大手クレジットカード会社の三井住友カードは、2020年1月23日に「クレジットカードの不正利用に関する調査」の結果を発表しました。この調査は、2019年10月17日から21日にかけ、クレジットカードの不正利用被害にあったことのある20歳以上の男女500名を対象にしています。
補償されない意外過ぎる理由とは?
この調査は、題名の通りクレジットカードの不正利用について調査したものです。そのため
- 不正利用された原因・手口を把握しているか
- 不正利用された原因をどのように知ったか
- 不正利用された方法
- クレジットカードの不正利用が発覚した時点
- 不正利用被害後にとった対策
- 利用明細の確認状況
など、様々な側面から調査がなされています。
しかし、今回は
に絞って説明しましょう。
こちらの図をご覧ください。
出典:【ヒトトキ調査】クレジットカードの不正利用被害にあった500人に聞いた!私のカードでテーマパークのチケットが買われていた?? | 【ヒトトキ】三井住友カード
図からもわかる通り、クレジットカードの不正利用にあった人のうち、8割以上は補償されています。しかし、補償されない人も16.4%いるのです。
補償されなかった意外すぎる原因とは?
今回の調査では「補償されなかった理由」についても調査されています。結果は以下の通りです。
出典:【ヒトトキ調査】クレジットカードの不正利用被害にあった500人に聞いた!私のカードでテーマパークのチケットが買われていた?? | 【ヒトトキ】三井住友カード
上位3つは
- 警察に被害届を提出していなかった
- 不正利用された時から長時間カード会社に連絡していなかった
- カードの裏面に署名していなった
と、すべて
でした。
連絡漏れも署名漏れも利用規約違反
今回の調査を行った三井住友カードのホームページにも「不正利用による損害の補償が受けられないケース」について説明がされています。
補償対象とならないケース
以下のような取引については、補償対象とはなりません。1.会員の故意または重大な過失に起因する損害
2.損害の発生が保障期間外の場合
3.会員の家族・同居人・弊社から送付したカードまたはチケットなどの受領の代理人による不正利用に起因する場合
4.会員が本条第4項(届出事項の変更)の義務を怠った場合
5.紛失・盗難または被害状況の届けが虚偽であった場合
6.カードショッピング、キャッシングリボおよび海外キャッシュサービス取引などのうち暗証番号の入力を伴う取引についての損害(ただし、弊社に登録されている暗証番号の管理について、会員に故意または過失がないと弊社が認めた場合はこの限りではございません。)
7.紛失・盗難の通知を弊社が受領した日の61日以前に生じた損害
8.戦争・地震などによる著しい秩序の混乱中に生じた紛失・盗難に起因する損害
9.その他本規約に違反する使用に起因する損害
また、状況調査の結果、会員ご本人や家族、同居人などによるご利用が判明した場合、当該請求については、ご本人にご請求させていただくものとなります。なお、上記は三井住友カード&三井住友マスターカード会員規約第14条(会員保障制度)に記載されております内容を簡略化したものになりますので、必ず会員規約を改めてご確認いただきますようお願いいたします。
出典:カード不正利用(不正使用)発生時の補償について|クレジットカードの三井住友カード
一言でまとめると「不正利用されても仕方がない状態だったり、不正利用自体に気づかず手続きもしなかった場合にまでは補償されない」ということです。
不正利用の被害を食い止めるには?
不正利用の被害に巻き込まれないためには
- クレジットカード、デビットカードを受取ったら署名欄にすぐに記名する
- 信頼のおける加盟店でしか買い物をしない
- クレジットカード、デビットカード(およびそれらが入った財布)を落としたらすぐに交番に届ける
- 他人から推測されない暗証番号は使わない
などの配慮が必要です。