JR西日本が2023年春に「モバイルICOCA」を導入予定。利用者数1,000万人超のモバイルSuicaへの勝算は?

西日本旅客鉄道株式会社=JR西日本は、同社の営業エリアで導入している交通系ICカードの「ICOCA」について、スマートフォン上で動作する「モバイルICOCA」を2023年春に導入することを発表しました。

モバイルICOCAの計画概要

モバイルICOCAの計画概要

出典:ICOCA:JRおでかけネット

現時点でJR西日本から公表されている計画概要をまとめました。

主なサービス内容

以下のことができるようになるとのことです。

  • 定期券の購入、払い戻し、チャージ
  • 自動改札機、店舗での支払い
  • チャージ残額、利用履歴のスマートフォン画面での確認
  • スマートEX(東海道・山陽新幹線)、新幹線eチケットサービスとの連動
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基本的には、JR東日本の「モバイルSuica」と同じようなことができると考えましょう。

利用者数1,000万人超のモバイルSuicaへの勝算は?

利用者数1,000万人超のモバイルSuicaへの勝算は?

出典:ICOCA:JRおでかけネット

今回、JR西日本はモバイルICOCAの導入予定を発表しましたが、まだ開発中の画面も公開されていない段階である以上、いざ発表された場合に、どれだけ普及するかは未知数といったところでしょう。クレジットカードを紐づけてオートチャージが行える仕様の「スマートICOCA」はすでにサービスが開始されていたものの、モバイル化は積年の課題だったはずです。

類似のサービスであるJR東日本の「モバイルSuica」と比較してみましょう。

既に1,000万人突破

交通系ICカードのモバイル化という意味では、先陣を切ったのがJR東日本のモバイルSuicaでした。まだフィーチャーフォン(=ガラケー)が主流だった2006年3月からサービスを開始し、2020年9月にはついに登録者数が1,000万人を突破しています。

既に1,000万人突破

出典:JR東日本「JR東日本ニュース」

首都圏の私鉄各線の交通系ICカード・PASMOも先日ついに、AndoroidとApple Payの両方に対応しましたが、2006年からサービスを行っているモバイルSuicaに追いつくのはかなり難しいかもしれません。

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でも、私鉄が含まれる経路の定期券を買っている人なら、スマートフォンに取り込めるようになるので便利ですよ。

モバイルICOCAも、定期券機能が実装されるとのことなので「JR西日本の路線の定期券」が必要な人にとっては、かなり便利なサービスになるはずです。ただ、導入までにまだ2年半近くある上に、定期券を使わない人にとっては「交通系ICカードさえ使えればいい」という結論にもなりかねません。

いざ導入された際に忘れ去られた存在にならないよう、定期的な広報を行っていく必要があるでしょう。

Twitter上の反応

今回のモバイルICOCAの導入が報じられたことで、Twitterでも様々なコメントが寄せられています。一部を紹介しましょう。


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