クレジットカードが使えない!原因別の対処法といざというときの備え方、教えます

staff
この前、買い物しようとしたらクレジットカードが使えなくて……正直焦りました。どうしてこういうことになるんでしょうね?
fp
クレジットカードが使えないといっても、原因がいろいろあるんですよ。順番に説明しますね。

クレジットカードを使えないのはなぜ?3つの理由

クレジットカードを使えないのはなぜ?3つの理由

最初に、クレジットカードが使えない理由を、大まかに3つにわけて説明します。

本人に原因がある

クレジットカードを持っている本人に原因があるため、クレジットカードが使えない場合があります。

代表的なものとして、

  • 利用限度額をオーバーしている
  • 不正利用が疑われた
  • 強制解約された
  • カード自体が摩耗している
  • 換金性の高い商品を買おうとした

などが考えられます。

お店に原因がある

お店に原因がある場合にも、クレジットカードが使えないことがあります。

代表的なものとして、

  • その国際ブランドの加盟店ではない
  • 時間帯によって受付体制が違う
  • 登録住所が国外だった
  • 端末が故障している

などが考えられます。

システムに問題がある

クレジットカードの決済システムに何等かの問題が生じた場合、当然、クレジットカードでの決済もできません。この場合は、自分ではどうしようもできないので、システムの復旧のアナウンスがあるまで待ちましょう。

fp
自分が原因で使えないのはどうしようもありませんが、お店やシステムのせいなら、別のクレジットカードを使うと何とかなることもありますよ。特に、海外だと日本では思いもしないことが起こるので、卒業旅行などで海外に行く予定がある学生さんは、早めにサブカードを用意しておきましょうね。海外旅行保険も充実した学生さん向けのカードは、こちらの記事で詳しくお話ししています。

本人が原因でクレジットカードが使えないってどういうこと?

本人が原因でクレジットカードが使えないってどういうこと?

最初に、本人に何等かの理由があって、クレジットカードが使えなくなる場合を説明します。

限度額をオーバーしている

クレジットカードには限度額といって、「ここまでなら使える」という金額の上限が設けられています。当然、未払いの利用分の合計額が限度額を超えてしまった場合は、そのクレジットカードで支払いはできません。

限度額を復活させるには

この状態から、クレジットカードを使えるようにするには、限度額を復活させましょう。一番手っ取り早い方法は、クレジットカード会社に電話し、自分からすでに利用した分の繰り上げ返済を申し出ることです。

振込先となる銀行名と口座番号、振り込むべき金額を教えてくれるので、手続きを進めましょう。平日であれば、当日中か翌日には利用枠が回復します。

なお、銀行振込を行う際の手数料は、振り込む人が負担することになる場合がほとどんどです。

限度額の引き上げも考えよう

一方、「年収が増えた」「海外旅行や引っ越し、結婚など、出費が増えるイベントが控えている」場合は、限度額の引き上げを依頼するのも選択肢の1つです。一時的な引き上げならあまり時間はかかりませんが、継続的に引き上げてもらうなら、ある程度時間はかかります。

「限度額、上げたほうがいいかな……」と思った時点で、手続きを始めるといいでしょう。

不正利用が疑われた

何等かの原因でクレジットカード番号、暗証番号、セキュリティコードなど、クレジットカード情報が流出し、不正利用されてしまうこともあり得ます。その場合、クレジットカード会社の判断で一時的に利用停止の措置を取った場合、クレジットカードは使えません。

怪しいと思ったらすぐに連絡する

  • 知らない人からの電話やメールに応対した
  • クレジットカードを使うところをのぞき見する人がいた

など、不正利用に結び付くかもしれない出来事に心当たりがある場合は、すぐにクレジットカード会社や警察に連絡しましょう。

もちろん、クレジットカードに関しては、再発行の手続きも併せて行ってください。クレジットカード本体の裏に書いてある問い合わせ番号に電話し、必要な対応を仰ぎましょう。

ここで、主要なクレジットカード会社各社の連絡先を表にまとめました。

会社名 電話での問い合わせ先
三井住友カード FORYOUデスク
0570-004-980
受付時間 /9:00~17:00 ・年中無休
(12/30~1/3を除く)
オリコカード オリコテレホンサービス
0120-911-004
携帯電話・スマートフォンの場合:03-5877-5555
24時間受付・年中無休
JCBカード JCBインフォメーションセンター
0120-899-020
<東京>0422-76-5411
<大阪>06-6945-6857
<福岡>092-712-4450
<札幌>011-271-1411
9:00~17:00・年中無休
アメリカンエキスプレス メンバーシップ・サービス・センター
0120-020120
携帯電話・スマートフォンの場合:
03-3220-6100
9:00~17:00・年中無休
ダイナース 専用ダイヤル
0120-074-024
平日8:00~20:00・土曜8:00~20:00・日曜祝日年末年始休み

不正利用されないようにするには?

不正利用されないようにするためには、普段から気をつけるのも非常に大事です。次の行動は、不正利用の原因になりかねませんので、絶対にしないようにしましょう。

  • クレジットカード本体と暗証番号を書いたメモを一緒に持ち歩く
  • 暗証番号やセキュリティコードを書いて、人目につくところに貼っておく
  • 知らない人にクレジットカード番号を聞かれて答えてしまう
  • 暗証番号を「自分の誕生日」など、わかりやすい数字にしていた

これらの原因で不正利用があったとしても、経緯次第では補償を受けられない可能性もあります。

強制解約された

クレジットカード会社が、「この人には会員資格を継続してほしくない」と判断する合理的な理由があった場合、クレジットカードが強制解約されることもあり得ます。今後の人生に影響を及ぼす重大な原因が隠れているかもしれないので、慎重に対応しましょう。

思い当たる節はないか調べる

まずやるべきなのは、「なぜ、そうなったのか」を考えることです。

  • 会員規約に反することをした
  • 他のクレジットカードや借入も含めて、延滞・滞納があった

などが考えられます。

会員規約に反することをした

たとえば、

  • 「署名を消して書き直す」など、クレジットカードの券面の改変をした
  • 家族や知人・友人にクレジットカードを貸した
  • クレジットカードを使って換金性の高い商品を買い、それを現金に換えた

など、クレジットカード会社各社が定める会員規約違反があった場合、強制解約の処分が下ることがあり得ます。

延納・滞納があった

クレジットカードに限らず、

  • 消費者金融、銀行カードローンからの借入
  • 奨学金
  • 住宅・車などのローン
  • 携帯電話の月額利用料、端末の割賦購入金額

などの延納・滞納が続いた場合、強制解約になる可能性が高いです。

金融機関は、クレジットカードの発行やローンの審査にあたり、個人信用情報機関に登録されている個人の情報を使って業務を行います。延納・滞納は個人信用情報機関が保有しているデータベースに記録されるため、審査において不利になるのです。

もし、自分の個人信用情報がどう記録されているか知りたい場合は、一度問い合わせてみましょう。インターネットや郵便で問い合わせができます。

日本国内で信用情報機関として業務を行っている主な会社へのリンクおよび電話番号は、以下の通りです。

事業者名 問い合わせ先
株式会社シー・アイ・シー(略称:CIC) 0570-666-414
【受付時間】
音声ガイダンスによる自動応答:24時間(通話料無料)
オペレーター対応:月~金(土・日・祝日・年末年始は受付不可)
10:00~12:00 / 13:00~16:00
株式会社日本信用情報機構(略称:JICC) 0570-055-955
【受付時間】
音声ガイダンスによる自動応答:24時間(通話料無料)
オペレーター対応:月~金(土・日・祝日・年末年始は受付不可)
10:00~16:00
一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター 0120-540-558
携帯電話、スマートフォン等からの場合 03-3214-5020
【受付時間】
オペレーター対応:月~金(土・日・祝日・年末年始は受付不可)
10:00~12:00 / 13:00~17:00

専門家への相談も視野に入れよう

クレジットカードの未払い分も含め、借入額が大きくなりすぎてしまった場合、債務整理を見据えて専門家への相談を行うのも1つの手段です。

債務整理について知ろう

債務整理とは、簡単に言うと、「債権者(クレジットカード会社、銀行などの借入先)と交渉し、返済額を減額してもらったり、返済自体を免除してもらうこと」です。

「裁判所を利用するか」「どこまで減額してもらえるか」によっても差があるので、わかりやすくまとめました。

手続名 定義 メリット デメリット
任意整理 裁判所を利用せず、債権者と和解交渉を行い、現時点である借入金の総額を減らしかつ、残額を無利息で返済できるようにする手続きです。司法書士や弁護士などの専門家とのやり取りだけで進められます。 ・ 手続きの負担が軽い。
・ 利息分の支払いが免除されるので、返済額も減る。
・ 任意整理を行った後、約3~5年は、クレジットカードを作ったり、新規の借入ができない。
・ 借入金の免責が行われない=返済は続けなくてはいけない。
民事再生 地方裁判所に申し立てて再生計画を策定し、それにのっとって借入金の返済を行っていく手続きです。再生計画の策定により、大幅に返済額が減額される上に、滞りなく支払いを済ませれば、債務=借入金の完済も目指せます。 ・ 再生計画により減額された金額を一定期間(3年から5年)支払い続ければ、完済ができる。
・ マイホームがある場合、保有し続けながら返済できる。
・ 債務=借入金が増えた理由がギャンブルなどでも使える。
・ 住宅ローンに関しては減額はできない。
・ 官報に掲載されてしまう。
・ 保証人を立てていた場合、保証人への一括請求が行われる。
自己破産 多重債務(多方面からの借入)や病気・リストラなどで無収入になったなどの理由で、借入金の返済ができなくなった場合に、最低限生活に必要なものだけを残し、他の財産をすべて処分することで、債務を免責してもらう手続きのことです。 ・ 借金の支払いが全部免除される(ただし、滞納税金等の支払いは残る) ・ 自己破産をした場合、約10年間は借入、クレジットカードの利用・作成ができない。
・ 原則20万円以上の財産は処分されるので、マイホームや車を手放す必要がある。
・ 弁護士、税理士、公認会計士など、一定の職業につけない。

なお、自己破産をする際は、債務の免責を認めてもらう正当な理由が必要になるため、ギャンブルで費やした借金などがある場合は、この方法は使えません。また、所得税・住民税などの滞納分を免責してもらうこともできません。

専門家を見つけるには?

実際に債務整理を行う際には、弁護士や司法書士などの専門家と相談しながら進めましょう。その際に重要なのは、債務整理の案件に強い専門家を選ぶことです。インターネットで「債務整理 弁護士」などのキーワードで検索すれば、債務整理の案件を得意とする専門家のWebページが表示されます。その中から選びましょう。

なお、初回のみ無料相談を行っている場合も多いので、時間の許す限りは対面で相談してみるのをおすすめします。

また、弁護士・司法書士に支払う費用も捻出できない場合は、法テラス(日本司法支援センター)の利用も検討しましょう。弁護士・司法書士の紹介はもちろん、無料法律相談や、無料法律相談、弁護士・司法書士に支払う費用の建て替えなども行っています。

法テラス(日本司法支援センター) 電話:0570-078374(PHS可)
(IP電話からは電話:03-6745-5600)
【受付時間】
平日の9時~21時、土曜日の9時から17時
(祝日・年末年始を除く)

カード自体が摩耗している

クレジットカードに使われている磁気テープやICチップが摩耗しているのが原因で、クレジットカードが使えなくなる場合もあります。

再発行手続きを依頼しよう

もし、磁気テープやICチップの摩耗が原因で、クレジットカードが使えないなら、再発行手続きを依頼しましょう。クレジットカードの裏面に書いてあるお問い合わせ先に電話し、再発行してほしい旨を伝えれば大丈夫です。

換金性の高い商品を買おうとした

クレジットカード会社によっては、換金性の高い商品の購入を利用規約で禁止しているケースもあります。このようなクレジットカード会社が発行するクレジットカードで、換金性の高い商品を購入しようとすると、決済が通らないのも珍しくありません。

新幹線の回数券や商品券には注意しよう

換金性の高い商品とは、具体的には新幹線の回数券やデパートの商品券のことです。これらは、金券ショップなどの買取業者に持参すれば、容易に現金化ができてしまいます。

つまり、ショッピング枠の現金化が実質的に可能になってしまうため、利用規約によって禁止されているのです。

なお、利用規約によって禁止されていなかったとしても、クレジットカード会社は常に会員が不正を働いていないかをチェックしています。
疑われるようなことはしない、が一番です。

お店が原因でクレジットカードが使えないってどういうこと?

お店が原因でクレジットカードが使えないってどういうこと?

自分には何の問題がなくても、お店=店舗側に原因があって、クレジットカードが使えない場合もあります。具体的なケースを挙げて説明しましょう。

その国際ブランドの加盟店ではない

クレジットカードには、「国際ブランド」と言って、決済システムを提供している会社による区分があります。お店=店舗は、決済システムを提供している会社に手数料を支払い、その決済システムを利用する仕組みです。店舗によって、対応している決済システムに差があるので、同じ国際ブランドのクレジットカードであっても、使える場所と使えない場所の差が出てきます。

一般的に、Visa、Mastercardは加盟店舗が多いですが、JCB、AMEX、ダイナースは前の2つに比べると、やや加盟店舗が少ないです。

条件によって受付体制が違う

既に触れたとおり、店舗がクレジットカードによる決済を受け付けるためには、クレジットカード会社に手数料を支払う必要があります。そのため、コスト削減を目的として、支払い条件によってはクレジットカードでの決済を受け付けない店舗もあるのです。
一例として、

  • ディナーの時間帯はクレジットカード払いが可能でも、ランチの時間帯は現金しか受け付けない飲食店。
  • 1回の会計が5,000円以上ならクレジットカード払いを受け付けるが、5,000円未満の場合は現金のみ。

また、クレジットカードでの支払い自体は受け付けていても、現金払いでの代金に加えて、手数料を支払う必要がある場合もあります。どういう条件でクレジットカードでの支払いを受け付けるのか、事前に確認しましょう。

登録住所が国外だった

外国ではクレジットカードの信用度が非常に重視されます。そのため、日本から外国のオンライン通販を利用する際に、日本で発行されたクレジットカードを使うと、決済を拒否される場合もあるのです。

もし、日本で発行されたクレジットカードを使って外国のオンライン通販を利用したい場合は、PayPalを使いましょう。これは、シンガポールの同名の会社が運営しているオンライン決済サービスですが、海外の通販サイトにも数多く対応しています。

日本語で登録できるので、外国のオンライン通販をよく使う人は、登録しておきましょう。

端末が故障している

店舗に設置されているクレジットカード決済用の端末が故障していた場合は、自分からはどうしようもできません。その場は現金で支払うか、別の日に決済することを約束して取り置いてもらうか、個々のケースごとに対応を仰ぎましょう。

システムの問題でクレジットカードが使えないってどういうこと?

システムの問題でクレジットカードが使えないってどういうこと?

自分にもお店にも原因がなくても、決済システムに問題が生じていた場合、クレジットカードは使えません。

システム障害が起きている

クレジットカード会社が利用しているデータセンターで、ネットワーク障害等が起きた場合、クレジットカードが使えなくなることがあります。

その場合、クレジットカード会社の公式ホームページ等で発表があるので、落ち着いて復旧を待ちましょう。

クレジットカードが使えない場合に備えるには?

クレジットカードが使えない場合に備えるには?

クレジットカードが使えなくなる原因は、自分にあるとは限らない以上、「使えない場合」への備えも重要です。普段から以下の2点は心がけておきましょう。

現金を持ち歩くか、すぐに引き出せるようにする

クレジットカードがあるからといって、1円も現金を持ち歩かないのはあまりおすすめできません。具体的な金額は個々の状況により異なりますが、多少の現金はすぐに用意できるようにしておきましょう。日本国内なら、銀行やコンビニのATMで銀行口座からお金を引き出せるので、あまり多額の現金を持ち歩く必要はないかもしれません。

しかし、海外に行く場合は、

  • 空港や街中の両替所で両替する
  • 現地のATMから現地通貨で引き出せるデビットカードを用意していく

など、事前にどうするかを考えておくのが賢明です。

なお、デビットカードで現金を引き出す場合、所定の手数料がかかります。

1枚のクレジットカードに頼りすぎない

既に触れた通り、クレジットカードでの支払い自体を受け付けている場合でも、国際ブランドによっては未対応の場合もありえます。万が一、自分が持っているクレジットカードが「使えない」国際ブランドだった場合、支払いができません。

これを防ぐためには、違う国際ブランドのクレジットカードを、サブカードとして持っておきましょう。

まとめ

単に「クレジットカードが使えない」といっても、原因は様々です。

  • まずは冷静に原因を探る。
  • その原因に合った対応策を図る。
  • 代わりの手段を常に考えておく。

のが、大切になります。


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