日本発!茨城交通がVisaのタッチ決済をバス車内に導入。地方交通こそキャッシュレスを導入すべき理由は?

茨城県の交通会社・茨城交通は、同社の運航する高速バス「勝田・東海―東京線」の車内において、Visaのタッチ決済およびQRコード決済の導入を行うことを発表しました。なお、Visaのタッチ決済については、バス車内に導入されるのは日本発とのことです。

キャッシュレス決済導入の概要

キャッシュレス決済導入の概要

今回の茨城交通のキャッシュレス決済は、以下の目的で行われました。

  • 利便性向上を通じた高速バスの利用促進
  • 新型コロナウイルスの感染予防
  • 運転手の業務負荷の軽減
  • インバウンド観光客の利便性の向上

導入の概要

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重要なところをまとめたのでご覧ください。
利用できるサービスVisaのタッチ決済
PayPay
Alipay
LINE Pay
楽天ペイ
利用開始日2020年7月29日(楽天ペイのみ、8月中旬以降を予定)
対象路線茨城交通 勝田・東海―東京線(東京駅~大洗IC~ひたちなか・東海)

キャッシュレス割引運賃

また、今回のキャッシュレス決済の本格導入に伴い、茨城交通ではキャッシュレス決済割引運賃の設定が行われました。以下の図にもあるように、本来は2,200円もしくは2,300円する乗車券が、2050円で購入できます。

利用方法

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茨城方面によく行く人なら便利そうですね。でも、どうやって使うんですか?

茨城交通の対象路線のバスには、新型のタブレット端末が搭載されています。Visaのタッチ決済やQRコード決済を利用する際は、このタブレット端末を利用するだけなので、簡単です。

利用方法

出典:高速バスにおけるキャッシュレス決済の展開 ― 日本初!Visaのタッチ決済のバス車内導入 ―  ニュースリリース – 茨城交通サイト

Visaのタッチ決済の利用方法

乗車時(降車時)にタブレット端末にVisaのタッチ決済に対応したカードやモバイル端末をかざせば大丈夫です。

QRコード決済の利用方法

自分のスマートフォンに利用したいQRコード決済のQRコードを表示させ、端末に表示されたQRコードリーダにかざせば決済が完了します。

路線の対象予定

なお、今後もキャッシュレス決済ができる路線は順次拡大していくとのことです。ちなみに、9月下旬には岩手県北、10月下旬には会津若松方面にも対象路線が出現します。

三井住友カードおよび茨城交通のプレスリリースは、こちらから見られます。

Visaのタッチ決済での交通機関の利用はどこまで普及するか

今回のプレスリリースによれば、公共交通機関の車内にVisaのタッチ決済に対応した端末が搭載されるのは初めてとのことです。言い換えれば「今まではVisaのタッチ決済で電車には乗れなかった」ということでしょう。しかし、詳しくは後述しますが、日本以外の国ではVisaのタッチ決済のような非接触決済対応のクレジットカードやデビットカードで電車に乗れるサービスは既に出現しています。そこで、日本でVisaのタッチ決済での交通機関の利用はどこまで普及するか、考えてみました。

ニューヨークとシンガポールではすでに採用

まず、外国に目を向けてみましょう。シンガポールでは、2019年4月から、既に「SimplyGo」という名前で、Visaのタッチ決済のような非接触決済対応のクレジットカードやデビットカードで電車に乗れるサービスが開始されています。また、ニューヨークでも、2019年5月から「OMNY(One Metro New York)」という同様のサービスが一部の駅で運用されているとのことです。

日本では電子マネーが普及していない地域にこそチャンスがある

一方、日本に目を向けてみると、公共交通機関のキャッシュレス自体はかなり早い段階から進んでいました。2000年にJR東日本が交通系電子マネーとしてSuicaの発行を開始すると、急速に普及したのです。今では、JR東日本の営業区域以外でも交通系電子マネーが発行され、相互に提携を結び「日本中、交通系電子マネーが使える場所ならどこでも」スムーズに移動できるようになったのです。

しかし、今回紹介した茨城交通のように、地方の交通会社で、全国での相互利用ができる交通系電子マネーに対応していないところは、その交通会社独自のプリペイドカードや電子マネー、現金に頼らざるを得なかったのが事実です。

そういう会社にとっては、キャッシュレス決済の導入を検討した際、今回の茨城交通の事例が多いに参考になるでしょう。地方は地域によっては過疎化が進んでおり、運転手の人手不足もささやかれています。無理のない形でキャッシュレスを導入することで、業務の効率化と負担の軽減は必ず進むはずです。