、マイルに交換する
クレジットカード会社のポイントを、
- Pontaポイント、Tポイント、dポイントなどの共通プログラムのポイント
- 航空会社のマイル
に交換するのも、ポイントの交換先として広く知られている方法です。
メリット
条件次第では、交換率が非常に高くなる可能性があることです。もっともわかりやすい例として、「クレジットカード会社のポイントを航空会社のマイルに交換し、そのマイルで国際線航空券を手配する」ことを考えましょう。
三井住友カードの「Vポイント」10000ポイントを全日空(ANA)のマイル30000マイルに交換し、東京~シンガポール間の国際線航空券(往復)を大人1名分手配する。なお、航空券手配の条件は以下の通り。
- 2020年1月7日出発、2020年1月13日帰国
- 往路はNH843便、復路はNH804便を利用
- 料金は「Economy Basic」(払い戻し、予約変更ともに可能)で計算
この条件で手配したところ、往復の航空券代は180680円になりました。
デメリット
デメリットとしては、交換ルートによっては、受け取れるポイントが目減りする可能性があることがあげられます。例えば、Vポイントを最終的にはPontaポイントに交換したかったとします。
この時、
- 直接Pontaポイントに交換する
- 一度dポイントに交換してから、Pontaポイントに交換する
のどちらがお得なのか、考えてみましょう。
仮に、30000Vポイントを交換すると仮定した場合、最終的にどのぐらいPontaポイントを受取れるのか試算してみました。
直接Pontaポイントに交換した場合
5Vポイント=4Pontaポイントで交換できるため、24000Pontaポイントが受取れる。
一度dポイントに交換した場合
- 5Vポイント=5dポイントで交換できるため、一度30000dポイントが受け取れる。
- dポイントをPontaポイントに交換する場合、1口5000dポイント=5000Pontaポイントで交換できるが、別途交換手数料が250dポイントかかる。
- 5口交換するとしたら、26250dポイント=25000Pontaポイントになる。
- つまり、1)25000Pontaポイント、2)3750dポイントが手元に残る。
また、クレジットカード会社によっては、交換できるポイント、マイルの種類が限られている場合があります。例えば、航空会社のマイル1つをとっても、
- 全日本空輸(ANA)のマイルにしか交換できない
- 日本航空(JAL)のマイルにしか交換できない
- ANA、JALの両方のマイルに交換できる
など、クレジットカード会社によってかなりばらつきがあるのです。
ポイントを有効活用するためにも、
- 自分はどんなポイント、マイルに交換したいのか
- 交換を受け付けてくれるクレジットカードはどれか
は事前に調べておくようにしましょう。
5.キャッシュバックを受ける
一部のクレジットカード会社では、ポイントに応じたキャッシュバックを受けられることがあります。つまり、
- 使いたいポイント数を選ぶ
- 1ポイント=〇円で計算し、請求額から割引を受ける
ということです。
メリット
- 欲しい商品がない
- ポイントの有効期限が近付いている
など、ポイントを商品に交換するのが難しい場合でも、ポイントを消費できるのが大きなメリットです。また、請求額を減らせるので、手元の現金を残すことにもつながります。
デメリット
クレジットカード会社、種類によっては、交換率が他の商品に比べると劣ることがデメリットです。
例えば、三井住友カードの場合、Vポイントでキャッシュバックを受ける際の交換レートは、1Vポイント=0.6円です。なお、同社が発行する共通商品券のVJAギフトカードに交換した場合、1Vポイント=約0.9円で交換できます。
6.寄付をする
多くのクレジットカード会社が社会貢献の一環として、ポイントによる寄付を受け付けています。
メリット
たいていの場合、寄付は100ポイント程度の少ない単位から受け付けています。このため、商品を交換したあとに少々ポイントが余ってしまっても、寄付をすることで使いきれるのがメリットでしょう。
また、自分が活動を応援したいと思う慈善団体がリストにあるなら、支援をするいいきっかけになるはずです。
デメリット
クレジットカード会社によって、ポイントで寄付できる団体には違いがあります。
また、余ったポイントで寄付をした場合、クレジットカード払いや現金で寄付をしたら受けられるはずの寄付金控除が受けられません。
まとめ
「結局、何に交換するのが一番お得か」を交換率および使い勝手で考えてみたところ、
- 商品券、プリペイドカード
- 電子マネー
の2つが優れているでしょう。商品券、プリペイドカードなら、自分で使わない場合は人にあげることもできます。また、電子マネーなら、支払いの際にも追加でポイントがもらえるのが大きなメリットです。
一方、慎重に考えたほうがいいのが、商品への交換でしょう。先ほども例で挙げたように、商品交換のためにポイントを金額に換算して考えると、「少し足せば、もっといいものが買えるのでは?」という結論に至るケースも、少なくはないのです。