QRコード決済の統一規格「JPQR」が8月1日よりついにスタート。移行を行うサービス6つもご紹介

一般社団法人キャッシュレス推進協議会の7月25日における発表によれば、2019年8月1日(木)午前3時より、JPQR(利用者提示型・バーコード)に移行するコード決済事業者が確定したとのことです。

JPQRとは?

JPQRとは?

出典:一般社団法人キャッシュレス推進協議会 |

今回発表された、QRコード決済の統一規格である「JPQR」について、概要を説明しましょう。

ガイドラインの策定

今回のJPQQの実施に先立ち、2019年3月29日に、一般社団法人キャッシュレス推進協議会において、以下の3つのガイドライン・統一用語集が発表されていました。

ガイドライン策定の背景

これらのガイドライン・統一用語集が策定された背景について考えてみましょう。

日本は、2018年6月15日に閣議決定された「未来投資戦略2018」において、今後10年間でキャッシュレス決済比率を倍増させることを目標に掲げました。

この決定を受けて、一般社団法人キャッシュレス促進協議会が設立され、今回のJPQRも含めた関連事業を取り仕切っています。

一方、スマホ決済・モバイル決済とも呼ばれる、QRコード決済に関しては、各事業者が独自の仕様によるサービスを提供してきました。

このため、特に加盟店にとっては、

  • 各事業者のサービスに対応できるよう、システムの整備を行う必要がある
  • これに伴い、従業員への教育を行う時間を確保しなくてはいけない

など、負担が大きくなっていたのです。

そこで、

  • コード決済の技術仕様を定める
  • 店舗におけるコード決済サービスの自動識別、複数決済サービスへの対応を目指す

のを目的とし、ガイドライン・統一用語集を策定しました。

ちなみに、JPQRを本格的に導入すると、1店舗につき最大8事業者を1つのQRコードで対応できるようになるとのことです。

ガイドライン策定の背景
出典:[拡大画像]「JPQR」は成功するのか。コード決済統一の理想と懸念

なお、今回のガイドライン・統一用語集は、QRコード決済の世界規格であるEMVCoの定めた仕様に準拠(MPMについて)しています。このため、海外事業者の参入もしやすくなるため、訪日外国人のQRコード決済の利用を促進する一助になるでしょう。

8月1日から対応する6事業者

2019年8月1日(木)午前3時より、JPQRに準拠した仕様に移行する事業者は、次の6つです。

  • au PAY
  • 銀行Pay(OKIPay、はまPay、ゆうちょPay、YOKA!Pay)
  • メルペイ
  • LINE Pay
  • 楽天ペイ(アプリ決済)
  • りそなウォレット

また、8月1日移行も、準備が整った事業者から、順次JPQRに移行する流れとなっています。

JPQRの導入に関する考察

JPQRの導入に関する考察

出典:統一QR「JPQR」普及事業

今回のJPQRの導入に関して、考察してみましょう。

統一規格の重要さ

国および主要金融機関が先導して、統一規格の導入を進めたことで、キャッシュレス決済が急速に普及したのが、スウェーデンです。スウェーデンでは、Swishというスマートフォン用アプリでの決済が広く用いられています。

統一規格の重要さ

出典:Swish – Betala Enklare

これは、スウェーデンの主要銀行が共同開発したアプリです。携帯電話の電話番号と、Bank ID(個人識別番号も兼ねた電子証明書)を紐づけることで、決済や送金が行われる仕組みになっています。

また、政府も、

  • 公共交通料金のキャッシュレス化を進める
  • 現金を扱わない小売店への優遇措置を設ける

など、キャッシュレス決済を進めるために、様々な施策を講じてきました。これらの取組も一助となり、スウェーデンのキャッシュレス化は、急速に進んだのです。

国際決済銀行(BIS)の調査によれば、2015年の時点で、現金流通残高の対名目GDP比率は、日本が19.4%なのに対し、スウェーデン:1.7%と、極めて低くなっています。

日本がこれからQRコード決済をはじめとしたキャッシュレス決済の普及を推し進めるなら、統一規格を設けるのは有効でしょう。

配慮はやはり大事

しかし、スウェーデンの急速なキャッシュレスの進行は、次のような問題ももたらしています。

  • 高齢者など、スマートフォンの操作に慣れていない層が、現金で支払おうと思っても、現金を受け付けない店も多いため、日常生活に支障が出る。
  • 移民、ホームレスなど、銀行口座が作れない層は、そもそもSwishを使えない。
  • 外国からの観光客が、キャッシュレス決済で電車に乗れない。

今後は、このように「キャッシュレス決済が使えない人」のフォローをどう行うのかが、主要な課題の1つとなるでしょう。日本にとっても、キャッシュレスを進める際に、無視はできないテーマの1つになるはずです。

周知もやはり大事

ところで、このJPQRはどれほどの人に認知されているのでしょうか。具体的なデータではありませんが、Twitterのコメントをいくつか紹介しましょう。

なお、2019年8月1日から、岩手・長野・和歌山・福岡県全域において、JPQRの普及事業が開始されます。

  • 地域における加盟店開拓業務プロセス等の検証
  • 低廉な決済手数料率でのサービス提供等

を行い、キャッシュレス化の進展の検証を行うとのことです。

fp
検証の結果、どんなことがわかるのか、今からワクワクしませんか?