イオン株式会社は、2019年10月31日に大規模火災により建物の大半を焼失した首里城の復興支援の一環として、同社が発行する電子マネー「WAON」を通じた復興支援に乗り出すことを発表しました。
首里城復興支援の概要は?
今回の首里城復興支援は、ご当地WAONである「首里城WAON」を通じて行われます。
ご当地WAONとは?
ご当地WAONとは、利用金額のうち0.1%をイオンが寄付し、地域の活性化に役立てるのを目的にしたWAONカードです。つまり、
- 応援したい地域の「ご当地WAON」を購入する
- WAON加盟店でご当地WAONでの支払いをする
- イオンが利用金額の0.1%を自治体の基金等に寄付する
という仕組みで寄付が行われています。
復興支援の概要は?
首里城WAON自体は、2010年から発行されてきたご当地WAONです。利用金額の0.1%を、一般財団法人美ら島財団の「首里城基金」に寄付してきました。首里城の歴史と文化に関する研究や県内外に流失した文化遺産の調査、収集、保存、そして首里城に関する知識の普及啓発を行ってきた団体です。
今回の大規模火災を受けて、イオンは首里城WAONの利用額のうち、首里城基金に寄付する比率を、1%に引き上げることを決定しました。比率の引き上げは、2020年2月29日(土)まで続く予定です。
詳しいニュースリリースは、こちらからご覧ください。
また、「クレジットカードで寄付したい」という人は、こちらの記事を参考にしてください。
その他のご当地WAONと社会貢献の取り組みについて
ご当地WAONは、今回紹介した首里城WAON以外にも、たくさんの種類が発行されています。いくつかピックアップして紹介しましょう。
がんばろう 岩手!東北復興支援WAON
2011年3月11日に起きた東日本大震災で甚大な被害を被った岩手県のご当地WAONです。利用金額の一部が、岩手県の未来を担う子どもたちを支援する活動に活用されます。
同様のご当地WAONは、同じく東日本大震災の被災地である宮城県、福島県バージョンのものも発行されているので、
- 自分や家族の出身地である
- 友人や親族がいる
など、それぞれの事情に合わせて選びましょう。
にいがた朱鷺の森WAON
朱鷺=トキは、昔は日本中にいる野鳥でしたが、乱獲が原因で、一時は野生絶滅にまで追い込まれました。
しかし、その後、地道な人工繁殖によって、徐々に個体数が増え、今は「絶滅危惧種」にランクが下げられています。
このようなトキの保護活動を支援するためのご当地WAONです。
熊本・大分がんばろうWAON
名前の通り、2016年の熊本地震の被災地である熊本・大分の復興支援を目的としたご当地WAONです。熊本発のゆるキャラであるくまモンが券面にあしらわれています。
幸せの黄色いレシート
最後に、ご当地WAONとは直接の関係はありませんが、イオンが行っている社会貢献への取り組みについて、紹介しましょう。イオンは2001年から、「幸せのレシート」という名前で、社会貢献活動を行ってきました。
つまり、
- 毎月11日にイオングループ各店、イオン専門店街で買い物をする
- 受取ったレシートを、寄付したい団体のボックスに投函する
- 店舗でレシートの合計金額を計算し、1%を各団体に寄付する
という仕組みです。
ニュースに関する考察
今回の首里城の火災のように、大規模な災害が起こった際、一時的な寄付をする人は多いはずですし、それ自体は素晴らしいことです。しかし、本当に大事なのは、「継続的に支援を行っていく」ことです。「そうはいっても、継続的な支援は難しい」という人にこそ、ご当地WAONは向いています。ただ、WAONを使っていくだけで、継続的な支援を行えるからです。