新しいクレジットカードを申し込んだけれども、審査に落ちたという方は多いのではないでしょうか。
今回はクレジットカードの審査に落ちる要因をまとめてみました。主なパターンは以下の通りです。
- 自分属性によるもの
- 利用履歴に関するもの
- 根本的な問題
- その他の問題
この4つが主なパターンです。
自分がクレジットカードの審査に落ちた理由が知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自分の属性に関する理由
1.職業が不安定
クレジットカードを作るときの審査項目には主に属性、クレジットカードの使用履歴を確認して、「遅延や延滞がないか」を確認します。
この時の属性には、スコアリングという考え方のもと、「すべての職業に点数」がつけられています。
点数の配点や審査の基準は作クレジットカードによって異なるため、どの職業が審査に通るというものではありません。
しかし、一般的に言われているのが、医者や弁護士のような、高収入を得る機会の多い人は「審査を通過しやすい」です。
会社員や公務員も同様に審査にはそこまで問題なく通過します。これはクレジットカード会社が立て替えたお金を、確実に回収できると信用しているため、点数が高く設定されているのです。
そこで、無職やアルバイト、派遣社員・期間工などの職業が不安定な方が、クレジットカードを申し込んだ場合はクレジットカード会社は、支払いが滞るリスクを考慮してクレジットカードを「発行しない」ことがあります。
また、クレジットカード会社にもよりますが、正社員の場合でも社員数が5名以下の零細企業に勤めている場合は、会社がいつ潰れるかわからないとクレジットカード会社は判断をするため、「審査でやや不利」に働くことがあります。
2.収入が基準額以下
クレジットカード会社にとって、「申込者の収入確認」は何よりも大切なことの一つです。この「収入が安定」しているかにより返済が問題なく終わるか、滞るかが決まってくるためです。
クレジットカードの審査には、医者や弁護士を始め企業に勤めている人が有利で、アルバイトや派遣社員は不利であると解説しました。この年収の部分にも大きく関わるため、多くのカードで審査が不利になるのです。
収入が少ない場合は、クレジットカード会社の最優先事項はリスクを回避し、安全に設けることです。
そのためにも年収が低い方には、十分なショッピング枠を付けることができないため、クレジットカードの発行ができないこともあります。
これはあくまで一般カードの場合の話であり、ゴールドカードを始めとしたカードによっては、少ないと判断されることもあるため注意が必要です。
3.年齢が不十分、もしくは高齢
年収や職業が基準を超えている場合でも、クレジットカードの審査に落ちることは全くないわけではありません。
そのときに確認したいことは、「年齢とカードの種類があっているか」どうかです。ゴールドカードは、あまりありませんが、プラチナ以上のカードは年齢によっては審査に落ちやすくなることもあります。
例えば、30代以上の方がプラチナカードの申し込みをする場合と20歳の方が申し込みをする場合は、クレジットカード会社は20歳の申込者は年齢が低いと判断し、属性が問題なくとも落ちる場合があります。
主にカード会社が想定している年齢別のクレジットカードの内訳は以下の通りです。
- 18~19歳:年会費無料の一般カード
- 20~24歳:ヤングゴールドカードまで
- 25~30歳:一部のステータスカード(プラチナ、ブラック等)以外
- 30歳以上:すべてのカードを申込可能
また、年齢が高い場合も、クレジットカード会社に注目されやすくなります。「60歳以上」になるとクレジットカードの審査は厳しくなってきます。
4.会社への勤続年数が短い
会社への勤続年数が短い場合には、クレジットカード会社に不安視されることがあります。
近年では、転職は珍しくもありあせんが、再就職から日が浅いうちに新しいカードを申し込むと審査から落とされることがあります。
転職して日が浅いうちは、カード会社は次の会社に転職する可能性を考慮して多少警戒します。
カード会社としては、継続して給与をもらい続けることができるかどうかを重要視するため、「転職直後」は、特に審査が厳しくなります。
5.住居年数が短い
住居年数が短い場合も、カード会社が審査の際に不安視され、審査に影響を及ぼす点です。
カード会社にとって最も避けなければならない点は、審査を通過した相手が立て替えた代金を回収する前に逃げられることです。最も被害が大きいため、クレジットカード会社はこのリスクを回避しようとします。
その時に参考にする指標の一つが、「住居年数」です。この住居年数が長い場合は、引っ越す可能性も低く、また近所づきあいもあると判断し問題なく審査に通過します。
しかし、これが住居年数が短い場合クレジットカード会社は、次も草々に引っ越しをしてしまう可能性が高く、近所づきあいも、引っ越したばかりでないとなると周りの監視もないため、万が一の場合「夜逃げ」をされるリスクを考慮しているのです。
この「夜逃げ」のリスクが完全にゼロとは言い切れないため、「住居年数は一つの基準」として今もクレジットカード会社は使用しています。
6.賃貸物件に住んでいる
同様に賃貸物件に住んでいる場合もクレジットカード会社は、審査項目の一つとして重要視しています。
クレジットカード会社は、逃げられることを最も避けたいため、持ち家ならば逃げることはないけれども賃貸物件の場合は、「夜逃げ」をする可能性も考慮しています。
そのため持ち家の人よりも、賃貸物件の申込者の方が審査における「スコアリングは多少低く」なります。しかし、賃貸物件だから審査に全く通らないと言われればそんなことはなく、あくまで「やや不利」になる程度です。
持ち家と同様に、実家住まいも非常にクレジットカード会社の評価は高いです。これは、実家にいる時は夜逃げをすることはないとカード会社側が考えているためです。
これらを総合すると、クレジットカードの審査における有利な属性は、持ち家に長く住んでいる家族であり、逆に最も信用の低い属性は、賃貸物件に引っ越してきたばかりの独身者ということになります。
あくまでも一例のため、カード会社の状況や審査基準によって決定するため、一概にこの属性の人が必ず審査に落ちるわけではありません。
利用履歴に問題がある場合
7.借入金額が多い
審査の時に、もしも収入に対して借入額が多い場合は、クレジットカード会社の評価は下がります。具体的には、「収入の3分の1以上の借入」をしている場合は、マニュアル審査と呼ばれている審査に移行します。
このマニュアル審査では、機械だけでは判別しづらい部分を、人間が直接確認することでリスクを抑える審査方法です。
この審査には、収入証明書の提示などが求められるため、「審査に時間がかかる上に通過率も高くありません」。
特に消費者金融から多額に借り入れている場合は、通過するのがさらに厳しくなります。
1社ならそこまで不利には働きませんが、2社、3社と借り入れているとクレジットカード会社はお金に困っているからカードを作ろうとしていると判断され審査を落とすことがります。
なお、住宅ローンなどに関しては審査で不利になることはありません。
住宅ローンを組めるということは、それだけ収入や資産を持っている証拠ですので、支払い状況が急激に悪化することは考えにくいため、カード会社も審査を通過させます。
しかし、消費者金融などは銀行でローンを組むことができない場合や緊急性の高い支払いがある場合に利用されるため、クレジットカード会社はお金に困っていると判断し、リスク回避のために審査を通過させません。
消費者金融でお金を借りている方は完済した後にクレジットカードに申し込むといいでしょう。
8.リボ払いを使っている
キャッシングや消費者金融からの借入が無くても、クレジットカード会社から不安視される使用履歴がリボ払いです。
リボ払いは、買い物した支払い残高に関係なく一定額毎月返済する方式です。
例えば、4月に4万円の買い物をした際には、支払い額を5千円にする場合4万円を完済するまで毎月5千円ずつ返済していくことになります。
この返済を行っている際に買い物をした場合には、さらに元本が増えます。しかし、返済額を変更しない限り毎月5千円の支払いが長期間続きます。
リボ払いを限界まで使うということは、商品は欲しいけれどもお金は無いから支払いを先延ばしにするということであり、お金に困っていることは明白です。
クレジットカード会社としても「この人を審査に通過させてしまったら自己破産されて資金を回収できなくなる」と考えるのが一般的です。そのため警戒度が上がり、審査で不利に働くのです。
9.過去にローンの返済を延滞した
過去に消費者金融の返済やクレジットカードの支払いを延滞したことのある人は、クレジットカードの審査はかなり厳しくなります。審査の通過率は大幅に下がります。
クレジットカードの支払いは、消費者金融は関係ないのではないかと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、そうでもないのです。金融業界というのは、実は全てつながっています。
クレジットカード会社が審査を行う際には、まずは「申込者のスコアリング、その後に個人の信用調査」を行います。これは、申込者が過去に支払いに延滞していないか、借入金はいくらあるのかなどをこまめに知らべます。
そのため、返済額やその返済を延滞したかなどは、全てクレジットカード会社には「筒抜け」です。
だからこそ、何らかの事情で支払が滞り、延滞を起こしてしまった場合には新しいクレジットカードは作れないと思った方が無難です。
クレジットカード会社はリスクを減らすために審査を行うので、お金をきっちりと返してくれない可能性のある人には、カードを決して発行しないのです。
10.自己破産や任意整理をした
同様に過去に延滞ではなく、返済が不可能になり自己破産や委任整理をした方は、クレジットカード会社はクレジットカードを発行しません。
前述の通りお金を貸した相手が、返済できないからと言って自己破産を申請していしまえば、いくら貸していても1円も戻ってくることはありません。クレジットカード会社年も、お手上げ状態なのです。
自己破産でお金を回収できない場合には、クレジットカード会社は多大な損害を被ります。また、自己破産や任意整理を行うということは、お金を借りるだけ借りて返済する気がないと受け取られます。
11.カードをたくさん持っている
クレジットカードを大量に持っている方も、審査に落ちやすい傾向があります。
クレジットカードを大量に持てるのは、収入が安定している証拠ともとらえることが出来ますが、それと同時にカード会社としては、使用してもらえない可能性があるため審査に落とすことがあります。
やはりクレジットカード会社としても審査を通過した人には、クレジットカードを使用してもらえないと会社としてお金にならないため、「使用する可能性の低いカード」を集めている人などには発行が消極的になりがちです。
また、カードを複数枚所持していると、すでに持っているカードで収入に対しての「ショッピング枠が限界」であったりする場合もあるため、その観点からも発行には消極的と言う面があります。
12.頻繁に申し込んでいる
クレジットカードがどうしても欲しいと頻繁に申し込みを行う方にも、クレジットカード会社は基本的にカードを発行しません。
個人信用情報機関に登録される情報は、クレジットカードの使用履歴や借入金だけではなく、申込履歴も蓄積されています。そのため、短期間に申込がある時もクレジットカード会社は審査の時に注目します。
クレジットカード会社は「短期間に複数回申し込み」がある場合は、この申込者は「お金に困っている」と判断し、審査が厳しくなるのです。
お金に困っている人にクレジットカードを発行することは、クレジットカード会社にとって非常にリスクが高い行為のため審査に落ちやすくなる傾向があります。
13.キャッシング枠を付けている
クレジットカードには、買い物で使える「ショッピング枠」と現金を引き出せる「キャッシング枠」の2種類が存在します。
キャッシング枠を多くつけている場合は、属性によって審査に通過できないことがあります。
クレジットカード会社は、収入に対してショッピング枠とキャッシング枠の上限を審査して決定します。その際に重視することは、申込者の収入できっちり返済が可能かどうかです。
そのため、キャッシング枠を付けている場合は、収入額によって「収集証明書の提示」が求められる場合があり、内容次第では審査に落ちやすくなります。
14.同じカードに何度も申し込んでいる
同じカードに短期間に何度も申し込む場合は、審査に落ちやすくなります。
これは、クレジットカードの申込履歴が半年間個人信用情報機関に残ることもありますが、申込をした会社でも申し込み履歴が残ります。
履歴が残っている場合は、前述の通りお金に困っているとクレジットカード会社は判断します。そのため、審査に落ちることがあります。
15.月収に見合わないカードを申し込んでいる
クレジットカードには、それぞれクレジットカード会社は独自の審査基準を持っており、この審査基準が高いカードに申込むと審査に落ちることがあります。
一般的に審査の基準が高いクレジットカードは「銀行系」と「独立系」です。この2種類は「審査の基準が高い」ため、収入額にクレジットカード会社が疑問を持つと落ちることがあります。
16.奨学金を滞納した
情報機関に登録されるということは、クレジットカードの審査に大きく影響されます。
もし延滞や滞納した場合はお金にルーズであるとクレジットカード会社に判断され審査に落ちやすくなるため注意しましょう。
17.限度額が月収と同じ程度の状態でカードを申し込んでいる
前述の通りにクレジットカード会社の審査は、自己破産などのリスクを回避するために行います。そして、月収と同じ程度の額のカードを申し込む場合は、クレジットカード会社は支払いが滞ることを考慮します。
だからこそ、「限度額の上限」で申し込んだ場合は、クレジットカードの審査に落ちやすくなります。
根本的な理由
18.身分証明書と現住所が違う
申込書類は、真っ先にクレジットカード会社がチェックする項目です。そのためここの時点で、なんかの不備があった時点で審査は通らないと思った方がいいでしょう。
19.生年月日の欄に間違いがある
生年月日の記入欄に修正した後や訂正をした形跡が残っている場合は、審査に落とされます。
生年月日を正確に記入していない場合、クレジットカード会社は、「偽造カード作成やなりすまし」を疑います。その結果クレジットカードの審査に落ちるという訳です。
もしも生年月日を間違えてしまった場合は、クレジットカード会社に再度申込用紙を入手するかインターネットから申し込むと、そのような心配はなくなります。
20.銀行印が違う
クレジットカードの引き落とし口座の「銀行印が異なる」場合は、審査に落ちます。
銀行印は通常、銀行口座を持っている本人ならば大切に保管しており、間違えるはずがないという考えから審査に落とされてしまいます。
21.記載した情報が間違っている
虚偽申告は、どの様な理由があっても一発で審査落ちです。
書面上で虚偽の報告を仮にしたとしても、個人信用情報機関に照会すればローンの延滞や自己破産した過去があるかなどもすぐに判明します。
22.在籍確認がとれない
クレジットカード会社によっては、勤務先に電話をして申込者が「本当に在籍している」かどうかを、確認する場合もあります。その時に在籍確認が取れない場合は審査に落ちるので注意しましょう。
申込用紙に転職前の職場などを記載するなども考えられるため、再度確認をしてから申し込むようにしましょう。
その他の理由
23.同姓同名の誰かと勘違い
このような出来事はあまりありませんが、同姓同名の別の方と間違えられて審査に落ちるパターンも存在します。
その様な場合には、個人信用情報機関に情報開示を依頼して、本当に自分自身の金融履歴に問題があるかどうか確認するのがベストです。
もしも間違いがあった場合には、個人信用情報機関に申告しましょう。
24.誰かに悪用されている
可能性としては低いですが、申込者の家族や兄弟、親せきなどが勝手に名義を利用してクレジットカードを不正利用するケースが存在します。
もしも、周りにお金にルーズな方がいる場合には疑ってみるのも手でしょう。
こちらも個人信用情報機関に情報開示を依頼すると、不正利用の形跡を調べることが出来ますので、まずは登録情報を取り寄せるところから始めましょう。
まとめ
クレジットカード会社が申込者を主に落とすのは、「リスクを最小化」するためです。そして落とす判断基準が、申込不備と信用情報に問題があるかどうかです。
もしもクレジットカードの審査に落ちた場合には、クレジットカードの利用履歴を始め自分の信用履歴を確認することをおすすめします。
個人信用情報機関に情報開示を求めて、自分の金融状態がわかるようになれば、審査に落ちた原因もその対策も立てやすくなります。
今回は、クレジットカードの審査になかなか通過できない方に向けて、審査に落ちる理由を解説いたしました。
大きく分けると
- 信用履歴の問題
- 書類不備の問題
- 属性の問題
に分けられます。属性の問題については、「作れるカード」と「作れないカード」があるため、これに関しては、自分自身にあったカードを作るとよいでしょう。
しかし、残りの2つの問題は申込前に十分な対策が可能です。
しっかりと自分の金融状態を確認して、審査に落ちる原因を確実につぶし、審査に不安要素残さないようにすることが、審査に通過しやすくなるコツです。
1つずつ要素をつぶして、確実に審査を突破しましょう。