ブラックカードを調べていて最初に混乱するのが、「申し込めるカード」と「招待がないと持てないカード」が同じ名前で語られていることです。ここを分けないまま比較すると、いつまでも結論が出ません。
申込制のブラックカードは、年会費と特典が公式サイトで公開されているので比較して選べます。招待制のカードは申込窓口も条件も公表されていません。まず申込制の最上位から検討するのが現実的です。

申込制と招待制を最初に切り分ける
「ブラックカード」は、カード会社が定めた正式なランク名ではありません。券面が黒い最上位カードを指す通称として使われています。そのため、比較するときは名前ではなく入手経路で分けるのが確実です。
| 区分 | 入手経路 | 公開されている情報 | 検討のしかた |
|---|---|---|---|
| 申込制 | 公式サイトから自分で申し込める | 年会費、還元率、特典が公開されている | 年会費と特典を並べて比較できる |
| 招待制 | カード会社からの招待が前提 | 申込窓口がなく、招待の基準も公表されていない | 比較の対象にしにくい。下位カードの利用実績を積むのが前提 |
招待の条件について「年間いくら使えば届く」といった数字を見かけることがありますが、各社とも基準を公表していません。断定的に書かれた情報は、根拠がどこにあるかを確認してから受け取ってください。この記事でも、公表されていない条件は書きません。
申込制の最上位を年会費で並べる
申込制で比較しやすいのがラグジュアリーカードです。公式サイトでラインナップと年会費が公開されています。2026年9月3日時点の表示は次のとおりです。

| カード | 年会費(税込) | ポイント還元率 | 入手経路 |
|---|---|---|---|
| Mastercard® Gold Card™ | 220,000円 | 1.5% | 申込制 |
| Mastercard® Black Card™ | 110,000円 | 1.25% | 申込制 |
| Mastercard® Titanium Card™ | 55,000円 | 1.0% | 申込制 |
| Mastercard® Black Diamond™ | 公表されていない | 公表されていない | 完全招待制 |
公式サイトは、ラグジュアリーカードを2008年に米国で創業し、2026年11月に日本発行10周年を迎えると説明しています。Mastercard最上位の「World Elite™ Mastercard®」を日本で初めて採用した金属製クレジットカードです。ポイントについては、JAL・ANAへのマイル交換が手数料無料で無制限、1ポイント=1円でキャッシュバックしてカード支払い料金に充当できるとしています。

注目したいのは、券面の色の序列と年会費の序列が一致していない点です。名称は Black より Gold のほうが上位で、年会費も Gold が220,000円と最も高くなっています。「ブラックカード=最上位」という思い込みで選ぶと、意図と違うカードを選ぶことになります。
年会費に見合うかを判断する順番
最上位カードは年会費が高いぶん、使い方によって損得がはっきり分かれます。次の順番で確認すると判断が早くなります。
| 確認する順番 | 見るもの | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 年間の決済見込み額 | 還元率1.25%なら、年会費110,000円の回収に約880万円の決済が必要 |
| 2 | ポイントの使い道 | マイル交換かキャッシュバックか。使わないポイントは価値がゼロ |
| 3 | 旅行・ホテル特典を実際に使うか | 年に何回使うかを具体的に数える |
| 4 | コンシェルジュを使うか | 使わなければ年会費の大きな部分が無駄になる |
| 5 | 下位カードとの差額 | Titanium 55,000円との差額で、その特典を買う価値があるか |
1の計算は単純化したものです。ポイント対象外の支払いがあれば必要額は増えます。特典を年に数回しか使わないなら、Titanium と Gold の差額165,000円に見合うかを具体的に計算してください。ステータス目的なら計算は成り立ちませんが、その場合も「何にいくら払っているか」を把握しておく価値はあります。
審査に不安がある段階で申し込みを重ねるのは得策ではありません。カードの選び方の基本はクレジットカード2枚目の選び方、不正利用への備えはクレジットカードの不正利用と5つの対策もあわせて確認してください。

「ブラックカードを利用してみたい。」「ブラックカードを検討している方」に向けて、ブラックカード保有の専門家兼FPが「絶対」におすすめしたいブラックカードをランキング形式で紹介します。
ブラックカードって、そもそもどんなカード?
ブラックカードとは
を言います。
クレジットカードのカードランクは、一般的に
- ブラックカード
- プラチナカード(プロパーカード)
- プラチナカード(提携カード)
- ゴールドカード(プロパーカード)
- ゴールドカード(提携カード)
- 一般カード(プロパーカード)
- 一般カード(提携カード)
という形で、ランク付けされており、
ランクが高いクレジットカードほど
- ステイタス性が高い
- サービスレベルが高い
- 年会費が高い
- 審査が厳しい
傾向にあり
ランクが低いクレジットカードほど
- ステイタス性が低い
- サービスレベルが低い
- 年会費が安い、無料
- 審査が甘い
傾向にあるのです。
ブラックカードは、クレジットカードの中で最高ランクに位置付けられているカードですので
- 年会費:10万円~35万円
- サービスレベル:専用コンシェルジュデスク、ヘリやクルーザーのチャーター、最高レベルの保険
- 審査:一定レベルのクレジットヒストリーがある方しか作れない
- ステイタス性:最高ランク
という特徴があります。
ブラックカードを比較検討するときに知っておくべきこと
その1.ブラックカードは、5枚しかない!
ブラックカードを発行しているクレジットカード会社は、かなり少なく、現時点でブラックカードは5枚しかないのです。(どこまでをブラックカードと位置付けるのかによって、多少変わってきます。)
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッドが発行する
三井住友トラストクラブ株式会社が発行する
→ ダイナースクラブプレミアムカード
→ ANAダイナースプレミアムカード
Black Card Ⅰ 株式会社が発行する
→ ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card
株式会社ジェーシービーが発行する
→ JCBザ・クラス
の5枚しかないのです。
この5枚しかありませんので、どれを持ちたいのか、比較するのはそれほど難しいものではありません。
その2.いきなりブラックカードを申し込めるわけではない!
一般的には、ブラックカードというのは
- サービス内容:非公開
- 申込:不可、インビテーション(招待)のみで発行できる
特徴のあるクレジットカードです。
クレジットカード会社のウェブサイトを見ても、サービス内容は掲載されていないのです。サービス内容が掲載されていないどころか、「申込」ボタンもありません。
ブラックカードを保有するためには、その一つランクが下のプラチナカードを利用して、クレヒス(クレジットヒストリー)を貯めて、一定の基準をクリアした方にクレジットカード会社から「インビテーション(招待)」が届き、ようやく発行できるものなのです。
つまり、一部のブラックカードを除いて
- ブラックカードはインビテーション(招待)でしか手に入らない
- ブラックカードを持つためには、一つ下のランクのプラチナカードからスタートする必要がある
ものなのです。
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(申込可能)
→ アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカード(インビテーションのみ)
ダイナースクラブカード(申込可能)
→ ダイナースクラブプレミアムカード(インビテーションのみ)
ANAダイナースカード(申込可能)
→ ANAダイナースプレミアムカード(インビテーションのみ)
JCBプラチナ(申込可能)
→ JCBザ・クラス(インビテーションのみ)
ラグジュアリーカード/Mastercard Black Card(申込可能)
→ ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card(個人:インビテーションのみ、法人:申込可能)
となっているのです。
備考
一部の弁護士や開業医、上場企業の役員などには、いきなりブラックカードの発行オファーをするクレジットカード会社もあるようです。通常の方法で取得するには「インビテーション(招待)」が基本となります。
その3.インビテーション(招待)は、年収よりも利用額!?

と思っている方も多いと思いますが、そんなことはありません。
重要なのは、年収よりも
- クレジットカードの毎月の利用額
- クレジットカードの利用歴
- クレジットカードの利用の内訳(生活費を積み上げるよりも、高額な嗜好品や旅行の方が評価が高い)
です。
つまり、「クレヒス(クレジットヒストリー)」の方が重要なのです。
どんなにお金持ちでも、クレジットカードを使ってくれない方にブラックカードを発行しても意味がないからです。
安定した職業で、年収が700万円~800万円であっても、その大部分を海外旅行や車や時計、ブランド品で使ってくれる方の方がクレジットカード会社にとっては、優良顧客に位置付けられるのです。
ブラックカードおすすめランキング
1位.アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカード
アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカード
| カード分類 | ブラックカード |
| 国際ブランド | AMEX(アメックス) |
| 申込方法 | インビテーション(招待) |
| 発行スピード | 通常1~3週間 |
| 年会費(税込) | 385,000円 |
| 年会費備考 | - |
| ショッピング総利用枠(上限) | 一律の利用制限なし |
| ポイント還元率(下限) | 1.00% |
| ポイント還元率(上限) | 1.00% |
| 交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=1マイル) スカイマイル(1ポイント=0.8マイル) |
| ETCカード年会費(税込) | 0円 |
| 電子マネーチャージ | 楽天Edy |
| 海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円(自動付帯:10,000万円) |
| 国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円 |
| ショッピング保険/国内利用(最大) | 500万円 |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
| 審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
年会費35.5万円(税込)という、ブラックカードの中でも一番年会費の高いカードですから、それだけのサービスレベルを備えています。
- センチュリオン・パーソナル・コンシェルジュ(秘書)
- VIPエアポートサービス(入国時のお出迎え)
- 空港とホテル間の無料送迎
- 空港と自宅間の無料送迎
- 高級ブティックでの時間外貸し切りプライベートショッピング
- プライベートクラブ
- ターミナル駅でのカフェ・ラウンジ利用
- プライベート・クルーズ
- センチュリオン会員専用雑誌(季刊)
- 毎年誕生日にプレゼント
サービスも重要なのですが・・

「一番年会費が高いクレジットカードを持っている」
「最高峰のクレジットカード会社に選ばれた」
という優越感やステイタス性が最大の魅力です。

アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカードを飲食店や居酒屋で使うだけで、店員が驚いて歓声が上がるレベルのブラックカードです。その達成感は、サービスの内容とは別次元で、貴重なものなのです。
ブラックカードを狙うなら、アメリカン・エキスプレス・センチュリオンカードを狙うべきです。
2位.ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card
ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card
| カード分類 | ブラックカード |
| 国際ブランド | MasterCard |
| 申込方法 | 個人はインビテーション(招待)、法人はWeb申込み |
| 発行スピード | 通常3週間 |
| 年会費(税込) | 220,000円 |
| 年会費備考 | - |
| ショッピング総利用枠(上限) | 100万円 |
| ポイント還元率(下限) | 1.50% |
| ポイント還元率(上限) | 1.50% |
| 交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=3マイル) JALマイル(1ポイント=3マイル) |
| ETCカード年会費(税込) | 0円 |
| 電子マネーチャージ | - |
| 海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 12,000万円(自動付帯:12,000万円)、家族特約1,000万円(自動付帯:1,000万円) |
| 国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円 |
| ショッピング保険/国内利用(最大) | 300万円 |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
| 審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Cardをおすすめする理由は、ただ一つ
です。
法人カードという扱いになってしまいますが、クレヒスを貯める必要がなく、手っ取り早く、持つことのできるブラックカードです。

しかも、24金コーティングは、かなり目立つので
- 営業先・商談の場でも、
- 飲み屋やキャバクラでも、
話の話題にされる機会は少なくありません。
サービスレベルも高く
- ポイント還元率:1.5%
- コンシェルジュデスクメールサポート
- ラグジュアリーホテルのアップグレード
- ハワイアン航空のエリート会員ステータス「Pualani Platinum」
- レストランとご指定の場所をご送迎する「ラグジュアリーリムジン」
- 個人賠償責任保険:1億円付帯
- 海外旅行傷害保険:1.2億円付帯
と、ブラックカードレベルのサービスが用意されているので、質も高いブラックカードです。
3位.JCBザ・クラス
JCBザ・クラス
| カード分類 | ブラックカード |
| 国際ブランド | JCB |
| 申込方法 | インビテーション(招待) |
| 発行スピード | - |
| 年会費(税込) | 55,000円 |
| 年会費備考 | - |
| ショッピング総利用枠(上限) | - |
| ポイント還元率(下限) | 0.50% |
| ポイント還元率(上限) | 1.50% |
| 交換可能マイル | ANAマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限なし) JALマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限15,000ポイント) スカイマイル(1ポイント=3マイル、500ポイント以上1ポイント単位、交換上限なし) |
| ETCカード年会費(税込) | 0円 |
| 電子マネーチャージ | QUICPay利用、楽天Edy |
| 海外旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円(自動付帯:10,000万円)、家族特約1,000万円(自動付帯:1,000万円) |
| 国内旅行傷害保険/死亡後遺障害(最大) | 10,000万円 |
| ショッピング保険/国内利用(最大) | 500万円 |
「審査」「発行期間」口コミ平均DATA
| 審査通過率 審査通過/申込者数 | ショッピング 限度額平均 | キャッシング 限度額平均 | カード発行 までの日数平均 | 対応 満足度 |
JCBザ・クラスは、国内のクレジットカード会社唯一のブラックカードと言っていいでしょう。
他のブラックカードは、基本外資系のクレジットカード会社です。(ダイナースクラブは、シティグループ傘下の外資系クレジットカード会社でしたが、2015年に三井住友信託銀行が全株式を取得しています。)
その代表的なものが「メンバーズセレクション」です。
「メンバーズセレクション」とは
年に1回お好きな商品をひとつ選び、無料で利用できるカタログギフトのことを言います。
- 東京ディズニーランド、もしくは東京ディズニーシーで1日楽しめるチケット2枚
- 東京ディズニーリゾートのパスポート
- USJに入場できるパスポート、アトラクションの待ち時間を短縮できるエクスプレス・パス
- 25,000円分のJCBトラベルクーポン
などがあります。
ディズニーでの優待サービスが多く
- 「スター・ツアーズ」「ニモ&フレンズ・シーライダー」内にあるラウンジを利用できる
- ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニー・シーホテルミラコスタの料金が最大40%OFF
- ファストパスの優待
なども用意されています。
- JCBプレミアムステイプラン
- JCB Lounge 京都
など、国内旅行で強みを発揮するブラックカードで、年会費も5.5万円(税込)と高くないため
- 海外旅行にはそれほどいかない
- ブラックカードと言えども、年会費は安く抑えたい
- 外資系クレジットカード会社は好きではない
- お子様がいる
- ディズニーやUSJが好き
という方におすすめできるブラックカードとなっています。

参考にした一次情報
- ラグジュアリーカード公式サイト(カードラインナップ、年会費、ポイント還元率、Black Diamond が完全招待制であること、マイル交換とキャッシュバック)
年会費・還元率・特典は改定されることがあります。申込前に必ず各カードの公式サイトで最新の条件を確認してください。招待制カードの招待基準は各社とも公表していないため、この記事では推測を書いていません。










楽天カード
三井住友カード
Orico Card THE POINT





「ブラックカードのおすすめはどのカードですか?」
「ブラックカードを持ちたいんだけど、どうやって取得すれば良いでしょうか?」
「ブラックカードを比較検討するときには何に重視して比較すれば良いですか?」