高速道路の料金をクレジットカードのETCカードで払うと、手元に領収書が残りません。経費で落とすとき、あるいは家計簿を付けるときに「あの日の通行料はいくらだったか」を確かめる手段が必要になります。そのために用意されているのがETC利用照会サービスです。登録は無料で、利用明細と利用証明書をPDF・CSVで取り出せます。ただし登録できる条件と、さかのぼれる期間に制限があります。
先に結論
- 確認できるのはサービスを利用する日の15か月前までの利用明細です。それより古い走行は取り出せません。
- 登録には、そのETCカードで登録する日の過去15か月以内にETC無線通行を行っていることが必要です。走行実績がないカードは登録できません。
- 対象はETCクレジットカード・ETCパーソナルカード・ETCコーポレートカード。登録料も年会費もかかりません。
- 利用証明書と利用明細はPDF・CSVファイルで出力・印刷・保存でき、ETC無線走行とETC非無線走行のどちらも反映されます。
- インボイス対応については、ETCクレジットカード(コーポレートカード・パーソナルカードを除く)の取扱いを国税庁から確認を受けていると案内されています。
15か月という期限が二重にかかる
このサービスでいちばん重要なのが「15か月」です。しかも、ふたつの場面で出てきます。
| 場面 | 公式サイトの記載 | 意味すること |
|---|---|---|
| 明細を見るとき | 本サービスを利用する日の15か月前までの利用明細が確認できます | それより古い走行分は、あとから取り出せない |
| 登録するとき | 登録するETCカードで、登録する日の過去15か月以内にETC無線通行を行っていない場合は登録できません | 作ったばかりで使っていないカード、しばらく使っていないカードは登録できない |
「必要になってから登録する」では間に合わない場面があるということです。確定申告のために1年半前の通行料を調べようとしても、15か月を超えた分は出てきません。ETCカードを作ったら、走行実績ができた時点で登録だけ済ませておくのが安全です。登録も維持も無料なので、使わなくても損はありません。

登録に必要な4つ
カード券面に記載されている番号。クレジットカード本体の番号とは別。
登録とお問い合わせの本人確認に使う。
過去にそのカードで無線通行した日付。ここが実績の確認になる。
1枚のカードで複数のETC車を使っている場合は、過去15か月以内に無線通行したETC車であればどの車でも差し支えないとされている。
問い合わせをする際には、本人確認のため登録ETCカード番号・登録メールアドレス・ユーザーIDを用意するよう案内されています。パスワードを何度も間違えるとロックがかかるため、登録時の情報はカードとは別の場所に控えておくのが実務的です。
費用はかからないが、印刷代は自己負担
公式サイトのQ&Aは、費用について次のように整理しています。「ETC利用照会サービスのご利用にあたり、お客さまの費用負担はございません。ただし、インターネットを利用するために必要な機器、通信費用及び利用証明書や利用明細を印刷する為の経費は、お客さまの負担となります」。
登録料、年会費、利用証明書や明細の発行そのものにかかる費用。
インターネットの機器と通信費、印刷にかかる経費。
利用証明書・利用明細をPDF・CSVで出力・印刷・保存できる。会計ソフトへの取り込みを考えるならCSVが使える。
CSVで出せる点は、経費精算の実務では大きい要素です。1枚ずつPDFを保存するより、期間をまとめてCSVに落としたほうが、月次の集計が速く終わります。ETCカードの明細の見方そのものはETCカードの履歴を確認する3つの方法にもまとめています。
インボイス対応は国税庁の確認を受けている
2023年10月に始まったインボイス制度で問題になったのが、高速道路の通行料をどう保存するかでした。料金所で適格請求書を受け取れないためです。ETC利用照会サービスのQ&Aは、この点について次のように案内しています。
「ETCクレジットカード(ETCコーポレートカード及びETCパーソナルカードを除きます。)を利用した高速道路利用に係るインボイス対応については、国税庁より別紙資料のとおり取り扱って差し支えない旨確認を受けております」。あわせて「この取扱いについては、国税庁ホームページの『消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A』問103においても示されています」と記載されています。
注意したいのは、括弧の中身です。この取扱いの対象から、ETCコーポレートカードとETCパーソナルカードは除かれています。法人で使うカードの種類によって扱いが変わるため、自社がどのカードを使っているかを先に確かめてください。ETCパーソナルカードの位置づけは別のページで整理しています。
公式サイトには「【会社名検索機能の追加】ETCクレジットカードを利用した高速道路利用に係るインボイス対応について」という告知も出ています。料金所名から管轄の道路会社を調べたいという問い合わせが多いことへの対応で、Q&Aにも「料金所名から管轄道路会社を知りたい」という項目が用意されています。適格請求書発行事業者の登録番号は道路会社ごとに違うため、どの会社の道路を走ったかが分からないと処理できない、という実務の事情があります。
使う前に押さえる5点
過去15か月以内の無線通行がないと登録できない。必要になる前に済ませる。
さかのぼれるのは利用する日の15か月前まで。古い分は別の方法を探すことになる。
PDFだけでなくCSVでも出せる。月次の集計や会計ソフトへの取り込みに向く。
インボイスの取扱いはETCコーポレートカードとETCパーソナルカードを除くとされている。
問い合わせには登録ETCカード番号・登録メールアドレス・ユーザーIDが要る。パスワードのロックにも注意。
公式サイトは「ETC利用照会サービス事務局から費用請求に関するメールを送付することはございません」と告知している。
ETCカードそのものの年会費や発行手数料は、発行するカード会社によって違います。楽天ETCカードの年会費やゆうちょ銀行のETCカードのように、条件つきで無料になるものもあります。
よくある質問
ETC利用照会サービスは有料ですか
Q&Aには「ETC利用照会サービスのご利用にあたり、お客さまの費用負担はございません」と記載されています。ただし、インターネットを利用するための機器・通信費用と、利用証明書や利用明細を印刷するための経費は利用者の負担とされています。
どこまでさかのぼって明細を見られますか
本サービスを利用する日の15か月前までの利用明細が確認できると案内されています。それより古い走行分は、このサービスからは取り出せません。
ETCカードを作ったばかりでも登録できますか
できません。登録するETCカードで、登録する日の過去15か月以内にETC無線通行を行っていない場合は登録できないとされています。実際に高速道路を走ってから登録してください。
登録には何が必要ですか
ETCカード番号、メールアドレス、過去にそのカードを利用してETC無線走行した年月日、車両番号の4つが挙げられています。1枚のETCカードで複数のETC車を使っている場合は、登録する日の過去15か月以内にETC無線通行をしたETC車であれば、どの車で登録しても差し支えないとされています。
どのカードが対象ですか
ETCクレジットカード、ETCパーソナルカード、ETCコーポレートカードを持っている方が利用できると案内されています。ただしインボイス対応の取扱いについては、ETCコーポレートカードとETCパーソナルカードが除かれています。
インボイス制度に対応できますか
ETCクレジットカード(ETCコーポレートカードおよびETCパーソナルカードを除く)を利用した高速道路利用に係るインボイス対応については、国税庁より取り扱って差し支えない旨の確認を受けていると案内されています。国税庁の「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問103にも示されているとされています。
CSVで出力できますか
できます。公式サイトは、利用証明書・明細をPDF・CSVファイルで出力・印刷・保存できると案内しています。ETC無線走行とETC非無線走行のどちらも反映されるとされています。
参照した一次情報
- ETC利用照会サービス「ETC利用照会サービス」
- ETC利用照会サービス「Q&A(ご登録・ご利用について)」
- ETC利用照会サービス「Q&A」










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三井住友カード
Orico Card THE POINT





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