ETCカードをレンタカーで使う方法。自分のETCカードを使う場合とETCカードを借りる場合の流れと注意点を解説

今度、学生時代の女友達と4人で旅行することになりました。

あら、いいじゃないですか。ちなみにどこ行くんですか？

伊豆を考えていたんですけど、いろいろ回りたいからレンタカー借りようかと。そういえば、自分のETCカード持っていってレンタカーで使ってもいいんですよね？

もちろんですよ。

ETCカードとETC車載器の規格は、どのクレジットカード会社・メーカーであっても統一されています。そのため、自由に組み合わせて構いません。

自分で持っていったETCカードを、レンタカーで使うのももちろんできます。一方、一部のレンタカー会社では、ETCカードを貸し出しています。

そこで今回は「ETCカードをレンタカーで使う方法」として

1. 自分のETCカードを使う
2. ETCカードを借りる

の2つについて解説しましょう。

ETCカードをレンタカーで使う2つの方法

レンタカーを利用し、借りた車でETCカードを使うには

1. 自分のETCカードを使う
2. ETCカードを借りる

の2つの方法があります。

１．自分のETCカードを使う

普段使っているETCカードを旅行先にも持っていき、レンタカー業者で借りた車に搭載されているETC車載器に差し込んで使う方法です。

2．ETCカードを借りる

レンタカーを手配する際に、オプションとしてETCカードを借りる方法です。

自分のETCカードを使う方法のメリット・デメリット

最初に、自分のETCカードを使う方法のメリット・デメリットについて解説しましょう。

メリット

メリットは

1. レンタカーでの走行分も履歴に反映される
2. どんなレンタカー業者を使ってもいい

の2つです。

１．レンタカーでの走行分も履歴に反映される

ETCカードを自分で持っていけば、レンタカーを使って走行した分も、ETCカードの利用履歴に反映されます。

また、ETCマイレージサービスに登録したETCカードであったなら、レンタカーを利用し、対象となる道路を走行した場合、その分のポイントも貯められるのです。

旅行先での移動距離が長くなるようなら、ポイントを貯める大チャンスですね！

２．どんなレンタカー業者を使ってもいい

詳細は後で説明しますが、ETCカードのレンタルはあくまでオプション（付加サービス）です。そのため、すべてのレンタカー会社で対応しているわけではありません。

また、レンタカー会社自体はETCカードのレンタルをサービスとして行っていても、実際に車の受け渡しを受ける営業所で扱っているとは限らないのです。

一方、ETCカードを自分で持っていくなら、ETC車載器を搭載している車さえ借りられればいいので、レンタカー業者・営業所の選択肢が一気に広がります。

デメリット

デメリットは

1. 自宅に忘れたら使えない
2. 車内に忘れてくる恐れがある

の2点です。

１．自宅に忘れたら使えない

周囲の治安に問題がない場合、ETCカードをETC車載器の中に入れっぱなしにしている人も珍しくありません。このような人が旅行先でETCカードを使おうとした場合、旅行の準備中にあらかじめ抜き取って、財布の中に入れておく必要があります。当日忘れてしまったらどうしようもないからです。

普段冷静な人でも、旅行前に忙しかった場合は、忘れてしまうのはあり得ます。他の持ち物と一緒に、確認してくださいね。

２．車内に忘れてくる恐れがある

これとは逆に、レンタカー業者に車を返却するときに、ETC車載器からETCカードを抜き忘れてしまうのも十分に考えられます。気の利く担当者なら、ETC車載器の中も一緒に確認してくれるかもしれませんが、全員がそうとは限りません。

自分のETCカードを使う場合の流れ

ETCカードを持っていくときには気を付けないといけませんね。でも、こういう場合でもレンタカーの使い方って、普段と変わりませんよね？

おっしゃる通りです。一応触れておきましょうか。

自分のETCカードを使う場合、レンタカー業者から車を借りる流れは以下の通りです。

1. レンタカーを予約する
2. 車を受け取ったらETC車載器にETCカードを入れる
3. 車を返却してETCカードも抜きとる

それぞれについて詳しく解説しましょう。

１．レンタカーを予約する

レンタカーを使う日程、出発地が決まったら、条件に合うレンタカー業者を選び。車を借りる予約をしましょう。特に

• ゴールデンウィーク、シルバーウィークなどの長期休暇
• 夏休み、春休みなど学校の長期休暇
• 年末年始

など、いわゆる「繁忙期」と呼ばれる期間は、早めに予約しないと、車の空きがなくなることも十分に考えられます。

また

• 運転する予定がある人全員の運転免許証
• レンタカー代金の支払いに使う現金、クレジットカード

は当日忘れずに持参しましょう。

念のためにETC車載器の有無を確認すること

こちらのグラフを見てください。

出典：道路：ETC利用案内：ETCの利用状況 – 国土交通省

これは、ETCの利用状況を表したグラフです。厳密に言うと、有料道路を通行した車のうち、どれだけの車がETCを利用して通行したかを表しています。

そのため、ほとんどのレンタカー業者は、自社で保有しているほぼすべての車にETC車載器を標準装備しています。しかし、離島にある営業所で借りる場合など、一部例外もあるので、予約するときに確認しましょう。

Q．ETC車載器は装備されていますか？

A．乗用車・ワゴン車、バン・トラック全車にETC車載器を標準搭載しております。ただし、離島営業所では搭載していない車両もございますので、ご利用予定の営業所または、予約センターにご確認ください。また、ETCカードは、お客さまご自身でご用意ください。

出典：車両車／オプション｜よくあるご質問FAQ｜ニッポンレンタカー

２．車を受け取ったらETC車載器にETCカードを入れる

予約した当日になったら、レンタカー業者の営業所に行き、車を受け取りましょう。受け取るまでの大まかな流れは、以下の通りです。

出典：ご出発までの流れ｜レンタカーを使う｜レンタカーならニッポンレンタカー

その際、ETC車載器も含め、車内に異常がないかを営業所のスタッフが一緒に確認してくれます。

エラーメッセージには特に注意

車を借りた後も、ETCカードとETC車載器の状態には常に気を配りましょう。どのメーカーのETC車載器であっても、ETCカードやETC車載器、料金所との通信状態に異常があった場合、エラーメッセージが表示される仕組みになっています。

以下の表も参考にし、自分たちでは解決できそうになければ、レンタカー業者の営業所にすぐに連絡しましょう。

３．車を返却してETCカードも抜きとる

返却期限になったら、レンタカー業者に車を返しにいきましょう。

所定の手続きを済ませれば、車を返却できます。その際、ETCカードを忘れずに抜き取るようにしましょう。

他に忘れ物がないかどうかも併せて、確認してくださいね。

ETCカードを借りる方法のメリット・デメリット

ふむふむ、私でも問題なくできそうです。そういえば、一緒に旅行いく友達が、免許持っているけど普段はETCカード使っていないみたいなんですよ。ETCカードもレンタルできるって本当ですか？

本当ですよ。もうちょっと詳しくお話ししますね。

自分のETCカードを使わない場合は、レンタカー業者からETCカードを車と一緒に借りることもできます。この用法のメリット・デメリットについて考えてみましょう。

メリット

メリットは、以下の2点です。

1. 自分のETCカードがなくても大丈夫
2. レンタカー料金とまとめて支払いができる

１．自分のETCカードがなくても大丈夫

普段は車を運転せず、旅行に行ったときなどしか運転しないという人の場合、ETCカードを持っていないのは珍しくありません。このような人がレンタカーで有料道路を走行した時は、ETCカードが使えないので、一般レーンに進み、係員とのやり取りで料金を支払うことになります。

２．レンタカー料金とまとめて支払いができる

ETCカードをレンタルした場合、通行料金はレンタカーを返却するときに上乗せして支払うことになります。何人かで交代して車を運転する場合でも、料金を割り勘にしやすいのも大きなメリットです。

もしかしたら、交代で運転する場合なら、自分のETCカードは使わないで、レンタルしたETCカードだけで済ませた方が楽かもしれませんね。

デメリット

一方、ETCカードを借りる場合、以下のデメリットがあります。

1. すべてのレンタカー業者で対応しているわけではない
2. 事前リクエストは必須

１．すべてのレンタカー業者で対応しているわけではない

ETCカードを貸してくれるレンタカー業者は増えていますが、すべてのレンタカー業者で行ってくれるわけではありません。

例えば、タイムズカーレンタルでは、公式ホームページで「ETCカードの貸し出しは行っていない」と明言しています。

Q．ＥＴＣカードの貸出はおこなっていますか？

A．あいにくETCカードの貸出はおこなっておりません。

出典：車両・オプションに関するご質問 – レンタカーならタイムズカーレンタル

また、ETCカード自体の貸し出しは行っていても、営業所によっては対応していないこともあります。自分が借りようとする店舗で貸し出しをしてくれるかどうかも併せて確認しましょう。

Q．ETCカードのレンタルはできますか？

A．全国の空港・新幹線駅の営業所を中心とした営業所でETCカードのレンタルが可能です。詳しくはこちらをご覧ください

出典：車両／オプション｜よくあるご質問FAQ｜ニッポンレンタカー

２．事前リクエストは必須

車と同じように、貸出用のETCカードの在庫にも限りがあります。ETCカードを借りると決まった時点で手配を済ませたほうが、確実に借りられるのはいうまでもありません。

*ETCカードオプションはインターネット予約に対応しておりません。レンタカーを予約後、お電話ください。
*事前のご利用申し込みがない場合は、ご出発時にETCカードの在庫があればご利用可能です。

出典：ETCのご案内 | ニッポンレンタカー

ETCカードを借りる場合の流れ

ETCカードを借りる場合の基本的な流れは

1. ETCカードを貸してくれるレンタカー業者を探す
2. レンタカーを予約する
3. 車を受け取る
4. 車を返却する

です。それぞれについて詳しく解説しましょう。

１．ETCカードを貸してくれるレンタカー業者を探す

ETCカードも含めて借りる場合は、まずはETCカードの貸し出しに対応しているレンタカー業者を選びましょう。

【2020年2月版】ETCカードを貸してくれるレンタカー業者

幅広い地域に営業所を構え、ETCカードの貸し出しに対応しているレンタカー業者は以下の通りです。

• トヨタレンタカー
• ニッポンレンタカー
• 日産レンタカー
• ニコニコレンタカー

２．レンタカーを予約する

どこのレンタカー業者を使うか決めたら、さっそくレンタカーを予約しましょう。オンライン、電話などで受け付けている業者がほとんどです。自分にとって都合がいい方法で、予約しましょう。

ETCカードを借りる旨も伝える

ETCカードの貸し出しは、リクエスト予約である場合がほとんどです。つまり、車の予約を行った上で、ETCカードのレンタルを追加で頼むことになります。

電話でのやり取りの場合は、ETCカードを借りる旨も忘れずに伝えましょう。オンラインでの予約の場合は、改めて電話をかける流れになります。

３．車を受け取る

車を借りる当日になったら、レンタカー業者の営業所に行き、車を借りましょう。基本的な流れは、ETCカードを自分で用意する場合と変わりません。

ETCカードの紛失・盗難の際は必ず連絡する

一点注意したいのは、車やETCカードを借りた後に、ETCカードの紛失・盗難があった場合の扱いです。紛失・盗難があったとわかった時点で、すぐに車を借りた営業所に連絡し、対応を仰ぎましょう。

なお、レンタカー業者の利用規約には、ETCカードの紛失・盗難があった場合の扱いが明記されています。車およびETCカードを借りる際にも説明があるはずなので、しっかり確認しておきましょう。

４）万一、ETCカードの紛失または盗難が発生した場合、出発営業所にご連絡ください。（お客さまに故意または重大な過失がない限り、出発営業所へ紛失・盗難のご連絡をいただいた日の翌日以降に使用された通行料につきましては、お客さまのご負担といたしません）

５）5. ETCカードを紛失、盗難、棄損、変形された場合、カード賠償金として3,000円をお支払いいただきます。

６）6. ETCカードを紛失、盗難、棄損、変形され、返却営業所にて利用履歴・通行料が確認できない場合は、預り金として10,000円をお支払いいただきます。後日、道路会社からニッポンレンタカーに請求が来た時点で預り金に過不足が発生した場合は、別途ご返金・ご請求させていただきます。

出典：ETCカードレンタルサービスに関する注意事項| ニッポンレンタカー

４．車を返却する

返却予定の日時になったら、車とETCカードを借りた営業所に返却しにいきましょう。

急な渋滞やトラブルに備え、早め早めに動くのをおすすめします！